Kainoa Blog

音楽家社長 鴻池薫の音楽活動&レッスン記、思う事等 徒然日記
since 2006

僕のプロとしての心構え

2006-07-04 03:06:23 | 音楽への心構え
 このブログ読んでいる人の中に、プロのミュージシャンになりたい、と思っている人ももしかしたらいるかもしれない。僕のプロの心構え、いや人間としての心構えを述べておこう。音楽分野以外にも何かの指針になればうれしいが。
其の一:「責任と覚悟」 
プロとアマの決定的な違いは、いかなる場合でも「責任を持っている」事である。「楽しければいい」という世界とは無縁の覚悟を持っていなければならない。これはどのジャンルでも言える事だろう。その上での「楽しさ」「面白さ」なのだ。

其の二:「ステージでお客さんの為に死ぬ」 
プロはお客さんのためにステージで毎回死ななければいけない。
ステージで慣例としていただくお花、会場に送られてくるお花のスタンドは、どういう意味があると思う?あれは本来、「ステージで一度死んでくれる演者への供養の花」という事なんだよ。それを知っておいてほしい。
手を抜くなんて事はありえない。いつも一発入魂で演奏している。その中で見た人が「この時の演奏は素晴らしかった」という話はあると思う。僕は毎回ステージで死ねるために日頃から本を読み、新聞を読み、街の景色を見、感性を磨き、楽器のトレーニングをする。
勿論酒飲んだり、大いに遊ぶ。全部が音楽になる。

其の三:「見せかけのテクニックにはしるな」 
人がやりたがらない練習をいかに積むかがプロとしての素養を育む。
ボキャブラリーにもなってない下らない弾き方に惑わされず、本当に必要な練習法を知る事だ。真のテクニックの向上は、人間性の向上と一致している。

其の四:「日本人として誇りを持て」 僕の独特な音楽家としての心構えを述べる。世界に打ってでるには、ナショナリテイをしっかりと認識する事だ。「日本人」である事を大切にせよ。どんなナリしててもいいから「心の品格」を持て。
僕は「楽器は武士の刀と同じもの」と思っている。自分の楽器はすなわち、自分の心の中にある精神文化の象徴である。毎回ステージの前日に楽器を磨き、弦を張り替えるのは、刃を研ぐのと同じ神聖な儀式といえる。(ギターの弦は1回のステージで終わる)縁起をかつぎ、日本古来の慣わしに基づき「お清めの塩」を持って出かける。笑うヤツもいるかも知れないが、これは大真面目な話なのだ。
僕は「日本人の誇り」「プロの誇り」を持つ事に喜びを感じている。


お勧めの本:「菊と刀」ルース・ベネディクト 講談社学術文庫
蛇足:8月の誕生日を機に、和服の似合うミュージシャンをめざす。
今一番興味があるのは「俳句」の世界である。


学習院コンサート報告・その2

2006-07-04 02:24:36 | ノンジャンル
 昨日のブログで書いたとおり、学習院コンサートでの演奏は間違いなく今年のベスト5に入ると思います。当日バンドは4つ、僕らは最後だったのですが、時間が押して予定よりもスタートが30分オーバー。それがかえって良かった。前日からモチベーション上げてたので、もう1曲目からハイ・スパート。ガンガンいった。無駄な事だらだらしゃべらずに一気にいったので1曲予定曲やめただけで17:30に終わった。(本当は17:00終了予定)
ライブで初めて演奏した「Makin' Love Ukulele Style」の途中のウクレレソロで右手のフィンガーピックが飛んでしまった。曲終わった時「ピック飛んじゃった」と言ったら、ベースのヨン・金澤が「弦に引っかかっているよ」というので見たら、なんとウクレレの2弦にピックが引っかかっていてぶらぶらしてる。なんか「クワラン、クワラン」いっているのでウクレレのサウンド・ホールの中に入っちゃったかなと思ったのだが、こんな事は万にひとつもないかも。「ラッキー!!」と思わずステージ上で喜んでしまった。とにかく会場からの声援や拍手がすごかった。カイノア軍団いっぱい来ていたので、盛り上げてくれたと思うが、それにしても満場の喝采もいただいていたと思う。ありがたい事だ。
 次は六本木プリンス、ご期待下さい。


塩谷勝二さん提供
ウクレレファミリーとKawikaを演奏 (田中文雄さん提供)