☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『グランド・イリュージョン』(2013)

2014年05月11日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『グランド・イリュージョン』(2013)

監督:ルイ・ルテリエ
ジェシー・アイゼンバーグ
マーク・ラファロ
ウディ・ハレルソン
メラニー・ロラン
アイラ・フィッシャー
デイヴ・フランコ
マイケル・ケイン
モーガン・フリーマン

【作品概要】
ダニエル・アトラスら4人の男女で構成されたマジシャンチーム“フォー・ホースメン”がラスベガスでショーを行うのと同時にパリの銀行から金を盗み出すという大技を行う。 FBI特別捜査官のディラン・ローズとインターポールが彼らの犯罪を阻止しようとするが、失敗して途方に暮れ、マジックの種明かしの名手サディアスに助けを求める。
(Wikipediaより)



【感想レビュー】
面白かったー‼
息をつかせぬトリックの連続!
この手の作品にネタばれは厳禁なので、あまり書けませんが…。

ほんの数秒の違和感に感じるシーンやカットの小出し感…
最後のどんでん返しのヒントでした!
アクション満載!!鏡を使ったマジックのようなアクションの連続に陶酔してしまう…

ジェシー・アイゼンバーグが格好良かったっ


『別離』(2011)

2014年05月11日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『別離』(2011)

監督:アスガー・ファルハディ
シミン:レイラ・ハタミ
ナデル:ペイマン・モアディ
ホッジャト:シャハブ・ホセイニ
ラジエー:サレー・バヤト
テルメー:サリナ・ファルハディ
判事:ババク・カリミ

【作品概要】
第61回ベルリン国際映画祭で最高賞に当たる金熊賞に加え、銀熊賞(男優賞&女優賞)の計3冠に輝いたイラン発の人間ドラマ。イラン人夫婦に訪れる危機を軸に、人間の複雑な心理と共に社会問題をも浮き彫りにし、ベルリン国際映画祭金熊賞などを受賞した人間ドラマ。『彼女が消えた浜辺』のイラン映画界の異才、アスガー・ファルハディがメガホンを取り、濃密ながら壊れやすい家族の関係を繊細に映し出す。娘のために外国への移住を決断する妻をレイラ・ハタミが、父親の介護のためにイランに残りたい夫をペイマン・モアディが好演。波乱含みの様相にさらなる秘密とうそが絡み合い、スリリングに転がっていく展開に心を奪われる。
イランのテヘランで暮らすシミン(レイラ・ハタミ)とナデル(ペイマン・モアディ)には11歳になる娘がいた。妻シミンは娘の教育のために外国へ移住するつもりだったが、夫ナデルは老いた父のために残ると言う。ある日、ナデルが不在の間に父が意識を失い、介護人のラジエー(サレー・バヤト)を追い出してしまう。その夜、ラジエーが入院し流産したとの知らせが入り……。(Yahoo!映画より)

【感想レビュー】
なるほど、これは凄い…凄いです、観て良かった

舞台がイランという事を忘れるほど、これは現代社会に生きる私たち全体の問題のように感じました。
作品が、観ている者に常に問いかけてくるスタイルなので、自分に引き寄せて観ざるおえない。しかしながら、例えば親子愛、夫婦愛などの要素には共感しえても、決定的に違うのは、信仰心の点。自らの良心や倫理観を越えて、彼らにはコーランがあり、そして絶対的な神が己の行いを見ている…、その感覚の違いはとても大きいものでした。

感情移入できる登場人物の対象は、常に更新され、嘘が嘘を呼び、最後は誰が本当の事を言っているのか信じられなくなるほど。
唯一、娘のテルメーの視点を拠り所に観た。必死に冷静さを保ち、両親の関係を修復しようとする。…がしかし、彼女の感情が堰を切ったように表に溢れた瞬間、出口の見えないこの問題に遣る瀬無さを感じ、どっと疲労感が押し寄せた。。

一歩ずつ狭い空間へ追い込まれていくようなジリジリとした人物描写に、時間を忘れて魅入ってしまう映画でした!!

『共喰い』(2013)

2014年05月07日 | 邦画(1990年以降)
『共喰い』(2013)

監督:青山真治
遠馬:菅田将暉
千種:木下美咲
琴子:篠原友希子
遠馬の父:光石研
仁子:田中裕子

【作品概要】
作家・田中慎弥の第146回芥川賞に輝いた同名小説を、『東京公園』の青山真治監督が映画化した人間ドラマ。山口県下関市を舞台に、行為の際に女性を殴る性癖を持つ父親と、そんな父親の血を持つ事にいらだちを募らせる高校生とのひと夏の物語が展開する。


【感想レビュー】
これも、観よう観ようと思って、劇場を見逃した作品です。
冒頭の、下関市の彼らの住むとある地域についての語りがとても良くて、スーッと作品に入っていけました

戦後の復興から、そこだけ取り残された地域が舞台。
この語りがあるだけで、ある家族がここに住み着いたルーツに思いを馳せる事ができます。人に歴史あり。
昨年観た、『ペコロスの母に会いにゆく』も、そういった描写が良かったのだよなぁ…などと偉そうに独りごちてみる
そして‼田中裕子さんの魚の鱗を落としているところの横姿が…、もう魚屋を長年営んでいる人にしか見えない…凄い…

光石研さんも菅田将暉さんも、演技が好きな俳優さんです!嬉しく観ました

小説が原作の作品は、何かこう、やはり観る方のハードルが上がると思うのですが、私は映画を観る前に読むのは好きではありません。(原作を元々読んでいた場合は、もちろん仕方ありません。)
頭の中で、色々補ってしまいそうですし、読んだイメージと違うところを、あーだこーだ考えてしまうのも残念ですし嫌なのです。

それに!原作がいくら小説であっても、映像なら映像の素晴らしさがあると思っているのです

この作品も、映像ならではの水の見せ方の多様さに魅了されました(汗も含めて…)
それは、質感だったり、音だったり、その両方だったり

そして、女性を殴りながら行為をする性癖ですが…。作品のテーマがテーマなだけに、そういう描写も沢山あるのですが、そういう事だけでなしに、観終わった後に残るのは、女性の怖さ……。
うーん、“男性側から見る女性の怖さ”…と言った方がいいかもしれません

幼なじみの彼女、母親、同居人の父親の彼女。
出てくる女性が、それぞれ底知れないものを秘めている感じ。
それは、男性が感じる女性への畏怖のようなものかもしれません。
少し…女性が都合がいいように描かれている気がしなくもないのですが…、そこは男性側から捉えたと考えれば合点がいくというか…

その辺りはまぁよくて(私の中では)、それに加えて、映像の美しさに惚れ惚れとしました

思えば『EUREKA』も、映像が素晴らしくて、長いのにジーッと観れたのであった…

そして、作品が素晴らしいと、やはり原作も読みたくなってしまうのであった

『少年と自転車』(2011)

2014年05月06日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『少年と自転車』(2011)

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ 、 リュック・ダルデンヌ
サマンサ:セシル・ド・フランス
シリル:トマ・ドレ
シリルの父:ジェレミー・レニエ

【作品概要】
第64回カンヌ国際映画祭でグランプリに輝き、史上初の5作品連続で主要賞受賞という快挙を成し遂げた、ベルギーのダルデンヌ兄弟監督による人間ドラマ。父親に捨てられ、心を閉ざした少年が一人の女性と出会うことにより、傷ついた心を少しずつ開きつつ成長していく姿をとらえる。
児童相談所に預けられたまま12歳になろうとしていた少年シリル(トマス・ドレ)は、いつか父親を見つけて一緒に暮らしたいと願っていた。ある日、彼は美容院を営むサマンサ(セシル・ドゥ・フランス)と出会い、ごく自然に彼女と共に週末を過ごすようになる。二人は自転車に乗って街を走り回り、ようやくシリルの父親(ジェレミー・レニエ)を捜し出すが……。(Wikipediaより)

【感想レビュー】
うーん、カンヌっぽい…って、よく分かりませんけど、でもそんな感じ

少年の、あまりにもむき出しな傷ついた心から目が離せなくなり…。
たまに見せる笑顔に、心底嬉しくなる。

簡単には行きません。

少年は、無自覚か自覚的にかは分かりませんが、何度も何度も試してきます。
自分への愛を。
彼の里親になったサマンサの無償の愛が、一体どこからくるものなのか…。その描写があまりないのでよく分からないのですが(そこを描くと短時間に収まらなくなりそうですが)、彼への誠実な態度に、なんだか癒されました。実際には、そんな簡単には行かないのだろうけども。

ラストまで目が離せない展開でした

『夏の終わり』(2012)

2014年05月06日 | 邦画(1990年以降)
『夏の終わり』(2012)

監督:熊切和嘉
相澤知子:満島ひかり
木下涼太:綾野剛
小杉慎吾:小林薫

【作品概要】
瀬戸内寂聴が自身の体験を基に描き、100万部を超えるベストセラーとなった同名小説を、満島ひかり主演で映画化した大人のラブストーリー。
昭和30年代の暮れ。染色家の相澤知子(満島ひかり)が帰宅すると、一緒に暮らしている年上の作家・小杉慎吾(小林薫)から、木下という男(綾野剛)が訪ねてきたと告げられる。木下とは、知子が結婚していた12年前に出会い恋に落ち、夫と子どもを置いて駆け落ちした相手だった。(Movie Walkerより)

【感想レビュー】
気になっていたのに結局、上映を見逃した作品です。
でも、普段からこういう男女の仲を描いた作品はちょっと苦手なので…迷ったのですが、小林薫さんと満島ひかりさんの演技が好きなので、観ることに(綾野剛さんはドラマMotherとかセカンドバージンの時の雰囲気が好きでした…)。

冒頭、小林薫さんが世界観に馴染んでいるのに対して、満島さんがどうしても現代的で浮いて見えてしまって…、気が散ってしまったのですが…。
全体的にはわりと好きでした
昭和30年代の暮れ。
この頃に撮られた映画を観るようになったからそう思うのかは分からないのですが、今、この頃の雰囲気を出そうとすると、妙にレトロを演出し過ぎてしまっているようにも感じてしまったり…何とも複雑でした。この頃の映画を実際に観ると、新しく感じる事が多いのですうーん、不思議。

そんなこんなで、今回の満島さんは、台詞を言わないシーンの演技が素敵でした
小林薫さんの煙草を吸う数々のシーンが、バリエーション豊かで本当に素敵で…
二人の女性の間を行き来するのに、孤独で哀しい男を演じていて、魅力的過ぎる…

思えば、出てくる人物は皆、結局のところ満たされなくて哀しいキャラクターばかりなのですが…。満たされない事に正直過ぎると、人は幸せになれない気がする…。
そこを追求し過ぎると、幸せを実感出来なくなる気がする…。
…という、いつもの持論に行き着いてしまうのでした…。