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■特効薬「イベルメクチン」を製薬会社が頑なに“隠す”理由 「開発中の新薬が売れなくなる」 週刊新潮 2021年3月25日

2022-08-25 06:18:07 | 日記

 

■特効薬「イベルメクチン」を製薬会社が頑なに“隠す”理由 「開発中の新薬が売れなくなる」

週刊新潮 2021年3月25日

https://www.dailyshincho.jp/article/2021/03211059/?all=1


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・アメリカの複数の医療団体が「使用を推奨」


来るべき新型コロナ第4波に備えて、東京都医師会が使用を提言しているのが、ノーベル賞受賞の大村智博士の発見から開発された「イベルメクチン」である。

世界中で有効性が示されているにもかかわらず、政府、製薬会社が及び腰になる事情とは――。

「イベルメクチンの有効性については、世界27カ国から44の研究報告が上がっています」 と言うのは、COVID-19対策北里プロジェクト代表で、北里大学教授兼大村智記念研究所感染制御研究センター長の花木秀明氏だ。

「合計1万5420人に投与し、予防に89%、早期治療に82%、死亡率にも75%の改善が見られます。予防についてはアルゼンチンやインド、ブラジルなどの16の研究で、7011人に投与して確認された効果です。死亡率も複数の国での17の研究で、7267人に投与して確認されたものです。またハーバードメディカルスクールによれば、イベルメクチン投与群704例の致死率は1・4%で、同数の非投与群の致死率は8・5%。人工呼吸器を装着した患者にかぎれば、7・3%と21・3%と、さらに差は広がっています」

東京都医師会の角田徹副会長が補足する。

「アメリカでも医療従事者の団体が複数、FLCCC(新型コロナに関する医師の連盟)などが“イベルメクチンは新型コロナに有効だから使用を推奨していきたい”と報告を上げています。ヨーロッパにも同様の団体があり、臨床医がさまざまなやり方で可能性を探っている状況だと思います」

 

・否定的な情報もイベルメクチン


新型コロナウイルスに効果があるとされるイベルメクチン(他の写真を見る)

だが、否定的な情報も届く。


3月4日には米医学誌「JAMA」に、コロンビアでの治験結果が発表された。

新型コロナの軽症患者400人を二つに分け、5日続けてイベルメクチンを投与した集団と、プラセボを投与した集団を比較したが、症状が解消するまでの期間に統計上の有意差はなかった、というのだ。


また、製造元のメルクも2月4日、新型コロナに対してイベルメクチンの安全性と有効性は示されなかった、と発表している。

これらをどう読むべきか。


イベルメクチンに関する論文を読み続けているという作家の楡周平氏は、「メルクの発表の安全性とは、なにを指しているのでしょうか。アフリカではオンコセルカ症の患者に、医師ではなくボランティアが配布しているほど、安全だとされている薬です。コロンビアでの治験も、『JAMA』に載った論文によれば、水に溶かした水剤が使われるなどしていて、疑問を抱く専門家もおられます」と、専門外から不可解な点を示したうえで言う。


「日本の医師はRCT、つまり偽薬を使ったランダム化比較試験でポジティブな結果が得られなければ、エビデンスが得られたとは言えない、という見解の方が多い。しかし、観察研究レベルでは世界中でポジティブな成果が発表され、少なくとも私は、コロナ患者にイベルメクチンを処方した医師でネガティブなことを言う人を見ていません」

 

・研究結果への疑問


東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授は、イベルメクチンについて「データが不十分だ」という立場だが、コロンビアの研究チームの論文に対しては、「これをもって、すべての症例で新型コロナに対してイベルメクチンの効果が期待できない、と判断するのは時期尚早だと思います」として、こう続ける。


「この試験はイベルメクチン投与群200名と、プラセボ投与群198名を対象とし、だれがどちらを服用し、服用した結果どうなるのかわからない、前向きのランダム化コントロール研究である点は評価できます。しかし、当初はイベルメクチンが病状の進行を予防するかどうかを確認するための研究だったのに、病状が進む症例が少なかったため、途中で病状が消えるまでにかかる日数や、21日目に完全に回復している割合を比較するものへと、目的を変更しています。病状悪化率が低かった理由として、一つには対象者の年齢が関係していると思われます。平均年齢37歳で40歳未満が半数以上、65歳以上は10%未満と、比較的若い層を対象としていたのです。イベルメクチンに期待されるのは、早期服用による重症化や入院の予防効果ですから、重症化リスクの高い高齢者や持病がある人に対し、特に効果が期待されます。今回のように、90%以上が自然に軽快し、病気が進みにくく重症化しにくい人が対象では、効果の判定が難しいのです」


症状が消えるまでの日数は、イベルメクチン投与群が10日、プラセボ投与群が12日。

21日目に完全回復している割合は、前者が82%、後者が79%だった。

 

・効果を否定しているのは“お粗末な治験”


花木氏もコロンビアのチームの治験について、「プロトコル(実験計画)が4回も変更され、著者らもプロトコル違反を認めながら治験が継続された」と、寺嶋教授と同様の疑問を呈したうえで言う。


「イベルメクチンは、27カ国から報告された新型コロナへの効果も、全部錠剤で確認されているのに、この治験では水に溶かした水剤を使っている。水剤と錠剤で同等の吸収率や血中濃度が確保されるかどうかも不明です。またプラセボの作製が間に合わず、プラセボ群65人に5%デキストロース、つまり砂糖水が使われ、これでは見た目でも味でも容易にプラセボとわかってしまう。ありえない最たる点は、プラセボ群38名にイベルメクチンが投与され、イベルメクチン投与群の一部にプラセボが投与されていたこと。厳格な試験では考えられない凡ミスです。SNS上には、この論文をもとにイベルメクチンの有効性を否定する著名な専門家もいますが、信頼性が高い治験かどうか、しっかり読んで確認してほしいです」


お粗末な治験だというのである。

では、新型コロナへの有効性を否定したメルクについてはどうか。


「メルクには治験開始前に支援をお願いし、断られています。メルクは昨年4月、オーストラリアのモナシュ大学が発表した論文を根拠に、臨床レベルではイベルメクチンに効果がないと判断しているようです。モナシュ大学は、試験管レベルで新型コロナ抑制に効果があると発表しましたが、人に投与して効果を得るには、通常0・032マイクログラム/ミリリットルの血中濃度を4マイクログラム/ミリリットルと非常に高くしなければならない、と指摘している。しかし、この試験管試験にはサルの腎臓のベロ細胞が使われ、この細胞は人間の肺や気管支の細胞よりウイルスと結合しやすく、ウイルスを増殖させる力が千倍ほど強い。私たちの体内では、もっと低い血中濃度でも十分に効果を発揮できると思います」

 

・大村博士「お金にかかわる問題がからんでいる」


では、開発者の大村博士は、こうした状況をどう見ているのか。

最初にコロンビアの論文について、「よくあんな論文が名門雑誌に載ったと思う。海外の友人も“あの論文はアマチュアだ”と言っています」と述べたうえで、訴える。


「イベルメクチンの利点は飲むのが簡単で、服用回数が少なくてすむこと。ワクチンは変異株には効かなくなることも考えられますが、イベルメクチンは作用機序からいって変異株にも効くだろうと、私は考えています。しかし、特に製薬会社には、自分たちが作ろうとしている薬があるなどして、イベルメクチンを売りたくない、と考える人もいるのではないでしょうか」


どういう意味か。


「私が“イベルメクチンを承認させ、もっと生産していこう”と持ちかけたとき、メルクは“やらない”とはっきり言いました。自分たちが開発しているワクチンが何種類かあって手が回らない、と。その後、2月4日の“コロナに効くという根拠がない”という発表を見て、メルクはイベルメクチンが使われては困るという考えだな、と悟りました。人命にかかわる問題以外に、お金にかかわる問題がからんでいるのだろうと。メルクの発表には、大勢の医療関係者がオープンレターを書いて反論してくれたようで、海外でも批判的な記事が出ていると聞きます。本来はメルク自身が治験をし、“使ってください”と言うべきですが、それができないのは、自分たちの薬を開発中だからでしょう」

 

・「コロナと戦う武器は多いほどいい」


医薬情報研究所SICの医薬情報部門責任者である堀美智子さんは、「臨床試験がすむまでは服用すべきではない」としたうえで、「コロナと戦う武器は多いほどいい。人間は個別的存在で、いろいろな体質の人がいるのだから、さまざまな向き不向きがある薬やワクチンが何種かあるほうが、いいに決まっています。イベルメクチンはメカニズムを見るかぎり、変異ウイルスにも効果を失わないと思われ、臨床的効果が実証されることを願っています」と語る。

現在、ワクチン接種が予定通りに進むかどうか予断を許さない。

しかし、仮に順調に進んだとしても、同時に治療薬が必要であることは論をまたない。

さる薬科大の教授は、「イベルメクチンにはサイトカインストーム(免疫の暴走)を抑え、ウイルスがゲノムを細胞に送り込んで増殖するのを防ぐ効果が期待されています」と言い、さまざまな薬への期待をこう語る。

「サイトカインストームが起きると、微小血栓が脳や心臓にでき、命にかかわる症状を引き起こしますが、カモスタットはこれができるのを防いでくれます。同様にナファモスタット(フサン)も期待大。この二つは膵炎などの薬で、こういった内服薬の選択肢が増えるとありがたい」

 

・高価な新薬を売りたい製薬会社


しかし、カモスタットは臨床試験の結果が4月にも出そうだが、イベルメクチンは時間がかかる。

ひとえにメルクが消極的だからだが、その理由を、さる製薬会社の関係者は大村博士の話を補うように、こう読む。

「メルクはワクチンの開発に失敗したのち、新治療薬候補モルヌピラビルの治験を進めています。イベルメクチンは1錠671円なのに対し、新薬は1錠数万円で売れますから、そちらを推したい気持ちはあるでしょう。レムデシビルも1人分が24万円です。廉価なイベルメクチンが有効だとわかってしまえば、新薬は不要になって、すでに投入した開発費なども回収できなくなりますから」

また、大手製薬会社の幹部社員も言う。

「たとえば糖尿病にも、昔作られたピオグリタゾンという、安くて効く薬があるのですが、製薬会社は最近作られたSGLT-2阻害薬やGLP-1受容体作動薬を売りたい。昔のものはあまり宣伝しません」

 

・「製薬会社や国がやることを一生懸命やっている」


コロナ禍は製薬会社には千載一遇のビジネスチャンスだろう。

だが、そのために患者の治癒が二の次になるなら、本末転倒も甚だしい。

再び大村博士が言う。

「北里大学は、本来、製薬会社や国がやることを一生懸命やっている。イベルメクチンで成功しても、北里には儲けなどなく、使命感だけです。ただ、メルクがああいう発表をすると、厚労省も承認に向けて動きづらくなりますよ」

製薬会社がだめなら厚労省に頑張ってもらいたいところだが、花木氏も、「厚労省は(モナシュ大学の)試験管試験の評価を国内の大学に依頼し、臨床レベルでは効果がないと判断しているようです」

元厚労省医系技官で医師の木村盛世氏が言う。

「日本はワクチンや薬の開発、供給、接種や投与は可能でも、大規模治験ができない。せっかく開発したものを実用化できず、海外で売ることもできない。新興感染症の流行を国家の危機と捉えていないのです」

やる気がないようだ。

製薬会社の事情。

欧米より1桁少ない感染者数で医療が逼迫する日本の「やる気のなさ」。

二つがタッグを組めばなにも進まないのも、もっともな話である。

むろん薬だから、安全性への冷静な評価は欠かせない。

だが、効果のない緊急事態宣言で社会を破壊するよりも、手持ちの薬を増やす努力を優先すべきではないのか。

 

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■特効薬「イベルメクチン」を製薬会社が頑なに“隠す”理由 「開発中の新薬が売れなくなる」
週刊新潮 2021年3月25日
https://www.dailyshincho.jp/article/2021/03211059/?all=1


■大村博士発見のイベルメクチンは新型コロナの「奇跡の治療薬」 Yahoo!ニュース(2021/7/7)ニューズウィーク

2022-08-25 06:17:48 | 日記


■大村博士発見のイベルメクチンは新型コロナの「奇跡の治療薬」

Yahoo!ニュース(2021/7/7)ニューズウィーク

https://news.yahoo.co.jp/articles/7804f9ea6a8ee2c05746cf0ac7b57e925db4415d

 

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新たなコロナ治療薬として、既存の抗寄生虫薬「イベルメクチン」が期待されている。

国内では製薬大手の興和が7月1日、新型コロナ感染者を対象とした治験を開始すると発表した。


興和は軽症者1000人程度までの規模の治験を年内にも完了し、厚生労働省に承認を求めたいとしている。

イベルメクチンはこれまで南アフリカおよびラテンアメリカの一部の国々において、コロナ治療目的で使用されてきた。


しかし、コロナへの効果を測定する大規模な治験はいずれの国でも行われておらず、効果の有無が議論の的となっている。

医薬または市販薬として世界各国で容易に入手することができることから、海外では一部医療関係者が「奇跡の治療薬」と述べるなど、高い期待を示している。


一方、WHOは「結論に至っていない」と冷静な立場だ。

 

・日本の大村智博士が開発に寄与


イベルメクチンは、北里大学で特別栄誉教授を務める大村智博士が開発に貢献している。

1970年代、北里研究所で研究を行っていた博士は、土壌中で菌糸を放出する放線菌の一種から、化合物「エバーメクチン」の抽出に成功する。


寄生虫などの神経に強く作用し、強力な殺虫効果を発揮する一方、ヒトの神経にはほとんど影響しない。

高い駆除効果とヒトへの安全性を両立しているのが特徴だ。


このエバーメクチンをもとに、研究資金の提供などで契約を結んでいた米製薬会社のメルクが改良を施し、抗寄生虫薬のイベルメクチンとして商品化した。

畜産など動物の線虫駆除に絶大な効果を示すほか、ヒト用の寄生虫駆除にも用いられている。


2015年にはその功績を称え、大村博士とメルク社の元共同研究者に対してノーベル生理学・医学賞が授与された。

 

・イギリスでも治験へ


現在イベルメクチンは、海外でもコロナへの応用が期待されている。

イギリスではオックスフォード大学の研究者たちが、通常の治療法と成果を比較する臨床試験に入った。


英BBCは、研究チームがイベルメクチンの「世界中で容易に入手できる」性質に注目し、治験の対象に選択したと報じている。

原則として人体に対してほぼ無害であるという特性も選択の決め手となった。


治験以外にもすでに、イベルメクチンを投与した患者が回復傾向を示すケースは出ている。

しかし、これは大規模な治験による信頼性とは異なるものだ。


すでにイベルメクチンを投与されている患者が調査の母集団となってしまうことから、投与を希望する人々の特性などが影響し、サンプルが偏っている可能性を排除することができない。

治験による正式なデータを経て、容易に手配可能なイベルメクチンの効果が確認されたならば、病床を占有しない自宅での投薬治療にも光が差す。コロナ治療のあり方を大きく変える可能性を秘めている。

 

・アメリカでは慎重論も


イギリス以外では、アメリカもイベルメクチンに期待を寄せる国のひとつだ。

現在FDA(米食品医薬品局)はコロナ治療で利用を承認していないが、個人の選択において適応外使用が行われている。


効果を得られたとの声がある一方、昨年からの騒動の二の舞にならないかと慎重な姿勢を示す市民もいるようだ。

トランプ大統領(当時)は昨年、抗マラリア薬の「ヒドロキシクロロキン」がコロナ治療に絶大な効果を持つとして使用を推奨していた。


ところが今年3月になるとWHOが、この目的で使用しないよう「強く勧告する」という真逆の立場を発表した。

ワシントン・ポスト紙によると、是非をめぐる論争は今年に入っても続いているようだ。


6月には共和党の上院議員がヒドロキシクロロキンとイベルメクチンがコロナ治療に有効だとする動画をYouTubeに投稿し、アカウントの一時凍結措置を受けた。

WHO、FDA、米感染症学会のいずれもが、現段階では治験を除き、イベルメクチンをコロナに適用しないよう勧告している。


米NBC系列のアトランタ局「WXIA-TV」は、医学博士号を持つスジャータ・レディー同局記者の見解として、適応外使用は危険であると伝えている。

比較的安全なイベルメクチンだが、博士は血液凝固剤などの薬と薬物相互作用を起こす可能性があるほか、過剰摂取による嘔吐や昏睡などの危険があると指摘する。


また、ワクチンと同等の効果が得られる内服薬は存在しないとも博士は指摘し、仮にイベルメクチンが治療薬になり得たとしても予防薬ではないと注意喚起している。

 

・アジアでは需要急伸


慎重論も根強い欧米とは対照的に、アジアではその高い効果に注目が集まり、一部地域では需要が殺到している。

香港のサウスチャイナ・モーニングポスト 紙は、東南アジア地域の一部医療関係者が「奇跡の治療薬」と称賛しているほどだと報じる。


一例としてインドネシアでは、有力政治家らがイベルメクチンの効果を認める発言をして以来、街の薬局やネット販売店などで入手困難な状況が続いているという。

インドネシア以外でも、マレーシア、フィリピン、インドなどで適応外使用が進む。


感染者の急激な増加を受け、各種医療団体が緊急手段として使用を推進している形だ。

また、有効な治療法と十分なワクチンを用意できないなかで民衆の不満を逸らすため、政治的に利用されているという指摘も出ている。


すぐ隣のマレーシアでも、特効薬としての期待が非常に高い。マレーシア政府は現時点でイベルメクチンによるコロナ治療を承認していないが、人々は承認を熱望するあまり、政治的な陰謀によって承認が保留されているとの陰謀論まで登場した。

説の支持者たちは、政府はパンデミックを長引かせることで選挙の延期を図っているのだと主張している。


現時点ではさまざまな立場から議論が行われているが、日本とイギリスで行われる治験により、科学的なデータに基づく判断が可能になることだろう。

効果が確認されれば、万一の感染時の治療のあり方は大きく変容するのかもしれない。


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■大村博士発見のイベルメクチンは新型コロナの「奇跡の治療薬」
Yahoo!ニュース(2021/7/7)ニューズウィーク
https://news.yahoo.co.jp/articles/7804f9ea6a8ee2c05746cf0ac7b57e925db4415d

 


■「今こそイベルメクチンを使え」東京都医師会の尾崎治夫会長が語ったその効能 読売新聞 2021/08/19

2022-08-25 06:17:22 | 日記


■「今こそイベルメクチンを使え」東京都医師会の尾崎治夫会長が語ったその効能

読売新聞 2021/08/19

https://www.yomiuri.co.jp/choken/kijironko/cknews/20210818-OYT8T50030/


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東京オリンピックの開催中にインドを起源とするデルタ株が猛威を振るい、感染者の拡大が続いている。

副作用の報告がほとんどなく、諸外国の臨床試験で効果が報告されているイベルメクチンを日本はなぜ使おうとしないのか。

早くからイベルメクチンの有効な使用法を提言してきた東京都医師会の尾崎会長に8月5日、緊急インタビューした。


聞き手・構成 認定NPO法人・21世紀構想研究会理事長 
科学ジャーナリスト 馬場錬成 

 

・まだ見えない感染拡大のピーク


――第5波ともいわれる今回の爆発的な感染拡大は、まだ右肩上がりが続いているようです。自宅待機・療養者が急増していますが、東京都医師会はどのように対応していますか。


 「1月の第3波で自宅待機、療養の人が急増したとき、これではダメだということになって、24時間支援を目標に東京都と東京都医師会が一緒になって体制構築に取り組み、47地区医師会のうち37まで対応できるまでになりました。ところが、毎日1000人を超える自宅療養者が積みあがる今の状況は、限界を超えています。診療所の医師は、一般診療、ワクチン接種、健康診断、往診などで手が回らない。いま、保健所が入院調整をしています。東京都には入院調整センターもありますが、急変したコロナ患者を迅速に受け入れて治療できる体制が確立されるところまではいっていません」

 

・多くの臨床試験結果は「予防にも治療にも効果」


――これまで世界で発表されているイベルメクチンの臨床試験の論文を読むと、予防にも治療にも効いている例が多数出ています。


 「中南米、アジアなどを中心にイベルメクチンがコロナの予防・治療に効いているという論文が多数出ていることは承知しています。次々と発症する患者の対応に迫られるが有効な治療薬もない。ワクチンは間に合わない。そういう差し迫ったときに、イベルメクチンがコロナに効いているという論文が出ているのだから、これを使ってみようと思うのは臨床医としては当たり前の対応です。医師主導の臨床試験論文が多数出てきたのは、そういう事情があったからです」


――普通は製薬企業が大がかりな臨床試験をして効果を見るのですが、イベルメクチンはオンコセルカ症(河川盲目症)、リンパ系フィラリア症などの熱帯病の特効薬として、世界保健機関(WHO)をはじめ世界中の国々が20年以上前に承認した薬剤です。新型コロナにも効果があるなら適応外だがパンデミックの中で使用しよう、ということになったのはやむを得ないということですね。


 「そうです。パンデミックの医療現場は戦場です。野戦病院と同じです。患者が運び込まれ次々と容態が悪化して亡くなっていく。そのとき副作用もほとんどなく、コロナにも効くという論文が多数出てきたので、これにすがりつくようにして投与する医師の気持ちはよく分かります」

 「つい先日、インドでコロナ感染症の治療ガイドラインを決めている全インド医科大学(All India Institute of Medical Sciences/AIIMS)の研究グループが、イベルメクチンの予防効果を調べた論文を発表しています。それによると、約3900人の医療従事者(職員及び学生)を対象に、イベルメクチン体重1キロ当たり0.3ミリ・グラムを3日間隔で2回投与した群、1回のみ投与した群、そして投与しなかった群の三つの群に分けて臨床試験を行った結果、イベルメクチンを2回投与された人は、新型コロナ感染が83%減少したというのです。論文を発表したのは世界でも第一級の研究グループですから、非常に信頼性が高いものです」

 

・日本はすでに使用国に区分け


――日本では2020年5月18日に通達した「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き第2版」から、イベルメクチンをCOVID-19治療に使用することを認めています。世界でも、日本はイベルメクチンの使用国に区分けされています。


 「日本では以前から皮膚病の 疥癬かいせん などに、『ストロメクトール』という商品名でイベルメクチンが適応薬として承認されており、改定手引きでは、『適応外』として新型コロナの治療にも承認する通達を出しています。適応外とは、医師と患者の判断で使用してもいいということです。通達を出したころまでに、世界では27か国、36件の臨床試験が行われており、イベルメクチンが予防・治療に効果が出ていると報告されていました。だから厚生労働省も適応外を認めたのです。効果がないと出ていたら通達は出さないでしょう」

 

・政府は使用に前向きな国会答弁、しかし…


――国会でも政府はイベルメクチンの使用を進めるような答弁をしています。

 「さる2月17日の衆議院予算委員会で、立憲民主党の中島克仁議員がイベルメクチンについて、『国として早期にコロナの治療薬として承認できるように治験に最大限のバックアップをすべきである』との提案を行いました。田村厚生労働大臣は『適応外使用では今でも使用できる。医療機関で服用して自宅待機するという使用法もある』と答弁しています。菅首相は『日本にとって極めて重要な医薬品であると思っているので、最大限努力する』と答弁し、積極的な取り組みを示すような発言でした。しかし現実には(取り組みは)できていません」


――なぜ、できないのでしょうか?


 「私たちも、日本の承認薬を供給する企業とその先にあるアメリカのメルク社がどういう供給体制にあるのか調べました。メルク社は治療薬を開発中であるせいか、イベルメクチンは新型コロナの治療・予防には効かないという見解で、疥癬などの皮膚病以外に使わせないとの意向が働いている。つまり、新型コロナに使うといっても、実際にはメルクが出さなければ国内のイベルメクチン供給には結びつかない。医師がイベルメクチンの処方を書いても、薬局には薬剤がない。これでは事実上使えないことになります」

 「しかし、(メルクは)イベルメクチンは効かないと言っているのだから、何も供給を制限する必要はないはずです。効かないなら需要がないのですから。効くと信じているから供給をブロックしているように見えてしまいます」

 

・ジェネリックも普及しない理由は


――イベルメクチンのジェネリック薬品は中国、インドなどでも大量に製造されています。メルクが出さないなら、それを輸入して供給する手段もあるはずです。


 「そうです。医師でもある中島議員が中心になって衆議院に提出した『新型インフルエンザ等治療用特定医薬品の指定及び使用に関する特別措置法案』(日本版EUA*整備法案)が成立すれば、ジェネリック製剤も使用できるようになります。しかし、現時点では政府は全く動いていないのではないでしょうか」

 「もう一つの問題は、イベルメクチンがすでに世界の多くの国で使われ、用法や用量、安全性・有効性などが確認されているのに、日本ではまだ臨床試験段階でそうはなっていない、ということです。このため、イベルメクチンは医薬品副作用の被害救済制度の対象になっていません。これでは医師は使いにくい。しかし、そういう不安と不利な状況の中でも、イベルメクチンの効果を確信している医師たちの中には、自らの責任でイベルメクチンを処方している医師が出てきています。私は日本版EUA整備法を早く成立させてほしいと願っています」


*EUA(Emergency Use Authorization)緊急時に未承認薬などの使用を許可したり、既承認薬の適応を拡大したりする米食品医薬品局(FDA)の制度。FDAが<1>生命を脅かす疾患である<2>疾患の治療などで一定の有効性が認められる<3>使用した際のメリットが、製品の潜在的なリスクを上回る<4>ほかに疾患を診断、予防、または治療する適当な代替品がない――という条件を満たすと判断した場合に使用が認められる。

 

・使用国なのに現実には使えない


――適応外を認めたので、世界では日本は「イベルメクチン使用国」に区分けされていますが、現実には使えない体制になっているということですね。


 「その通りです。要するに政府はイベルメクチンを供給できる体制も構築せずにいるわけで、推進体制にはなっていない。日本版EUAを早く整備して、現場の医師が使用できる体制になれば、田村厚労大臣が国会で答弁したように、現実的に自宅待機、療養の患者さんにも投与できるわけですが、いまの体制では事実上何もできません。よく『国民の安全のため』と言いますが、このような有事の際にも慎重姿勢を崩さないのでは、国民の安全を犠牲にしているとしか理解のしようがありません」

 

・自ら手を出さない学術現場や研究者


――日本の問題点はほかにもないでしょうか。


 「イベルメクチンは大村智博士が発見してノーベル賞までいただいた薬剤です。コロナに本当に効いているかどうか日本が世界に先駆けて取り組む実行力があるべきです。WHOやアメリカの国立衛生研究所(NIH)がコロナへの効果が未確定だとの見解を取り続けていますが、パンデミックの中でこれだけ世界中でイベルメクチンが使われているのですから、科学的なエビデンス(証拠)を得られる臨床試験を国が主導して行い、客観的で納得できるような結論を示せば、日本の研究水準のアップにもつながります」

 「南米、アジアなどでイベルメクチンがコロナに効いているという結果をアメリカの臨床医師たちのグループ(FLCCC)が発表し、イギリスのイベルメクチン推奨団体(BIRD)などの医師グループは、多くの論文を総合的に分析したメタ解析から『効果あり』を確信し、世界中の医療現場にイベルメクチンを推奨しています。日本オリンピック委員会にも、東京オリンピックの開催にあたってイベルメクチンの有効使用をすべきだと伝えてきましたが、政府は何も対応しませんでした」

 「学術現場の研究者や大学の先生にも問題があります。自らは何もやらないで、WHOのような国際機関や欧米の大きな保健機関が出した『イベルメクチンはコロナに効くかどうかは未確定』という見解を自分たちの見解にしている人が多い。主体的にやらないで、人の意見だけで動いています。どうしてイベルメクチンが効くか効かないか、自分たちで確かめてやろうという気にならないのか。やりもしないで批判ばかりしている評論家や研究者・学者がいるのは嘆かわしいことです。日本のアカデミアはもっと積極的に貢献してほしいと思います」


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「今こそイベルメクチンを使え」東京都医師会の尾崎治夫会長が語ったその効能
読売新聞 2021/08/19
https://www.yomiuri.co.jp/choken/kijironko/cknews/20210818-OYT8T50030/