ブログぼおりゅう♥りき 傍流にも力あり

漫画家ぼおりゅう?りきのマンガやイラスト、ミニ旅日記など

ぼ絵ムの3は遥か昔、10代の頃の作品『夜の駅』でございます

2012-06-04 11:40:55 | いらすと版てつたび~いんぐ&ぼ絵ム
  夜の駅


 夜の駅で

 次の列車を待っている

 静かに霧雨が降っている

 誰も口をきかない

 誰も音をたてない

 次の列車は

 まだ来ない


  (1979年)
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ぼ絵ムの2『土を踏む』でございます

2012-05-14 12:40:39 | いらすと版てつたび~いんぐ&ぼ絵ム

  土を踏む

 
 土を踏む

 土を寄せる

 土の上を歩く

 
 私は地下足袋を履いている
 
 私は土を感じている

 私は土と対話している


 …そんな大袈裟なものではないが

 私の地下足袋はいつのまにか

 私の足に馴染んでいるのだ


 
  (2011年・抜粋)
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新企画! ぼ絵ムの1『蓼科登山バスツアー』でございます

2012-05-04 16:01:45 | いらすと版てつたび~いんぐ&ぼ絵ム


  蓼科登山バスツアー


 都会に、人が集まる

 バスに乗って、高速を走る

 見知らぬどうし、呉越同舟である

 ほとんどの人が、単独での参加なのだ
 
 みんな朝、早いこともあり、黙っている

 黙っているだけでなく、眠っている

 いつのまにか高速をおりている

 紅葉の道をゆく 

 バスを下車して登山口に入る

 土の道である
 
 砂利の道になる

 晩秋というのに、いつしか汗ばむ

 やがて岩ばかりの急登になり

 息をきらせて登ってゆく

 山頂付近で、道が急に開けるが

 その分、八方から風が吹いてきて冷え込む

 たまらず上着を一枚、着込む

 足元はグラグラ動く岩で、バランスを崩す

 ひとりの女性が楽しんでいた珈琲を

 あろうことかひっくり返して、恐縮する

 山頂は三六〇度のパノラマが広がっている、

 はずであった

 だがこの日は生憎の曇り空で何も見えない

 しかし突然、雲は切れる

 八ヶ岳だ、その手前には北横岳だ

 美しい、というのとは違うが

 幻想的であり、何か心を打つものがある

 それは何なのだろう…

 答えが見つからぬまま、すぐに山々は隠れる

 もう、下山の時だ、我々は来た道を戻った

 帰りのバスの中では、見知らぬ他人どうしが、

 親しげに山の話をしていた

 あの山を登りましたか?

 あのときは酷い天気でしてね…

 バスはいつしか、都会に戻った

 またいつか、どこかの山で会いましょう

 登山バスツアーだって、それなりに自然と

 人との出会いがあるのだ

   
  (2011年)
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ブログ開設1周年記念新カテゴリー『ぼ絵ム』

2012-05-03 11:21:50 | いらすと版てつたび~いんぐ&ぼ絵ム
 ブログ開設1周年を記念して新カテゴリーを始めま~す。第1弾は明日あたりに。
 イラストは『他流試合』カテゴリーにも入っている、ある賞をいただいた詩に、自分で描いてみたイラストです。
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