*2024年8月5日内容一部修正
登山において、携帯電波の使用が一般的ではなかった
2000年以前はラジオの気象通報を用いての天気図作成が必須であった。
以下、電波の入らない山域での作成、利用を想定し記述してゆく。
①準備するもの
ラジオ(小型軽量優先よりも、電波がしっかり入るものが好ましいのではないかと思う)、筆記具、ICレコーダー、スマホ等、記入用地上天気図
②16時10分前頃よりラジオの周波数をNHK第2に合わせる
気象通報の放送が始まると同時にICレコーダー、スマホ等を使用し録音を開始。
③記入例を参考にし、各地の天気を用紙に記載してゆく
発表に合わせて風向、風力、天候、気圧を記載してゆく。
⑤続いて船舶などの報告も用紙に記載してゆく
④漁業気象の内容も記載する。
漁業気象に関しては内容が多く早いので
用紙の隅にまとめてメモするのが望ましいと考える。
*用紙の隅にメモした漁業気象の内容
⑤気象通報の最後に日本付近を通る基準となる等圧線の発表があるので
用紙の端などにメモとして記載し等圧線を繋げて行く
この日(2024年3月5日12時)の日本付近を通る1020hPaの等圧線のメモ
日本付近を通る1020hPaの等圧線を繋げ
東シナ海付近の停滞前線を記入した段階
千島の東付近の低気圧、モンゴルの高気圧、仙台付近の高気圧、日本の東から日本のはるか東にかけての高気圧の等圧線を記入した段階。
電波が入らなくなる直前に天気図のSSを撮っておくなどして
それを参考に繋げて作成するのが望ましいと考える。
東シナ海の低気圧、日本の南付近の等圧線を記載し
漁業気象などの情報も必要に応じて記載する。
⑥この日の(2024年3月5日12時)の気象通報の発表を元に作成した天気図を参考に
天気の予想を立てて明日の行動を考えてみよう
モンゴルには1044hPaの高気圧が発達しており、数日後の寒気の流入が予想される
富士山、ウラジオストク、ルドヤナプリスタニ、ポロナイスク、長春付近は比較的気温が高く
現段階では寒気の流入はないものと判断。
しかし、東シナ海の1006hPaの低気圧が東進しており
明日は西高東低が予想される
またこの低気圧は24時間以内は西1500km東1100km15~23mの強い風が吹くとの事で
登山には適しない日になるものと考えられる。
スマホで得れる状況、現地での小屋他の登山者からの情報、観天望気による現地天候気象観察、雪の状態の観察などと併用した場合、より正確な気象判断が行えるものと考える。
⑦キロ数を把握用の参考画像
*この技術はスマホ携帯電波が一般的でなかった時代のものであるので
2024年の段階においてはスマホで得れる情報を元にもしくは併用をして自作天気図を用いた行動計画を進めるのが望ましいと考えるが
実際、携帯の電波が入らない山域テントサイトもあるので
完全に捨て去ってはいけない技術であるのは間違いないだろう。
*指摘・修正必要とされる箇所など発見ありましたらご連絡お願い致します。