血液検査ではフィラリアも調べてもらった。
放浪していたであろう11月以降に感染していたら結果に反映されないが、
それ以前のシーズンの感染はなかったという結果が出てひと安心。
フィラリアと心臓病とを抱えていたら、それはそれは大変だからだ。
寿命がどんどん削れてしまう。
ももちゃんのブログや、ほかのこのブログを見て、壮絶なのは確認済みだった。
こんなこと、本人はもちろん、へなちょこ精神なわたしには耐えられないかもしれない。
心臓病は絶対あるだろうと踏んでいたので、あとはフィラリア陰性フィラリア陰性と、呪文を唱えていた。
去勢しているかどうか、はっきりしなかった(ゴールデンボールがひっこんでることがある)ので、
それについても調べてもらうと、
「してるね」
ということだった。思わず、
「ああ、やっぱり大事にされていたんだ」
とつぶやいたら、先生が、ふっと、獣医からひとりのおじさんの顔になった。
そしてやわらかい顔をして、こんすけの頭をなでてくださった。
いろんなことをうわーっと仕入れた長い時間だった。
この間も夫はオレコを抱えたままで汗だくに。力持ちだけど、手がプルプルしてきたそうで、抱っこを変わった。
オレコも緊張して力が入っているのでいつもより重く感じた。
こんすけの体重は8キロを超えていて、来たときより2キロばかり大きくなった。
でもまだまだだそうで、10キロくらいないとな、というので、健康的に太らせようと思った。
オレコは800gばかり減っていたけど、まだまだだそうで、こちらは12キロを目指して長期的に健康的に痩せさせようと思った。
そんなこんなでまた1か月後にこんすけの様子を見せに(薬をもらいに)来ることになった。
ワクチンの証明書には「柴犬」と書いてあった。
おかしいな。2か月前は「絶対雑種」「あっても柴まじりの雑種」だったはずなのに。ははは。
終わってから、
「こんちゃん柴犬だったねー」
と家族で話していたら、おれこがまた例によって嫉妬しているので、
「おれこはラブラブドールだよ、新種だよ」
ということになり、彼女もいくぶん、満足したようだった。
ラブラブドールか~。なんだかちょっとえっちだな。
笑いながら、診察室での会話を思い出していた。
柴犬の寿命ってどのくらいなんですか?
「平均寿命は10歳ちょっと。8か月くらいまで伸びたんだったかな?」
こんすけは何歳くらいでしょうか?
「そうねえ、9歳、10歳、9歳くらいかなあ、右目は白内障だね」
そうか。そうなんだ。
でも平均寿命って、そのとおりじゃないじゃない。
ものすごく長く生きる子もいるし、途中で亡くなる子もいて、その平均だから。
ここからまた5年くらい、生きるかもしれないよね。
そうだよね。そうだよね。きっとそうだよ。
もっともっといいこといっぱい、あるよね。
だって元気になるって、先生いってたもの。
こんの薬はエースワーカー2という。
調べたら副作用は実に少なく、たいていの犬が元気になるそうだ。
ずーっと続けなければならないので、忘れないようにすることが大事。
そして時間帯が大事(毎日同じ)というので、あくる日の朝から投薬をはじめる。
雨からみぞれまじりの雪に変わった寒い日で、日中はさほど変化を感じなかった。
夕方から少し晴れて、まだよく眠っているので、夜、静かな時間帯に散歩へ。
これがたまげた。
かつてないほどご機嫌かつルンルンで、バンビみたいな足取り。
走ったり、スキップしたり、からだが自由になってうれしくてたまらないらしい。
いつも無表情なんだけど、こころなしか、にこにこしているように見えて、
わたしも心がゆるんでいたのか、ふっと涙で視界がにじんでしまった。
いけないいけない。
まだうちに来たばかりだから、きっといろんな神様が助けてくれているんだろう。
その中には昔の飼い主さんも入っているのかも。
「このおうちで楽しい思いをして、それからゆっくり、おいで」
そんなふうにして守られていて、少し、時間をくれたのかもしれない。
つくづくしあわせなわたしたちだね。
なんつって家に帰って、足を洗って、さんぽのみやげを片づけて、
ごはんをあげようと部屋に入ったらこれである。
ごぐま?こぐまなの?
いたずらこぐまがやってきたのかと思ったよ。
はー。びっくらこいた。
これはこの上に食べ物をおくのは禁止だな。
いずれベットにも飛び乗るかもしれない。
おそдろしあ~。