御盆は前に申し上げましたとおり、骨董・古物不安の恰好(妄想的)のアイテムでございます。誰にも妄想というものはあるんです。コレクターにも特有の妄想がございます。
たとえば根来の古盆に古備前のらっきょう徳利と斑唐津の酒杯を置いて、利休好みの草庵で、柱には蹲る掛け花生が、ふんわりとした伽羅が香り、なんだかいい感じの美人がきりっと和服をお召になって・・・。
もちろん、実現不可能であるからして妄想というんです。しかし、哀れな事には人間は妄想から逃げることはできません、なぜなら人間の成分の半分は妄想だからです。もうそうなんですよ。www。
冗談はさておき、この御盆の絵柄は菊です。この御品は江戸時代というのは、明治時代に入ると再興した天皇制が強化されて、菊の御紋の民間使用はご法度になるからです。
*菊の文様のある御品はは基本的には江戸時代です*