角灯と砂時計 

その手に持つのは、角灯(ランタン)か、砂時計か。
第9番アルカナ「隠者」の、その俗世を生きる知恵を、私にも。

#072 何でもかんでも「ハラスメント」

2015-07-05 07:26:16 | 私の嫌いな言葉
セクハラ(セクシャル・ハラスメント)に始まって、

パワハラ(パワー・ハラスメント)、
マタハラ(マタニティ・ハラスメント)、
エトセトラエトセトラ・・・

今の世の中、何でもかんでもハラスメント、
言ったもん勝ちです。

とは言え、
「おわハラ(就活終われハラスメント」は無理があると思うんですが・・・

で、ちょっと前、
「AERA」では「子なしハラスメント」特集でした。

ワタシ的に、普段は全くカスリもしない雑誌ですが、
(↓)嵐の相葉くんが表紙になりまして、


長女が物欲しそうな目をいたしまして、
つい、買ってやっちゃいました。

相葉くんやら、TVドラマ「ようこそわが家へ」やらのことは、
まあ、とりあえず、良いとして、

この「AERA'15-4月20日号」 の売りは、

子なしハラスメント 得なのは独身?子あり?出産が諦めきれない
[大特集]子どもがいないとダメですか?


というもので、
つい、真剣に読んじゃいました。

(↓)目次は、こんなです。

(AERAホームページより→http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=16973

出足部分を、
タイトル、リード、小見出しで紹介しますと、

子供断層社会:心理
子なしハラスメント
「子ども=幸せ」の公式が息苦しい
少子化が進む中、子育てをする人を礼賛する「子育て至上主義」が広がっている。国や企業はこぞって、子育てと仕事の両立を推進。そんな空気は女性にも男性にものしかかる。多様な生き方がなぜこれほど選びにくいのだろうか。
いるだけで劣等感/発言権さえない空気/キャリアは理由でない/「かわいそう」を演じる/「結婚」より「出産」/男性は妻から圧力/SNSでリア充合戦/「正解」にとらわれない

:職場
2人担当制で情報共有 公正で納得できる評価
職場の不公平感をどう乗り越える?
ワーキングマザーが時短勤務で帰ると、残業してフォローする側はモヤモヤ。職場を覆うこんな「不公平感」を解決する策はあるのか
家族・住宅手当は廃止/「意見箱」で風通しよく

以下、

:論争:収支:医療:社会:住:実践

と続きます。

さて、しっかり読んでみたくなったでしょうか。

そういう方は、
AERAであれば、公共の図書館が大抵蔵書してるので、
行ってみたら良いと思います。

で、ここからは私の感想です。

全体的には、
それなりに目配りが効いてて、
バランスも取れてると思うし、

それぞれの記事を読むと、
ああ、なるほどぉ〜、そうかぁ〜、で、
結構共感したり、納得したり、なのですが・・・

読み終えると、どういうわけか、
「つまり、どうしろと言うんですか?」
と突っ込みたくなってしまいます。

マタニティ・ハラスメントについてもそうなんですが、
あの人とこの人が言うこと、
全く逆で両立できません、なことが多いんですよ。

男に向かって、
あるいは、社会に向かって何か言うのもイイんですが、
まず貴方達の考えをまとめてください、
と言いたくなります。

メインターゲットが「都会の働く女性」だからなんでしょうか、
うっすらとした「お一人様」の味方感、
そこはかとなく漂うリベラル感がなんとも言えません。

振り出しにもどれば、
子どもがいないとダメなんて、誰も言ってませんよ。
ということに尽きるでしょうか。

世に「ハラスメント」は、
確かにあるのでしょう。

けれどもその言葉は、
恒常的に繰り返されている、
職務上の状況からして逃れることができない、
など、キチンと枠を決めて使うようにしないと。

そのように断ったうえで今回の結論。

無意識的にか意図してかは知りませんが、
周囲の言葉を勝手に増幅解釈して「〇〇ハラスメントだ!」と叫ぶのは止めましょう。
それは本来、自意識過剰と呼ぶのです。


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