ベトナム戦争での写真「安全への逃避」でピュリッツアー賞を受賞し、その後も写真を撮り続け、カンボジアで謎の銃撃を受け殉職された、写真家の沢田教一さんの写真展を観てきました。
戦場での写真だけじゃなくて、遺品や奥さんのサタさんへのお手紙、出身の青森県の名も無き人々の写真など、たくさん観ることが出来ました。
サワダと一緒にいると安心する、って言われるくらいに冷静に状況を見極め、無理な行動はしなかった方が、なぜいつものルーチンと違う行動をして銃撃されて亡くなったのか。
その直前に奥さんへ送った手紙に書かれた、「私にはまだまだ何か起るような気がしますが、それもそのように決められた運命だったら仕方ないと思います。」と予感めいた一文に、なんかぞわぞわしました。
運命って無いようで、在ると私は思っているので、こういう一流の人ほど何かしら感じ取るものがあるのだろうから、それこそが運命だったんだろうか…。
戦場においても普段と変わらないような子供の笑顔があったり。
疲れ果てて、誰が何のために戦っているのか分からなくなったような、兵士の混沌とした瞳とか。
そして、優しい目をした沢田さんが何で死ななくちゃいけなかったのか。
観ているうちに本当にやるせない気持ちになります。
今は戦争の方法も、取材も、非現実的というか、生身を感じさせないやり取りになっているのかもしれない。
ゆっくりと観て回ることができて、良かったです