エル・グレコの絵を初めて見たのは、祖母に連れて行ってもらった 岡山の大原美術館「受胎告知」でした。
何とも言えない雰囲気に感動して、大好きだなぁと いつかまた見たいと思っていたものです。
そのエル・グレコ展が大阪であったので行ってきました
展示は
第1章 肖像画家エル・グレコ
第1章 肖像画としての聖人像、見えるものと見えないもの
第2章 クレタからイタリア、そしてスペインへ
第3章 トレドでの宗教画:説話と祈り
第4章 画家にして建築家:近代芸術家の祭壇画制作
に分かれていました。
エル・グレコの絵は、少し沈んだ レトロな色合いを持っていると思います。
黒色も、普通の黒とちょっと違う。
肌色も少しくすんだような そんなイメージでした。
だから、悔悛するマグダラのマリアを見たときに、その透き通るような白い肌が意外だった。
「無原罪のお宿り」「受胎告知」は、宗教画を代表するような きっと信者さんたちを敬虔な気持ちにさせることのできるような そういう絵なんだろうなって思いました。
普通と違うような ねじった 縦長のポーズも、高い位置に掲げられる絵の効果を考えていたのかなって。
飾る位置とかも自分で考えて、3つの額をうまく組み合わせるようにセットしていたり。
立体感覚に優れている人なんだろうと思います。
この人のすごいところは、天使や鳥の羽を 真後ろから直角に見ている位置なのに 平面じゃなくて立体的に見ることができる 描き方だと思います。
なんて説明したらいいだろう・・・。
ある程度細いものを正面から見ると、線にしか描けなくなるのだけど、それをこちらに飛び出るような そんな3Dみたいに立体的に質感まで感じさせる。
そういう感じ。
そこがすごいと思った。
宗教画家なんだけど、花とかはえらく写実的で、よくあるような静物画も描けるんじゃないかって思うくらい、精密な香しい花を描いていました。
私が勝手にエル・グレコの3大色と思っている(笑)、赤と青と黄色。
その独特な風合いは、ベルベットみたいな シルクみたいな 何とも言えない服の質感を感じさせると思います。
フェルメールブルーならぬ、エル・グレコ ブルー みたいな。
びっくりしたのは、黄緑色の綺麗なこと!
こんな鮮やかな黄緑はなかなか見ないと思う。。。
そんな重厚感あふれる展示でした。
きっと、好みは分かれるとは思いますが、私はこういう画も素敵だなぁって思います。
スペイン、、、教会で大きな絵を 見ることができるかしら。
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