「政治は国民にウソをついてはならない」
街頭演説で、そう呼びかける石破元幹事長。
「正直、公正、石破茂」のスローガンが目を引く。
「個人批判はしないで」と言われ揺らいでいたスローガンだがそのままだ。
自民の国会議員票で圧倒され、党員票でも6年前の勢いは失速している。
前回の総裁選で立候補を見送った石破氏、空白の3年がアダとなる。
政治は旬なもの、党幹事長、大臣ポストから下野して旬が過ぎた。
負けても負けても挑戦し続け、大旋風を起こした小泉純一郎の読みとは違う。
その旬を見逃した政治音痴ぶりが致命傷となっているようだ。
疑惑だらけの安倍総理と対決するのに批判を憚るようでは勝機はつかめない。
「私が自民党をぶっ壊す!」小泉氏のメッセージは痛快だった。
ワクワクさせ、人々を惹きつける気迫で溢れていた。
「他にいないから安倍」といった消極支持の安倍晋三ほど倒しやすい候補はない。
なのに、石破茂にワクワクしないのは、不戦敗したような覚悟のなさのせいだ。
まんまと個人攻撃を封じ込ませて、ほくそ笑む安倍晋三だ。