カトリック社会学者のぼやき

カトリシズムと社会学という二つの思想背景から時の流れにそって愚痴をつぶやいていく

「死者の日」のミサ ー死去から帰天へ

2024-11-03 16:07:04 | 教会


 11月2日(土曜日)の「死者の日」のミサにでた。主日のミサと変わらないくらいの人数の方がおられた。
 当教会では、昨年11月からこの10月までに帰天された方のお名前のリストが配布される。今回は23名の方の霊名があった。コロナ禍後とはいえ多くの方が帰天されたということだ(1)。

 死者の日は昨日の「諸聖人の日」の翌日と定められているので(2)、どこの国でもお墓参りの時期だ(3)。日本の仏教で言えばお盆の時期ということになる(4)。

 神父様もお説教で死者を追悼することの意味を丁寧の説明されていた。
葬儀や追悼というと「かみともにいまして」を思い出す。「また会う日まで」と覚えている人が多いという(5)。

【死者の日のミサ】



1 帰天とは死去のことを指すカトリックでの用語である。プロテスタントでは召天(昇天ではない)と呼ぶことが多いという。ちなみに聖マリアのみは、帰天ではなく、被昇天と呼ぶ。
 用語で言えば、カトリックでは納骨を埋葬と呼ぶことが多い。たとえば、納骨式というよりは埋葬式と呼ぶことが多い。とはいえ、カトリックの共同墓地には墓地以外に納骨堂もあるが、これも昔からの言い回しがそのまま残っているのであろう。(現在の日本では当然だが土葬は許されない)。
2 諸聖人の日(All Saints Day)はプロテスタントでは万聖節(All  Soul's Day)と呼ぶようだ。日本ではハロウィーンの時期といった方がわかりやすいようだ。
3 日本のような非キリスト教国では教会の共同墓地はどの教会での土地不足その他の理由で数が少ないようだ。つまりどの小教区(教会)も自分たちだけの共同墓地を持っているわけではないようだ。複数の小教区が一つの墓地を共有するという形が多いようだ。イグナチオ教会のクリプタは例外的なケースだろう。したがって、一般の霊園(公営・民営)にお墓を持つ方も増えているという。ちなみに、教会の共同墓地の維持費は寺院墓地のそれと比べると破格に安く、一般の霊園のそれよりも安いと言われる。おそらく納骨堂なら年間数千円の範囲ではないか。
4 お盆が仏教固有のの儀式といえるかどうかわからないが、日本では祖先崇拝の儀式として定着しているとはいえるだろう。
5 この聖歌は必ずしも葬儀のためにつかられた歌ではないそうだが、教会では「お葬式の歌」として歌われる。納骨式ではかならず歌われるようだ。歌詞だけを見てみよう。


1、神ともにいまして ゆく道をまもり
あめのみ糧もて ちからを与えませ
また会う日まで また会う日まで
かみのまもり 汝が身を離れざれ
2、荒野をゆくときも あらし吹くときも
ゆくてをしめして たえずみちびきませ
また会う日まで また会う日まで
かみのまもり 汝が身を離れざれ
3、御門に入る日まで いつくしみひろき
みつばさのかげに たえずはぐくみませ
また会う日まで また会う日まで
かみのまもり 汝が身を離れざれ

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