雑草のように、生えているオオタニワタリが
絶滅危惧種に指定されているとは知らなかった。
オオタニワタリは常緑性のシダ植物で、沖縄ならどこにでも
生えている。
オオタニワタリを漢字で書くと「大谷渡」となる。
シダの葉が谷を渡って生えているように見えることが
由来だそうだ。
沖縄の方言でフィラムシルーという。
標準語にすれば平らなムシロという意味。
宮古島ではサムムスと呼び、八重山ではフチィビィというそうだ。
沖縄料理の食材であるがスーパーでは売られているのを
見たことがない。島の駅などで売られている。
沖縄の山菜で、新芽の部分を食べる。
サッと茹でて水で冷やしてカツオ節をふりかけて
おひたしで食べる。
天麩羅にもするし、チャンプルーの具材にもする。
八重山では祭事に欠かせない食材でもあるという。
宮古ゼンマイと並んで、宮古の家庭料理によく使われるが、
一般には売られていない。
沖縄では古くから食べられている島野菜が、
本土では絶滅危惧種に指定されていたとは驚きだ。
本土では観葉植物として知られ通販でも手に入るとか。
家の周辺をぐるりと歩けば、今日食べる分くらいなら
取ってこられるくらい身近に自生している。
味にクセもなくアッサリしていて美味しい。