私は3月1日に八十路を迎え、貧乏と平穏無事な人生を懐かしく振り返っています。

私は生まれたとき育った土地と建物を戦時中飛行機場に接収され、4歳では父を戦闘機で、15歳には母を肺結核で亡くしました。

憲法を軽視する総理大臣でいいの

2014年12月20日 | 国政選挙の有り方

 

 各務原市民公園に大雪

 アベノミクス解散は、総理大臣の権力保全のみに行われたもので、国民や国家にとって、必要かつ大切な政治的判断が行われたとは見えません。アベノミクスを継続して経済成長率を上げて国民の生活を守り、産業の活性化が必要であったことは理解できます。

 しかし、内閣にとって都合の良い経済政策だけで、大量の資金と大きな借金を増やして増税分を社会福祉にどれだけ回していけるのか、経済成長率だけが生活の安定を齎すすものでないことなどは、選挙の争点にされず終わりました。

 内閣に必要な政策と、有権者が必要する政策が一致してこそ選挙の投票率が上がり、国民は政策選択が可能になります。既に新聞や報道機関で分析されている通り、アベノミクスは野党の一部に批判があっても、多くの国民は比較的好意を持っていた時期で、将来的な不安があったとしても、選挙する時期でありませんでした。

 私は、投票しませんでした。私の一票は、批判票となります。今回の棄権者は有権者1億396万人の47パーセントですから、棄権者は4886万人になります。政権を取った第1党の自民党は比例区全体で1765万票でしたから全投票者の33.1%で、小選挙区全体では2546万票の48.1%でした。

 これを全国の有権者数から見る絶対的得票では比例区で17%、小選挙区でも24.4%でした。自民党は小選挙区全体の棄権者数を抜いて第一党をになりましたが、絶対的過半数を取っていません。比例区全体では、4分の1政党です。

公明党との連立政権「3分の2の議席獲得・大勝利」という報道は、棄権者から見ると有権者全体を見ても過半数割れで、大きな違いを示しています。

 棄権者党の力をよく見てください。政治を変えるのは、いつも棄権者が投票をした時です。選挙は義務です。棄権はしたくありません。棄権者を侮らないでください。今回選挙では現内閣に対する批判票は、共産党に多く入ったのでしょう、共産党は8×3倍弱の当選者を出しています。

 自民党は大勝したのです。好きなように政策を進めるでしょう。奢るもの心貧しです。ご注意を。

 このアベノミクス解散を、野党議員も、メディアも、弁護士も憲法違反だと言わないことにがっかりです。解散権は内閣にあり、総理大臣の特権ではないのです。憲法には69条の不信任決議以外は、どこにも内閣の解散権を規定していません。

 行政の長である総理大臣が、立法権を持つ国会議員の地位を奪う解散を、「伝家の宝刀」は我にありと、唐突に、独り善がりに振り回しました。国権の最高機関は国会であるとする三権分立に反んしています。野党も国民も期待しない年末選挙を許してしまいました。

 憲法軽視も甚だしい「大義なき解散」だと思いませんか。国民の生活を守り憲法を率先して守るべき総理大臣がこんなのとでは、国民の義務である投票を棄権したくなります。

 選挙直後に参院選挙区の1票の格差が憲法に違反したとして訴訟を提起しました。先月、最高裁が違憲状態とした判決を国会は無視しているからです。さらに衆院議員定数削減は、消費税引上げを国民に課する際の約束でしたが、これも実施しないでなされた解散は「伝家の宝刀」とは言えないでしょう。

 納税者としても、総理大臣の保身のために国費の700億円を選挙に使ったことに賛同できません。入閣予定の大臣は、自己収入から、年が越せない生活保護者、病者、保育園児に回して欲しいものです。

 低投票率は、民主政治の危険水域にあります。憲法改正、集団的自衛権の行使、財政赤字を増やす安定多数政権は、長く続かないように見守りましょう。

蘇生

 

 

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿