河原での凧揚げ
ISIL(イスラム国)のテロ攻撃は、世界に広がりを見せて、力ずくの攻撃では収まる兆しがありません。紛争解決のため地上軍の投入したイラク戦争では、完全に終息させることができなかったため、ISは、スンニ派が部族を超えた組織に発展したのです。ここに再度の武力介入である米欧と有志連合に日本が協力しても紛争を抑え込むことは困難です。
世界の中で、イスラエルとパレスチナ、スコットランドとイギリス、ウクライナ紛争などのナショナリズムの火種は絶えません。解決には困難であっても国際協力を得て、互いに話し合いをする他ありません。
先にウクライナ紛争で、独仏の仲介でロシアが停戦に応じたように、それぞれの国は歴史と現実を踏まえ、多くのものを共有してきたことを踏まえた、解決方法を見つけなければ紛争は無くなりません。
近代の国家は高々200年の歴史しかありません。今までに設定された国境線が経済状況や人の移動により生活環境が最適配置できなくなって来たのです。米欧が目指す、暴力(悪)には武力(善)で解決する方法は過去のものです。
第1次世界大戦の軍人死者は、米11万人、独204万人、伊65万人、第2次世界大戦は米40万人、独約500万人、日230万人、伊29万人、朝鮮戦争は米3.7万人、韓国18万人、ベトナム戦争は米5.8万人、アフガニスタン攻撃とイラク戦争は米5300人である。(民間被害を除く)
世界人口が80億に増加する状況で、争いを無くすには、世界中を戦争に巻き込み、原爆を使ってでも町を破壊し尽くして、新しくそこに平和国家を作り直すしか無くなって来ました。
必要なのは、過去の歴史を踏まえた現実的な国際的協議で、紛争解決を図からなければなりません。地球上の人口は2050年には90億人になるでしょう。地球には、人が住むことができる地理的なペースもなく、必要な資源が不足することは明らかです。この状況での国際的協議は当事国が歩んだ歴史、はぐくんだ思想、多様な宗教観にも理解を示さないと協調が進みません。
悲惨な戦争をどれだけ続けたら平和が来るのですか。ワイツゼッカードイツ元大統領は「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる。若かろうと年を取っていようが、みな過去を受け入れなければならない。」「政治とモラルの対立は、殺戮と戦争といった悲惨な結果を生む。若い世代は前の世代の過ちから学び取ってほしい。」と述べています。
戦後70年の首相談話にも、ワイツゼッカー氏の戦争責任を負う覚悟を示してほしい。
蘇生
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