平成20年2月に書いていたものです。
本来なら強調したかった部分と感じた部分に赤を入れました。
平成20年2月12日、大学関係者に「いよいよ来たか」という、諦めにも似た波紋が広がった。日本私立学校振興・共済事業団(以下、事業団)から、関係学校法人理事長宛に重要な通知が送られたのだ。タイトルは「平成20年度以降の定員割れ学部等への減額処置について(お知らせ)」となっていた。内容は「定員割れの学部等を持つ大学等に対して、一般補助において補助金を調整(調整係数表A区分)しているところですが、今後はこれをさらに見直していくこととします。平成23年度には、最大で45~50%程度の減額率となります」というものだった。
私はこの通知は実質的に国から一方的に弱小大学(以下、弱者)に向けられた宣戦布告のようなものだと思った。まるで弱者に突きつけられたハル・ノート(最後通牒)のように感じたのは私だけではないはずである。
この時になかなか気づかなかったと思います。
この件は私の勝手な思い込みではないだろうか、と思っていたのでFMICS2月例会のゲスト小林哲夫氏の著書「ニッポンの大学」(講談社)には共感した。
本のおわりに『いま別な形で受験戦争が起こっているように見える。「戦争」の担い手が受験ではなく、大学と考えればの話である。18歳人口の減少と大学急増。このおかげで、学生集めに奔走せざる得なくなった大学は、他大学と「戦争」状態にあると言えなくもない。負ければ倒産してしまう。
まさに泥沼の戦争状態が続きそろそろ屍が浮き上がってきそうな時期になりました。
パンフレットに「わが大学は○○分野で××位」と掲げる大学が増えている。ランキングが「戦争」の武器に使われるようになった。国の政策レベルでもランキングが重要視されるようになってきた』と書かれてあった。
仮にランキングが「大学の武器」だとしたら、数あるランキングの中で国(文部科学省)や国民(受験生)が納得する「大学の武器」とは何か?この武器を数多く持っている大学が勝利するはずである。しかし、「ブランド力ランキング」や「ファッション誌ランキング」などのランキングで勝負が決してしまっていいのだろうか。なかには「特別補助・科研費・GP」ランキングなどもあるが、本当に大学が生き残るために必要な武器はこれらでいいのだろうか。各大学にはそれぞれの個性や使命があるので、小林氏は2月例会で「教育」をランキングすることは難しいと言っていった。弱者がブランド大学と「武器の量」で戦うのは愚の骨頂である。「勝利」はあると信じているところになく、本当はランキングも出来ない、武器にもならない 「教育」プラスFMICS流の“あったかさ”にあるのではないか。学生の視点を取り入れた“あったかさ”がこれからの学生さんや大学を創りあげる。結局は、弱者生き残りの「最終兵器」=“あったかさ”ということになる。
ランキングに振り回され、ブランド力アップだとか言っていましたがぁ・・・
最近、思うFMICS流のあったかさは
学生に寄り添って
しっかりと見守る
叱るときはガッチリしかり
褒めることを忘れない
そんな教職員のいる大学が理想ですよね~