平成29年12月19日にFMICSに書いたモノです。
赤で加筆します。
先日、数校の大学関係者と忘年会がありました。各大学の理事長や事務局長や理事のそうそうたるメンバーでした。その時の会話で印象に残っているのが、「最近の学生の通学時間」です。参加していた大学の方から、高校生から選ばれる通学時間がドアツードアで50分だというのです。自分の偏差値で、推薦合格できる50分圏内の大学に進学するというのです。まるで、短大と同じような話に驚きました。その後、どれくらいのレベルの大学なのか聞きたくて「日東駒専は違うでしょ」というと「いやいや、同じようなもんですよ」というのです。では、どのくらいのレベルの大学が通学時間を考えないで受験するのか聞くと、MARCHクラスでギリギリだというのです。以前、高校の進路の先生方に聞いて驚いたのは、「私の成績で60分で、自転車で通える大学ありませんか」という話でしたが、それが10分短縮していることに驚きました。都心に住む高校生は、通学時間ドアツードア50分が当たり前の感覚になってきているということです。
ここまで来たのか、という感じです。
なんとなく思い当たるフシがあります。私は、現在東村山に住んでいますが、20年前は高田馬場に住み、職場は新宿や日本橋でした。当時は、時刻表など確認せずに日々通勤していました。なんといっても、池袋や新宿で呑んでいてもタクシーに乗っても2,000円以内で帰宅できる環境でした。都内に住んでいると、どこに行くにも近い感じがしていました。それが、東村山に移り住んで変わったことは、家を出る時には時刻表を確認するという習慣が身についたということです。住んでいる地域によって、人間の行動が変わることを、身を以て知りました。
山手線沿いに住むことの利便性を感じます。
やっぱり山手線内は最高ですよ。
戻りたい気持ちはアルアルです。
ふと気になって、最近の電車の時刻表を調べてみました。山手線のピーク時は、9時台で1時間に22本の電車が走っていました。東西線は8時台で24本、銀座線は8時台で27本です。都内では、ピーク時は当たり前に2~3分毎に電車が走っている状況です。少し地方の時刻表も調べてみました。栃木県宇都宮駅からJRで東京方面行きは、6時台5本、群馬県高崎駅からJRで東京方面行きは、8本でした。やはり、10分前後に1本という感じです。通学に不便すぎるというわけでもなさそうです。
これだけ見るとまだまだ地方でも行ける感じはしますが・・・
現状の高校生たちにとって、何かが変化し通学時間の許容範囲が50分に変わったということだと思います。
ここで気づかなければいけないのは、50分圏内の大学という表現でくくられている重要性です。高校生にとって、大学のブランド力など関係なく、自分の偏差値で推薦入学できる50分圏内の大学を選択しているということです。大学改革、特色ある大学と騒いだ結果、50分圏内大学選択になっていたという皮肉ですね。
どこでも同じようなことだと思いますが
地域性もあるということでしょうね。