一歩前へ

秋草誠のブログ
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“プチ”“プレ”生き残り

2015-03-10 16:50:34 | FMICS

2月のFMICS原稿です。

 

入試広報に携わっているので、年末から多くの広告業者さんが次年度向けの新しい企画を持ち込んでくれます。その時は、時間を多くとり話を聞くことにしています。理由は、業者さんは様々な大学や高校生を見てきている方が多いので、第三者的な意見が聞けるからです。それに各大学の募集状況や生徒のニーズにも敏感な方々です。私にとっては貴重な情報源の一つなのです。

ある業者さんからは、看護学部に陰りが出てきたという話や、「プチグローバル」が流行ってきているということも聞きました。「プチグローバル」って聞きなおすと、グローバルだと英語をしっかりとしなければいけない。でも、英語が得意ではないけれど、これからオリンピックや観光などで外人向けの仕事が増えるだろうと予測して、海外に関連する何かを学ばなければという生徒が増えてきた。この生徒たちが狙うキーワードが「短期留学(数週間)」、「海外ボランティア」、「幅広く浅い語学への取り組み」で、それが出来るユルめの大学に関心が高まってきているという。この「プチグローバル」の話を聞いて、私がイメージしていたグローバルと違うので、違和感を抱きました。

グローバルについては、少なくとも「グローバル30」や「スーパーグローバル大学創生支援」に採択された大学でないと学生募集につながらないと勝手に思い込んでいました。それがユルめの「プチグローバル」にニーズがあるというギャップに驚いたのです。

また、先日はある都立高校の進路指導の先生から、最近私たちの学校(進路多様校)でさえアクティブラーニングについて、導入を考えているという話も聞きました。今まで一方通行型の「教えてやるぞ」という高校の先生を数多く見てきているので、双方向型の能動的な学習が出来る先生がいるのか不安は残りますが、それでもアクティブラーニングを導入するといっていることに驚きました。恐らく高校がアクティブラーニングを導入するには、先生方のトレーニングから始めなければ上手く進められないことは予想できます。

この合間に割って入ってくるのが、教育関連業者だと思います。理想は大学が高大連携事業の一つとして、アクティブラーニングを高校現場に広めることで太いパイプをつなげることが募集にまで影響すると思うのですが、果たして大学がここまで予測して動き出せるのかが課題だと思います。

今後はこの二つのキーワードの幅広い解釈が行われて、入試に苦しんでいる大学が学生確保のためにプチとかプレとかを頭にくっつけて、ハードルの下がった取り組みが行われるでしょう。

願わくば募集が厳しい大学にとっても、これからの学生にとっても、双方より望ましいカタチに変化させることが成功の鍵だと思っています。


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