今月のFMICSの原稿です。
赤で加筆します。
3/12(月) 毎日新聞のネットに「<就活>ネットで暴露された「学歴フィルター」」というタイトルでニュースが流れました。『学生から、「企業の採用ページを見て、何月何日の何時から説明会の申し込みを受け付けますとあったので、その時間にサイトにアクセスしたところ全部満席でした。どうなっているのでしょうか」その質問に続けて、「うちの大学はフィルターではねられているのではないですか」と。キャリアセンターの職員が企業の採用担当者に尋ねると「フィルターなどかけていません」という答えが返ってくる。その言葉を信じて学生に伝えるしかない。ところが最近、ある私大の女子学生が企業の説明会に申し込んだところ「満席」の表示が出たのに、「早稲田大学の学生」としてエントリーしたら、「空席」の表示が出たというのだ。かつては「指定校」制度というものがあったとも言われる。真偽は不明だが、旧帝大や早慶、上智、理科大、GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)までは受け付けるが、それより偏差値の低い大学からの応募は受け付けない、というものである』
このニュースで気になったのは、果たしてフィルターが存在しているのかという議論より、大学のキャリアセンター担当者の対応です。企業に尋ねても、フィルターが「ある」とはいうはずがありません。それを鵜呑みにして、学生に伝えてしまうことに問題があると感じています。「ある」のか「ないのか」よりも、卒業生の当該企業への実績をしっかりと伝えれば、学生は「ある」ことに気づくはずです。
たとえば、上記の指定校は少し幅が狭いですがもう少し拡大していたとしても、業種にもよると思いますが7~8割の私大はフィルターをかけられていると考えてもいいのではないでしょうか。だとしたら、フィルターをかけられている大学の立ち位置はどうなりますか。ほとんどの大学は学生募集時には、就職率を謳っているはずです。もちろんフィルターの話など一切なしです。これを「おかしいと」という話をするつもりはありません。上位の大学に有利な基準や評価で比較されている現状から抜け出す策を考えればいいと思います。その7~8割のいくつかの大学と連携して、連携した大学に有利な基準や評価を見つけて発信することも現状を打破する策としては、有効だと思います。なによりも、就職率が高いという撒餌を使って募集した学生たちを、社会で通用する基準や評価をつけて、社会に送り出す大学という立ち位置が見つけられたら、7~8割大学から抜け出せるのではないでしょうか。学生は一生○○大学卒業という看板を背負うことになります。職員はこの看板のブランドをいかにあげるか、考えたいものですね。
とまあ
いま読み返して
キャリア担当は
知っていますよね!!
学生には
本当のことを
言ってほしいですね。
入試の難易度が
上がっても
フィルターの位置は
変わらない。
この事情に気づくまで
数年かかるのでしょうね。