ご隠居さん:自我や世間の枠にとらわれず、社会の潤滑油となりたいものです。 AI時代は 人間らしい自由な発想がカッコいい

年を重ね、経験を積むにつれ、その時々の思いも変わっていく。その足跡を残しておくために

真善美と判断力

2019年12月08日 | 私生活 雑感
今、世界は分断の状況にあるといっていい。
日本と韓国は、慰安婦・徴用工などの歴史問題とGSOMIA問題で国民双方の反感が高まっている。
日本国内にも、極端な嫌韓嫌中グループが勢いを増し、国家主義に火をつけている感じがする。 今話題の「桜を見る会」も先のモリ・カケ問題と似た不条理さを感じる。



アメリカのトランプ大統領による米国内の分断、イギリスのEU離脱をめぐる英議会と国民の分断も深刻になる一方だ。
資本主義と民主主義の本場の両国でさえ、異常な現象が起き始めており、アメリカでは若者を中心に社会主義への傾倒が見られるという。



一国二制度の建前で50年間の自治を猶予されてきた香港も、中国一党独裁政権の圧力で、市民デモは広がり収拾がつかない。
21世紀に入って、glovalizationの進展とこの10年前位からのソーシャルネットワークSNSの普及が多様な価値観を生み出し、コントロールできなくなってきていることを漠然と感じている。
なぜこれほどまでに人々の考えが違ってくるのだろうか?
そんな疑問を抱かざるを得ない問題・事件がひっきりなしに起こっていると感じる。
非力な個人として、どう考えたらいいのだろう?そんな時、いつも頭に浮かぶのが「真善美」という言葉だ。カントは次のように表すが、このうち、何故判断力が美に通じるのか?ずっと疑問に思ってきた。

最近、プラトンのイデア論ととの相関を知り、なるほどと理解できる部分があり、もっと知りたくなってきた。

要するに、この現実世界は、森羅万象に富み、価値観や判断力もピンからキリまで様々!はるか遠くの「美」に向かって、努力を続けていく他はない、ということか?
その為に、理性や倫理観を高めて総合的な判断力を養っていくこと、だと理解した。
さらに調べていると、次のような解説を見つけた。

真善美という知性部分は、気まぐれなどの気概的部分や本能丸出しの欲望的部分に左右されるという現実!
今世界は、トランプや安倍政権をはじめ、これまでとは全く違った反知性政権が混乱を引き起こしていると言っていいが、現実に流されないで理想を求めていくべきだと確信できた。人生100年時代と言われる高齢者の進むべき道だろう。
(1/12追記)
先週のTVで、「今、人が幸せになれない時代」というテーマで、加藤諦三(社会心理学者)さんの考えを紹介していた。
価値観の多様化や科学技術の変化の中で、理想を求めるという成長欲求に疲れ、人々は退行現象に陥っている。無意識の中の「不安」を解消するために、相互理解の努力をせずに安易な結論に飛びつくという「幼児化」が進行している、という。

確かに世界のリーダーやそれを支持する大衆には、判断力とか理想はなく、幼児化という見方がふさわしい。
特に日本の場合、公文書のゴマカシや見え透いた言い訳を繰り返す政権にはピッタリ!
そう思うと、今の状態はなかなか根が深く、すぐにはいい方向に向かわない気がしてくる。
せめて、年寄りが大人の知性、根気よく耐える父性を取り戻す役割を果たして行きたいものだと思う。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿