安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

待ち遠しい春

2010年03月05日 | 月刊ブログ
 3月の声を聞くと一気に春を感じます。1月、2月とあわただしく時間が流れ、今年も3番目の月に入りました。
 昨日のひな祭りには、ささやかにちらし寿司と蛤のお吸い物で、季節の行事を味わいましたが、ふと、「忙しくて、おひな様も出してなかったね」と、そんなことを話しながら食事をしていたら、娘がカバンを持ってきて、なにやらごそごそとしていたのですが、その日、仕事先の保育園で作った屏風付きの男雛女雛を取り出して、「今年はこれで我慢してね」とテーブルの上に並べてくれました。そのかわいらしい紙でできたおひな様を眺めながら、なんとも幸せな気分で3月3日の桃の節句をお祝いしました。
 
 長崎、佐世保両校では、今、卒業式の準備に追われています。この学校で1年間、または2年間過ごしてきた学生たちを、無事に社会に送り出すことが、私たちの使命です。希望の就職ができた人、公務員試験に合格することができた人、まだ結果待ちの人様々ですが、夢に向かってがんばった年月だったでしょう。
 卒業生を送り出すたびに、ここでの人との関わりに感謝したい気持ちになります。このような仕事をしていなかったら、こんなにたくさんの人と知り合うこともなかったと思います。自分自身の成長もなかったでしょう。
 
 先日、卒業生の結婚式に出席したときのこと、その式場には、同じ職場で働いている他の卒業生も来ていたのですが、もう8年くらい前に卒業した女の子とは、久しぶりの再会で、懐かしく当時のことを思い出して話をしたりしました。そして、とても感心したことに、もう中堅として仕事をしているのに、この1月にとても難関の専門試験を受験したとのこと。日々の業務も大変だろうに、こつこつと勉強をやっていたことに、本当に頭が下がる思いです。その話を聞いて、私が、「偉いね、がんばったね!」と言うと、彼女は、「偉いですか? でも、まだ合格してるかどうかわからないんですよ。」と、それでもうれしそうに笑っていました。
 仕事の大変さは、同じ職業人としてよくわかっています。そんな中、自分の目標をかかげ、疲れた体で勉強に取り組んでいる姿を想像すると、こちらも何か奮いたたされる気がします。
 式場での私のテーブルには、社会人となった新婦の同級生が、見違えるようにきれいにドレスアップして、腰掛けています。 そこへ、若い女性が、また、男性が声を掛けてきました。公務員夏期講座でお世話になりました、と。おぼろげな記憶の中で、名前まで思い出せなく申し訳なく思いました。
 
 人との出会いは、私の財産です。
 今年も、卒業する学生を送り出すとき、それぞれの学生との関わりを思い出してしまいます。ここで自分の夢を掴んだ人は、次の夢を探してその夢に向かってがんばっていってくれることでしょう。そして、わたしも、そんな学生達に負けないように、自己実現ができるように日々背筋を伸ばして生活していこうと思います。
 ここでがんばったことは、学生それぞれの宝物です。周りの評価よりも、自分自身が一番知っているはずです。そのことを忘れず自信として、これから歩んでほしいと思います。

 春一番が吹いて、新しい季節の到来です。もうすぐたくさんの若い力が次の夢に向かって、巣立っていきます。
 待ち遠しいような、ちょっと寂しい時間がそこまで来ています。

 photo by mizutani(伊王島にて)

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