安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

楽しい時間

2019年10月15日 | 月刊ブログ

 いつまでも猛暑が続いていましたが、やっと朝晩涼しくなりました。この時期を迎えると、学校では公務員一次試験の合格発表が学生たちから届きます。今年は、昨年増員したためか募集の人数が抑えられ、また、試験の最低点も大きく上昇していました。しかしながら、学生たちはよく頑張ってくれて、総合的には昨年と同数程度の合格を掴んでくれています。まだ一次の段階ですが、合格の報告を受ける時は、本当に嬉しい気持ちになります。よかったね!頑張ったね!と褒めてあげたくなります。

 

 人によって時間の長さの感じ方は違います。楽しいことをしているときは、その時間はあっという間に過ぎていきますが、興味がないこと、面白くないことをやっているときは、5分が1時間に感じたりします。

 ネットの記事で読みましたが、楽しい時間や嬉しい時間を過ごす人は、時間があっという間に過ぎていくので、その感じた時間だけの年齢を重ねていくのだそうです。だからイキイキと楽しい時間を過ごしている人は、実年齢よりも体感年齢が短いため、若々しく見えるというのです。それは逆の場合も考えられます。

 人生を楽しんでいる人はいつまでも若々しいということでしょう。

 誰にでも人知れずに悲しいこと辛いことはありますが、自分を信じる強さや前向きに行動できるポジティブさがあれば、楽しい時間を自ら作ることができるのではないかと思います。

 だから、いつまでも若々しくある秘訣は、身体的な健康はもちろんのこと、精神的な心の喜びや生きがいや趣味などを持って、楽しい時間を過ごすことなのです。

 

 先日、インタビュー番組に出演されていた、往年の大スター吉永小百合さんは、笑顔を絶やさずいつまでも若々しいお姿です。人前で美しく見せるための努力はもちろんのことや健康のための水泳は長年続けているそうです。仕事のために自己研鑽を重ねる高いプロ意識には敬服します。それと同時に、忙しい中でも、趣味や楽しみをもって心豊かに過ごしていることを話していました。年齢の割に若く見える理由がここにあります。また、役を演じるための弛まない探求心や向上心を持っていることもお話から窺がうことができました。

 イキイキと生活しているからこそ時間は有効に、また瞬く間に過ぎていくのです。体感年齢は実年齢をはるかに下回っていました。

 

 今回、ノーベル化学賞を受賞された吉野彰さんは、71歳とご高齢ですが、毎週土曜日にはテニスをなさっていたそうです。それがとても楽しみでありリフレッシュできるとおっしゃっていました。いっときの楽しい時間を過ごすことで、日々の過酷な研究に心頭滅却、後世に残る偉大な発明が成し遂げられたのだと思いました。お声もハツラツとして、どんな苦労もお顔からは全く感じさせない満面の笑顔が、そのお人柄や隠れた情熱を、なおさらに感じることができました。

 

 自分のことを振り返ってみると、一番楽しい時間は、やはり家族と一緒にいて笑い合える時です。また、学生たちと語り合う時間、大好きな世界史の授業を行っている時間、また、家族のためにおいしい料理を作っているときも楽しいですね。自分のために使う時間より、誰かのために、誰かが喜んでくれる時間が、私にとって楽しい時間だと気づきます。

 私がこの仕事に就いて、「ビジネス」の勉強を始めたときの研修会で、「仕事は楽しい」ということを学生たちに教えていきなさいと言われました。それまで、仕事が楽しいなんて概念的に思いもしなかったことでしたが、自分がやりたい仕事に就いて大変だけどその中に楽しいことがエッセンスのように時折織り込まれると、それまでの苦労は何でもなくなるということを実感しました。そしてあっという間に時間が過ぎていきました。

 いつまでも学生たちと楽しい時間を過ごしていきたいと思うこの頃です。そういえば、学生たちは、勉強は楽しかった、と卒業の時に言っていたのを思い出します。あっという間の2年間だったのですね。

 

 写真はプラタナス(モミジバスズカケノキ)の実です。この実が山伏の着る篠懸衣(すずかけごろも)についている球状の飾りに似ていることに由来してスズカケノキと呼ばれます。街路樹や公園によく植えられていて、その大きな葉っぱはもうすぐ紅葉しますが、その前にこの実を付けて中の種子を穂綿で飛ばして子孫を残すのです。

花言葉の「天才」「好奇心」は、古代ギリシアの哲学者プラトンがプラタナスの木が植わったアカデメイアの森で哲学を説いたことに由来するといわれます。ロマンを感じます。

 

 Photo by mizutani


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