安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

誇りに思う

2019年11月13日 | 月刊ブログ

 秋が深まり、冬支度が始まりました。紅葉にはまだ少し時間がかかりそうですが、街路は掃いても掃いても枯れ葉が舞い落ちてきます。

 

 この11月の連休には、学生時代の友人がここ佐世保を訪ねて来てくれました。数年ぶりに、お互いに前回より「ちょっと老けたね」と言葉に出さずとも、ベースは何も変わらず、どんなに年月が経とうと会えばその当時にタイムスリップしてしまいます。ただ、それぞれに生涯のパートナーが隣にいるということだけが大きな変化です。

 

 佐世保を一望できる「弓張岳」に行ってみたいというので、バスの時間もまばらなので、私が車を出すことにしました。くねくねと山道を進んで行くと、左手眼下に佐世保の街が見えてきます。さらに登ると遠く九十九島が見えてきました。開けていくその圧巻の景色に友人夫妻も、驚きの声を発していました。

 頂上は、やはり風が冷たく気温も低いようで、上からもう一枚、羽織るものを持って来てなかったら、風邪を引きそうでした。

 展望台に行く途中に碑文がありました。『空いっぱいに 空があるように 海いっぱいに 海があるように 人よ 心いっぱいに 美しい心をもって この空を この海を この土を 愛そう』著名な藤浦洸 作です。この詩に団伊玖磨が曲を付け合唱曲「西海讃歌」として、今では広く佐世保市民に親しまれています。

 展望台の建物は、弓を引いた「会」の状態をデザインしたもので、柱には弓手の「手の内」が彫刻されています。私と友人の弓道部での思い出がちらほらと脳裏をかすめました。

 ここは、日本遺産に登録されている「佐世保鎮守府」跡地の一つでもあります。砲台には、美しい景色の裏に悲しい史実も垣間見ることができました。

 展望台から見る佐世保の街や、九十九島の夕景は絶景でした。地元でありながら、こういう機会でもないかぎり、なかなか足を運ぶことがありません。友人たちも喜んでくれて、こちらも大満足でした。この美しい海や山は、佐世保人にとって他に誇れるものの一つであることを改めて感じました。

 

 結局、友人たちは、翌日、パールシーに行って、二人で遊覧船に乗り九十九島巡りをしたそうです。海上自衛隊資料館のセイルタワーにも行って、佐世保バーガーを食べたことを報告してくれました。きっと佐世保を満喫してくれたことと思います。また次回会えるまで、お互いに「元気でいよう」と、仕事で同行できなかったことを詫び、訪ねて来てくれたことに感謝しました。

 

 台風被害の被災者に配慮して先延ばしになっていた、新天皇皇后の即位のパレードが先日行われました。その前日には、皇居前広場で、祭典が行われました。天皇陛下は、「被災地の復興を願うとともに、国民の幸せと世界の平和を常に願う」とお言葉のたびに繰り返されていました。

 たくさんの国民が両陛下のご即位をお祝いしている様子に、この国の国民として深い安心感を抱くとともに、日本国民としての誇りをみんなが感じていたことと思います。この感動的な儀式を通して、国民が一つになったような気がしたのは私だけではなかったと思います。

 

 この令和の時代の始まりには、まだ興奮冷めやらぬ、世界を沸かせたワールドカップラグビーが今年の10大ニュースの一つに挙げられるでしょう。私の中では決してメジャーではなかったスポーツでしたが、開催前のラグビーを扱ったドラマを見ていたこともあり、すっかりはまってしまいました。スピード感のある野生的なぶつかり合いは、実は「ノーサイド」というとても紳士的なスポーツであることも分かりました。日本のチームに限らず応援したくなる個性あふれるチームにも、たくさんの声援が飛んでいました。このような大きな大会が日本で行われることに、世界の中での日本の立ち位置と日本に対する国際的な信頼の度合いも感じられました。スポーツを通してたくさんの国の人々が笑顔で行き交うこの平和で安全な国を、一国民として誇らしく思いました。

 

 学校では、初級の公務員試験の一次試験の結果が出揃いました。一次の段階ですが、学生たちはよく頑張ってくれてたくさんの朗報が届きました。うれしい誤算もあって、面接練習は例年にも増して大忙しです。

 私にとっては、この学校や学生たちは、誇らしい存在です。自分の目標に向かってひたすらに頑張っている学生の姿は美しいものです。この若い時のわずかではあっても、自分の一生のことを考えて夢実現のために頑張っているひたむきさ、それを支える学校と、それに携わることができることを、私はあらためて誇らしく感じています。

 

 今月の写真はシロハナトキワマンサクです。常緑樹なので花も葉も楽しめる、目隠しや生垣として重宝されています。ベニバナもあり、花期は春ですが、細長い4枚の白い花弁の清楚な花を、秋にも咲かせます。一輪ずつの花は地味ですが満開時は樹全体を覆う程の花を咲かせる様子はそれはそれは見事だそうです。誇らしげにそして謙虚に咲いています。

 Photo by mizutani


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。