安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

越えていけ!

2012年12月27日 | 月刊ブログ
 寒空の中、庭に1本、青々と葉っぱを盛り、真っ赤な花を咲かせているのは寒椿。毎年この真紅の花には心驚かされます。そして、葉っぱを落とした裸の木々たちは、蕾を膨らませる準備をしているかのように、凛とした強さで寒さに耐え立ちすくんでいます。春が来るのを待っているかのように・・・。

上の写真は、数年前に当校のテレビCMで使った風景です。「KEEP OUT」の表示には見向きもせず、ここを若者がよじ登って飛び越えたかと思うと、一気に地平線目指して走って行くというCMでした。
 このフェンスは一体何を表しているのでしょうか?若者のめざすものは・・・。

 あけましておめでとうございます。みなさんにとって今年はどんな年なるでしょうか?
 
 昨年はオリンピックイヤーということで、私はスポーツ観戦に明け暮れました。厳しい選考を勝ち抜いて国の代表としてオリンピックの場に立ち、期待と名誉を背負って競技に臨むその選手たちには、計り知れない重圧がのし掛かっていただろうと想像に難くありません。そんな中、史上最高の38個のメダルを獲得したことはこの国の誇りでもあります。
 立場は違いますが、同じころ佐世保校の公務員を目指す学生たちも、9月の本試験を前に、大きなプレッシャーに押しつぶされそうな毎日を過ごしていました。それから4ヵ月後、最終結果も出揃った先日、学校で行われたレクレーションでは、結果は別として、皆解き放たれた穏やかな表情をしていました。改めて「お疲れ様でした」とねぎらいの言葉を掛けてあげたくなりました。 
 
 さて、平成25年を迎えるために、お正月の準備で年末は大忙しでした。最近では、たった1日のために仰々しくしなくてもいいじゃないかと言う人もいますが、やはり昔からの日本のしきたりは、今生きている者の務めとして守っていかなければならないと思います。
 お正月の行事は、新年に幸せを授ける年神様を家に迎えるためにできたそうです。年神様は祖霊神(ご先祖様)、山の神、田の神でもあるため子孫の繁栄や五穀豊穣を司っています。門松、しめ縄、鏡餅、おせち、お年玉などのようなお正月の行事は、年神様を迎えて、もてなし、送るための行事だということです。昔は元日に一斉に年をとる数え年だったので、年神様から新しい魂を授かるということは、理に適っていますね。
 
 我が家では、長女の結婚が決まり、娘と過ごす最後のお正月を迎えることになりました。
 お祝い事とはいえ、送り出す側からするとなんとも寂しい気持ちがします。特に父親は、もうすでに秒読み態勢です。娘は、仕事での年末の行事と、プライベートな結婚の準備とで、忙しすぎてつい私たち家族とぶつかってしまうことがあります。
 私の「もう結婚するのだからちゃんとしなさい。」という小言を聞きながら、「それよりも、お母さんと仲よくしたい。」と娘が言った一言は、心に響きました。出て行く娘は、もちろん幸せで喜びも一杯だけれども、送り出す私たち夫婦と同じように、寂しい気持ちも感じているのだろうと気づかされました。
 
 年中行事を一つ一つこなして1年が過ぎていくように、長い人生でもいくつかの節目を越えていかなければなりません。その大きな一つが結婚なのかもしれません。これから家庭を築き、子供を育んでいく過程では、いくつかの節目ごとの行事が続きます。これから若い二人で力を合わせていろんなことを乗り越えていくことになるのです。そして、希望に満ち溢れた未来を作り上げていくのです。
 
 避けては通れない人生のいろんな出来事、解決しなければならない難題、右か左か迷ってもひとつの道を選ぶ判断力がなければ前へは進めません。そして、思い切り踏み込んで乗り越える勇気と、体力も必要ですね。
 
 写真のフェンスは、人それぞれに意味があります。そして乗り越えた先にも、一人ひとりの違った未来が待っているのです。
 新しい年を迎える準備は、物だけでなく、来年もいい年にしたい!と強く思う気持ちがなによりも大切なのかもしれません。

Photo by mizutani

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。