安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

弥生のとき

2016年03月16日 | 月刊ブログ

 3月の暦「弥生」は草木が生い茂る月という意味です。「弥」はいよいよという意味、「生」には生い茂るという意味があるそうです。

日中の気温が昨日と10度も差がある日もあり、春になったり冬に戻ったり、往ったり来たりの3月も、もう半ばを過ぎようとしています。

 3月7日(月)には、長崎校の、3月11日(金)には、佐世保校の卒業式が行われました。長崎校の女子学生はみんな袴姿で、ハレの日をご家族、友人と分かち合っていました。実習先のロイヤルチェスターホテルでの式後、ブライダルのホテル実習でご指導いただいたスタッフの方が駆けつけてくださり、お花をいただいたり励ましの言葉をいただいたりしていました。学生たちも学校生活の半分をこのホテルで過ごしたことを思うと、感激もひとしおだったことでしょう。

 

 佐世保校の卒業式リハーサルでは、私は校長の代理で卒業証書を一人ひとり手渡し、学生は受け取る練習や動線の確認をします。

リハーサルなので、当日ほどの緊張はなく、前へ進み出る学生と目が合うとどちらからともなく微笑んでしまいます。「おめでとうございます」と本番さながらに言うと、学生たちも「ありがとうございます」と小さな声で言ってくれます。私もいろんなことが思い出されて、だんだんと感情が込み上げてきます。なんだか保護者のような、同志のような気持です。毎年のこのリハーサルが私の中での卒業式のような気がしています。

 本番での卒業式では、学生たちが緊張の面持ちで校長先生から卒業証書を受け取っている姿に、節目の時を厳粛に受け留めていることを感じました。

 今年は、保護者の方も祝賀会にご参加いただき、卒業式と合わせて学生の門出を一緒に祝っていただきました。

 祝賀会も宴もたけなわで終了すると、しばらくはみんなで握手を交わしたり記念撮影などして、その場を離れたくないことが分かります。私もみんなに「おめでとう」と声を掛けていると、一人の女子学生が来てくれました。彼女は、2年前、後期の大学の合格発表の日に、少し伏し目がちにお母さんと説明を聞きに来ました。説明中突然彼女は涙をぼろぼろとこぼして泣き出してしまいました。夢を叶えることができなかったのでしょう。それで進路を変更して本校に来たのでした。今、公務員として4月から働くことが決まっている彼女に、「道は一つではなかったね!」と私は、背中を軽くたたきました。彼女は、2年前と同じようにぼろぼろと大粒の涙をこぼしていました。

 卒業式には、学校の職員でお祝いメッセージを寄せ書きして贈っています。それぞれの思いを込めて書きます。私は、

 

・・・ ご卒業おめでとうございます。

1年前、2年前、ここに入学してから、時は目まぐるしく過ぎていきました。

目標に向かってひたすらに走り続けた時間は、思い起こすと

自分の力を信じたり、試したり、自分に裏切られたり、そして、また、希望の光を見つけ出したり・・・。いろいろな「自分」と向き合った時間ではなかったでしょうか。

これからもずっとこの「自分」と一緒に人生を歩んでいきます。

くじけそうになったり弱音を吐いたりしたときには、「自分」を厳しく叱って、励まして、

がんばった時には、褒めてあげましょう。まだまだ伸びしろのある「自分」を、

これからも大きく成長させてください。

大空はばたく鳥の気持ちになって、いつも、ちょっと離れたところから、「自分」を見てみることが大事です。

健康に気を付けて、だれかに喜んでもらえる人生を歩んでください。そのことが自分の「生きがい」、仕事の「やりがい」にきっと繋がります!・・・

と贈りました。

 

 両校を巣立つ卒業生には「弥生」の言葉通り、これからますます成長して活躍してほしいと願っています。

 春は出会いの季節でもあります。新しい環境、新しい自分との出会いに大いに期待しましょう!

 

 今月の写真はラナンキュラス。和名は「花金鳳花(ハナキンポウゲ)」です。花言葉は「とても魅力的」です。幾重にも重なるシルクのような花びらと鮮やかな色合いが本当に魅力的です。英名は、「ターバン・バターカップ」、花姿からの由来でしょうか。

 

Photo by mizutani


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