安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

幸せになる

2009年03月03日 | 月刊ブログ
 1年前、娘が卒業するときにいただいた梅の苗木は、植木鉢で命を吹き返えし、庭に地植えにしていたら、先月、小さなつぼみを付けました。1本の苗木から枝が伸び、初夏には小さいながらに主張するように葉っぱを実らせました。葉っぱを落とした冬枯れの日に、たった1輪の花を咲かせてくれた梅の木。まるで、人の1年間の成長を見るかのように、その生命力に感動してしまいました。
 当校では、あと数日で卒業式を迎えます。毎年のことながら、走馬燈のように1年間の学生たちの様子が浮かんできます。私たちの仕事が一段落するときでもあります。
 卒業式で答辞を読む学生と話をしていたときのこと、その男子学生は、ずいぶんと何を述べようかと迷っていました。私は、2年間を振り返って、あんなこともあったね、こんなこともあったね、などヒントとなるかもしれないと、そんな会話をしていましたが、彼は、そのうち一言、クラスの仲間のことを書こうかな、と言い出しました。
 彼のクラスは、個性豊かでそれぞれに得意とする才能があったようでした。珍しいことにクラス全員が学生会のメンバーであるというそのクラスは、年齢層も様々でした。答辞を読む彼は、その学生会の会長を務めていましたが、彼の口から出る一言は一言は、クラスメートが支えてくれたから、やってこれた。自分より、みんなが動いてくれたから、行事を成功させることができたんだ、と言っていました。
 また、授業でも、はじめて取り組むプログラミングがわからなくて途方に暮れていたとき、クラスメートが快く教えてくれて、そのことで授業にもついて行けたし、自分の一生の仕事としてその分野を選ぶことができた、と話していました。
 彼は、学生会会長というリーダーの役割を与えられ、仲間の実行力でいろんな行事を成功させることができました。クラスの仲間は、それぞれに自分の才能を生かした役割で、そのリーダーである彼をサポートしてくれたのでした。
 人には、それぞれ役割があるのではないかと思います。彼のように、リーダーとして前面に立つ人、クラスメートのように、それを陰で支える人、また、その場の雰囲気を明るくしてくれるおもしろい人、悩んでいる人を見るとほっとけなくて、どうしたの?と声を掛ける人、目立たなくてもこつこつと人の為に作業をする人。社会で生活をするということは、人それぞれの役割を果たしているから成り立っているのでしょう。
 自分で意識していなくても、人がこの世に存在している意義は、自ずから表れているような気がします。
 私は、巣立っていく学生たちに、人に喜んでもらえるような人であってほしいと思います。人に喜びを与え人を幸せにすることができる人は、必ず、自分も幸せになれるからです。
 自分の役割をきちんと果たすこと、それが人を喜ばせることになり、喜んでくれる姿を見て、また自分も幸せになるのだと思います。心が幸せになれば楽しい人生が、きっと送れるはずです。 
 卒業、おめでとう!!

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