安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

思いの違い2

2007年08月01日 | 月刊ブログ
 今年もやってきました、甲子園の夏!!
 それぞれの地方では、今甲子園大会の熱い予選が繰り広げられています。
先日も、ある甲子園大会優勝候補の高校が、思いもかけず地方大会の決勝戦で敗れてしまい、号泣する選手たちの姿がテレビに映し出されていました。泣きはらした目で会見に臨んだある選手は、「この3年、いろいろと成長できたと思う。チームメートに感謝したい」。と述べていました。
 いろんな場面で高校生がインタビューに応えたり、コメントを述べたりするシーンを見るとき、しっかりと自分の意見を自分の言葉で表現する力があることに驚かされます。それは、たぶん毎日を一生懸命過ごしているからだと思います。何か一つのことに夢中で取り組むとき、それは、スポーツばかりでなく、勉強やボランティアや趣味でもいいのですが、そこに悩みがあったり喜びがあったり、挫折があったり、達成感があったりと心が動いていきます。その心の動きがいろんな言葉となってその人の思いを伝えていくことができるのでしょう。
先日、仕事で沖縄に行ったときのこと。仕事が早く片付いて、帰りの飛行機までの時間、金沢から来た先生と、観光タクシーで沖縄の南島を時間の許す限り回ってもらうことにしました。まだ手付かずのビーチや海中展望。沖縄のきれいな海と空とさとうきび畑を見ながらドライブを楽しむことができました。
やはり一度は行かなくてはならない「ひめゆりの塔」と、設立されてまだ日が浅い「沖縄平和祈念公園」。平和のいしじには、数え切れない戦没者の名前が一人一人丁寧に刻まれています。日本人だけでなく、アメリカ人の名前の多さにも驚かされます。そして何よりの特徴は、軍人よりも一般住民の戦死者がはるかに上まわっていることでした。日本で唯一の地上戦を体験した沖縄の悲劇がここには
ありました。
観光タクシーの運転手さんは、この沖縄戦で親族を失ったそうで、ここのいしじに名前が刻み込まれているそうです。運転手さんは、暑い中わざわざ車から降りてきて、私たちに一つ一つ詳しく説明をしてくださいました。そのことばには何か深くて重いものがあるようで、つい惹きこまれてしまいました。「ひめゆりの塔」では、隣でバスのガイドさんが同じように説明をされていましたが、それはアーそうか、とその知識だけにうなづくだけのものでした。
実際に何かを体験した人とそうでない人、順風満帆できた人とそうでない人、一時期でも夢中になれるものを持った人とそうでない人、ものごとに正面から向き合ってる人とそうでない人では、言葉の重みが違います。それは、思いの違いに比例するのではないかと思います。沖縄での運転手さんと、先日インタビューを受けていた高校生には、心に染みる思いが含まれて、聞いている人にその思いが届いてくるようでした。
 長い夏休み、一時でも何かに夢中になってみましょう。1冊のいい本にめぐり合うのも
心の幅を広げてくれるエッセンスになるかもしれません。
 私は、この夏、やっぱり甲子園です!

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