安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

未来を託す

2016年12月19日 | 月刊ブログ

 ここ九州の西部でも、先週からは、日中の気温が10度を下回りました。本格的に冬が訪れました。カレンダーを見れば今年もあとわずか。今週は冬至を迎えます。「光陰矢の如し」です。

 私は学校で、ビジネス系の授業も担当しているので、高校や大学、企業などから「マナー講習」を依頼されることがあります。学校では秘書検定対策や就職対策などの授業を受け持ってきたので、これらを生かして講習を行います。

 社会人として、社内社外の人との人間関係を築いていくには、マナーなしには考えられません。

 先日も、ある大学の「キャリアデザイン」の中の「マナー講習」を依頼され、授業を行いました。大学のカリキュラムの中に「キャリア」についての授業が取り入れられ、必須科目になっているそうです。どの大学でも就職率には力を入れています。

 大学1年生ということで、マナーの基本のコミュニケーションから話をすることにしました。今、どの企業からも求められているコミュニケーション力、その最も基本的なものが、挨拶と返事です。そして相手の話を「聞く」ことです。

 講演の間、大教室の上段に数名の女子学生がすっかり眠り込んでいる姿がありました。マナーの授業で、それはないでしょう、と思いつつも限られた時間で用意した内容を話すのに精一杯だった私は、注意することもできずに終わってしまいました。後日の感想では、「見た目の大切さ」や「それが会社の評価に繋がる」などについて印象に残ったと有難い言葉が述べてありました。しかし、私はその数人の学生のことが頭から離れず、あの時そこにある最も典型的な「マナー破り」の例をとって話し、聞くことの重要性を話してあげればよかったと、後悔しています。

 

 今年は、政府の方針で「一億総活躍社会」をスローガンに、これからの日本の未来を形作るための少子高齢化の対策に力を入れると宣言がなされました。女性も男性も、お年寄りも若者も、一度失敗を経験した方も、 障害や難病のある方も、家庭で、職場で、地域で、あらゆる場で、誰もが活躍できる、いわば全員参加型の社会を戦略として実現することを目指しています。

 これまでの発想にとらわれることなく、目の前に立ちはだかる「壁」を取り除いていくこと。就職の際に既卒者が冷遇される「壁」、再チャレンジを阻む「壁」、子育てや介護との両立という「壁」、 定年退職・年齢の「壁」、男女の役割分担の「壁」、やりたいと思うことがあっても、様々な「壁」が立ちはだかる現実があります。

 

 今年一番活躍をした女性の一人は、東京都知事の小池百合子氏でしょう。その鋭敏な手腕と行動力には、同じ女性として畏敬の念を抱きます。大学生の時、国連の公用語にアラビア語が採用されると、いち早くエジプトでアラビア語を学び、当時の第4次中東戦争を目の当たりにしてジャーナリストとしての目を養ったといいます。常に女性の先駆者として女性のため、女性だからこそできる政治を意識してきたそうです。そんな小池氏の度胸の良さに、私たち一般の女性も強く惹かれるのです。

 女性には男性には代われない出産という大きな役割があります。それによる喜びや幸福感はかけがえのないものですが、男女間の「壁」は、まだ日本社会には高くそびえ立つ場合も少なくありません。また、子育てや介護においても、やはり女性の手を求めているのは現実でしょう。細かい心配りは得意とするところです。

 

 私たちの次の世代には、男性女性関係なく活躍し、それぞれが生きがいを持って生活できることが経済的にも豊かな日本を作り出していくのだと思います。

 逆に、女性には、自分から壁を造らず、女性であることの甘えを自分自身から払拭しなければなりません。

 日本古来の慣習からくる美徳は、それはそれとして尊重し、グローバルな視点から全体を見たときに、他国に遅れを取らない人権としての平等は、日本全体での意識の改革に繋がるに違いありません。

 

 これから両校を巣立つ学生たちが、10年後20年後、総活躍できる社会を作っていってくれるのかと思うと、期待で一杯になります。そのためにも、今できる日々の挨拶、返事、聞く力を養って、今を大きく成長していってもらいたいと思います。

 

 忘れてました!今週はクリスマス!! 

  photo by mizutani 


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