先日、友人と公園横のレストランに食事に行こうと歩いていると、どこからかいい香りが漂ってきました。見上げると真っ白な、まるで雪が積もったような大きな木がそこにありました。
はじめて見るその木には、細いプロペラのような花びらがいっぱいについていて、思わずわぁきれい!と見上げてしまいました。何の花?友人と後から調べてみようね、と話していたところ、今月の「きらめき」に水谷先生から送られてきた写真を見て、びっくりでした。公園で見たその花の写真だったのです。名前は「なんじゃもんじゃ」(学名はヒトツバタゴ)だそうです。私たちと同じように、昔の人たちも隣の人に聞いたのでしょう。「この花は、なんじゃもんじゃ?(なんだろう?)」と。なんともおもしろい花の名前の由来でした。
今、私は週に1回、長崎デュアルシステム専門学校に、ビジネスマナーの授業に行っています。そのブライダルプランナーと葬祭ディレクターをめざす新入生たちに、入学時に1冊の本が配られました。中沢孝夫著「就活のまえに」(ちくまプリマー新書)です。
私たち専門学校は就職のための学校です。学生を希望の職に100%就かせることが私たちの使命であり願いです。その本には、就職するためには知識や技術ではなく、今一番求められている人物の中身が重要だと記されています。「この人と一緒に働いてみたい」「この人を育ててみたい」と思わせる人間を採用したいとどの企業も思っている、と。
企業は人で成り立っています。そして最後は「あの人」と言われる具体的な人間の信頼にたどりつくと、その本の中で述べてありました。モノやサービスを買うというのは、客観的な価格と品質であれば、提供している人間のもつ「個性」とその人間に対する「信頼」でしょう。「あの人」がいるからあのお店に行くんです。
授業の中で、「お気に入りのお店」を学生達に書かせて、なぜお気に入りなのか考えさせることをやります。そうすると、理由の中に、感じのいい人がいるから、とか、スタッフがいいから、という答えが必ずいくつか出ます。その人がいるから、そのお店に行くというのは、私たちが日常気にしていないけれど、当然の選択になっているのです。
4月から入学した学生達は、まだまだ原石のままです。彼らの中にある潜在能力をどれだけ早くどれだけたくさん引き出すことができるのかが私たちに科せられた役割なのです。
時には鬼となってしかったり、仏様のようにほめてあげたりしなくてはなりません。表に出ているのは本当に氷山の一角。お客様に喜んでいただけるサービススタッフになるために心からの優しさや、相手を思いやるいたわりの心を引き出し、表現することができるよう、この2年間で学ばなければなりません。まずは、コミュニケーション能力です。
働くということは、とても苦しく困難な時もたくさんあります。しかし、その仕事が困難であればあるほど、それを仕上げた時の達成感は格別です。また、目標とする先輩や上司からほめてもらったり認めてもらうと、次へのやる気とステップアップにも繋がります。
また、一度でも真剣に取り組んでそれがおもしろいと感じた経験は、仕事人生の大きな喜びと自信になることでしょう。
一生懸命働く動機は、外からの動機、つまり、より多くの報酬と地位と、内からの動機は、他からの賞賛と承認です。そして、その内からの動機の本質は、相手にとってよいことをするということに繋がっているように思います。
サービススタッフを目指す学生達に、一日も早く「人に喜んでもらえる」行いがたくさんできるように、なってほしいと思います。
なんじゃもんじゃの花が、思いもかけずいい香りと、傘を広げたようなスノーフラワーを私たちに見せてくれて、一時の安らぎを与えてくれるように、2年後卒業するときには、周りを優しい気持ちにさせて、気遣いのできる学生に成長してくれたらと思っています。
photo by mizutani
はじめて見るその木には、細いプロペラのような花びらがいっぱいについていて、思わずわぁきれい!と見上げてしまいました。何の花?友人と後から調べてみようね、と話していたところ、今月の「きらめき」に水谷先生から送られてきた写真を見て、びっくりでした。公園で見たその花の写真だったのです。名前は「なんじゃもんじゃ」(学名はヒトツバタゴ)だそうです。私たちと同じように、昔の人たちも隣の人に聞いたのでしょう。「この花は、なんじゃもんじゃ?(なんだろう?)」と。なんともおもしろい花の名前の由来でした。
今、私は週に1回、長崎デュアルシステム専門学校に、ビジネスマナーの授業に行っています。そのブライダルプランナーと葬祭ディレクターをめざす新入生たちに、入学時に1冊の本が配られました。中沢孝夫著「就活のまえに」(ちくまプリマー新書)です。
私たち専門学校は就職のための学校です。学生を希望の職に100%就かせることが私たちの使命であり願いです。その本には、就職するためには知識や技術ではなく、今一番求められている人物の中身が重要だと記されています。「この人と一緒に働いてみたい」「この人を育ててみたい」と思わせる人間を採用したいとどの企業も思っている、と。
企業は人で成り立っています。そして最後は「あの人」と言われる具体的な人間の信頼にたどりつくと、その本の中で述べてありました。モノやサービスを買うというのは、客観的な価格と品質であれば、提供している人間のもつ「個性」とその人間に対する「信頼」でしょう。「あの人」がいるからあのお店に行くんです。
授業の中で、「お気に入りのお店」を学生達に書かせて、なぜお気に入りなのか考えさせることをやります。そうすると、理由の中に、感じのいい人がいるから、とか、スタッフがいいから、という答えが必ずいくつか出ます。その人がいるから、そのお店に行くというのは、私たちが日常気にしていないけれど、当然の選択になっているのです。
4月から入学した学生達は、まだまだ原石のままです。彼らの中にある潜在能力をどれだけ早くどれだけたくさん引き出すことができるのかが私たちに科せられた役割なのです。
時には鬼となってしかったり、仏様のようにほめてあげたりしなくてはなりません。表に出ているのは本当に氷山の一角。お客様に喜んでいただけるサービススタッフになるために心からの優しさや、相手を思いやるいたわりの心を引き出し、表現することができるよう、この2年間で学ばなければなりません。まずは、コミュニケーション能力です。
働くということは、とても苦しく困難な時もたくさんあります。しかし、その仕事が困難であればあるほど、それを仕上げた時の達成感は格別です。また、目標とする先輩や上司からほめてもらったり認めてもらうと、次へのやる気とステップアップにも繋がります。
また、一度でも真剣に取り組んでそれがおもしろいと感じた経験は、仕事人生の大きな喜びと自信になることでしょう。
一生懸命働く動機は、外からの動機、つまり、より多くの報酬と地位と、内からの動機は、他からの賞賛と承認です。そして、その内からの動機の本質は、相手にとってよいことをするということに繋がっているように思います。
サービススタッフを目指す学生達に、一日も早く「人に喜んでもらえる」行いがたくさんできるように、なってほしいと思います。
なんじゃもんじゃの花が、思いもかけずいい香りと、傘を広げたようなスノーフラワーを私たちに見せてくれて、一時の安らぎを与えてくれるように、2年後卒業するときには、周りを優しい気持ちにさせて、気遣いのできる学生に成長してくれたらと思っています。
photo by mizutani