「北の山・じろう」時事日記

内容は主に海外時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

米・ウクライナ会談(サウジ・ジッダ)でウクライナが30日停戦に合意、ボールはロシアへ<ウクライナ紛争2025・03・12

2025-03-12 09:50:38 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ロイター
ウクライナ、30日間の暫定停戦案受け入れ表明 米は軍事支援再開
2025年3月12日午前 8:59 GMT+921分前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/ULAXICMKOBMRBHTGJJ5M5X7NZI-2025-03-11/
トランプ氏、ロシアの停戦同意に期待 週内にプーチン氏と協議の可能性
2025年3月12日午前 5:31 GMT+94時間前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/GL3NNDLXAJKRDNUAEACLDIAHLY-2025-03-11/
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

会談は8時間に及んだと言う事ですから、相当もめたと思います。
しかし、結果ウクライナのイェルマーク大統領府長官が停戦受け入れを決めて暫定合意に至りました。
ウクライナのイェルマーク大統領府長官が実質的なキエフ政府の意思決定者だと思いますのでウクライナ側の合意は本物だと思います。
ゼレンスキーもサウジに行っていましたが、会談には参加しませんでした。また、「乱心」されては困りますからね❓

合意受け入れを条件に軍事支援と情報共有も再開されたようです。
12日に引き続き、米ロの高官協議が事前に予定されていたのは、準備のいいことです。
停戦の話に関わらず米ロ関係の次の段階の話し合いが予定されていました。

ロシアが受け入れれば、30日停戦は即時発行するようです。
あるいは、今日の米ロ会談後、そのまま米ルビオ国務長官またはウィットコフ中東特使のどちらか、あるいは両方がモスクワを訪問するかもしれません。
ロイター
ウィットコフ米特使、プーチン氏と会談へロシア訪問計画=関係筋
2025年3月11日午前 9:05 GMT+91日前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/JMZHUSCTWVITFMDXWBR3D7XVBA-2025-03-11/

もう、ウィットコフ中東特使のモスクワ訪問は予定されていたようですね。
トランプ氏とプーチン氏の直接電話会談は、その後だろうと思います。
30日あれば、話し合いと交渉は出来るでしょう。

※一番、ネックになりそうなクルスク州からはウクライナ軍は撤退中です。これは急遽決まった撤退でしょうね❓そうでなければ、あれほどクルスクの占領地に拘っていたゼレンスキーがクルスクからの撤退を認めないと思います。
【クルスクの戦闘、ウクライナ軍はスジャからの撤退戦へ移行<ウクライナ紛争2025・03・12】
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e567aaffd740816c7e616d9ddb87f33c


※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑨
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


クルスクの戦闘、ウクライナ軍はスジャからの撤退戦へ移行<ウクライナ紛争2025・03・12

2025-03-12 09:14:17 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2025.03.11
交渉材料のクルスク占領地は失われる寸前、ロシア軍がスジャ郊外に迫る
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-approach-the-outskirts-of-suzha-as-kursk-a-bargaining-chip-is-on-the-verge-of-being-lost/

航空万能論の記事では、8日の段階では、まだマラヤ・ロクニャMalaya Loknyaはウクライナ軍が支配していました。
9~11日のたった3日でロシア軍は、今日の戦況図まで進撃しました。
そしてクルスクにいるウクライナ軍は、ウクライナ側の発表では約1万人です。アメリカの戦争研究所の推測ではクルスクに最大3万人のウクライナ軍がいると推測していました。これは、過去の数字だろうと思います。

先月の後半からTASS通信の記事が、クルスクのウクライナ軍の撤退を伝えていました。実際には、先月まだスームイ州への交通路が無事なうちに、最大2万人のウクライナ軍が既に撤退していた可能性があります。
クルスクにいた強力なドローン部隊が、ポクロフスク(Pokrovsk)に参戦している話もあります。またポクロフスク(Pokrovsk)方面、クピャンスクКуп'янськ、トレツク(Торецьк)など東部戦線でウクライナ軍が反撃しています。これらの部隊は、推測ですがクルスクから撤退して東部戦線に増援部隊として送り込まれた可能性があります。

最後に残っていたウクライナ軍にマラヤ・ロクニャMalaya Loknya方面から撤退命令が出されたのが8日ごろのようです。
一見ロシア軍が激しく進撃しているようですが、おそらく撤退するウクライナ軍を追撃していったのだろうと思います。
撤退先は、取り敢えずスジャСуджаで、その周辺のウクライナ軍にも撤退命令が出されたのが、今日の戦況図の最後の略図だろうと思います。

マラヤ・ロクニャMalaya Loknya方面から撤退するにしても車両では無理ですので徒歩での撤退だろうと思います。逃げられる兵士が大体スジャСуджаに到達したと言う事だろうと思います。

次は、スジャの南西方向に開いている開口部分からの撤退になります。スジャで防衛戦をやっても全滅するだけですので、やらないでしょう。幸い南西方向は森林地帯のようです。ドローンは、かなり回避できると思いますので平原よりは逃げやすいと思います。ここも主要ルートのルート38K-004~H-07は、ロシア軍の火力管制下に入っていますので、車両での撤退は難しいだろうと思います。
撤退路になる森林地帯は、増援部隊が守っているようですので撤退は出来ると思います。
問題は、最後までスジャに残って味方の撤退を援護する部隊で、この部隊は最後まで勇戦するしかありません。

と言うような状況で撤退作戦を実行すれば、それなりの人数は撤退できそうです。司令部が、悪い癖を出して死守命令を出せば、全滅です。しかし、ここまで分かりやすくスジャめがけて、ほぼ全部の部隊が撤退中のようですので、今更スジャを防衛しようとは考えていないように思います。
撤退するなら数日のうちにウクライナ軍はスジャから撤退して、クルスク侵攻作戦は終わると思います。
今、スームイ方面からの補給が車で出来るかどうか怪しい状況ですから、長居するほどウクライナ軍の不利が増します。
途中で乗り捨てている戦車や装甲車があるようですから、燃料さえ乏しかったと思います。
またしても補給を軽視するウクライナ軍は、墓穴を掘ったと言えます。

逆にロシア軍は、そのウクライナ軍の欠点を的確に突いて、補給を苦しくしておいて物資や弾薬が不足し始めたところでタイミングよく全方向からの攻撃を成功させました。これではウクライナ軍も逃げるしかなかったと思います。しかし、運よくスームイ方面に撤退できるウクライナの将兵は幸運だと言えます。もし、参謀本部が作戦を継続していれば、全滅していただろうと思います。(それでも、相当数の犠牲は出ているだろうと思います。)

 

※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑨
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27