神戸大学メディア研ウェブログ

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海上暴風警報・波浪注意報が出ていたのになぜ出艇

2019-08-06 23:46:33 | ニュース
 8月6日午前、淡路島沖の海上で神戸大学端艇部の男子部員23人が乗ったカッターが転覆し、全員救助された事故。118番通報があった午前10時ごろ、現場海域には海上風警報と波浪注意報が出ていた。

 海上警報は、船舶の運航に必要な海上の気象などに関する警報。
大阪管区気象台などの記録によると、8月6日午前2時30分に「海上強風警報」が出ていた。そして、6日午前5時35分に「海上暴風警報」発表。11時40分に「海上強風警報」に切り替わるまで、「海上暴風警報」が出ていたことになる。
 海上警報は、NHKラジオで午前7時40分からの枠と、18時50分からの枠で放送されることになっている。

 一方、現場周辺の洲本市、南あわじ市には、前日の8月5日の午前4時26分に「波浪注意報」が出され、6日は午後になっても継続中だった。
 気象庁のホームページによると、波浪注意報は、高波による遭難や沿岸施設の被害など、災害が発生するおそれがあると予想したときに発表する、とある。

 端艇部のホームページには2017年までの「本巡行」の記録が掲載されているが、気象情報をチェックし航行した記録が残っている。
 今回、こうした警報や注意報をチェックした上で出航したのか。どのような安全対策がとられていたのか。端艇(カッター)部からの発表を待ちたい。

   ○       ○

 神戸新聞電子版(NEXT 20:09)は、第五管区海上保安本部の話として、ボートは船尾から高波を受けて海水が船内に流入し、同港に入る寸前で転覆したとみられる、と伝えた。



商船大からの伝統ある端艇部 「本巡航」で何が

2019-08-06 22:43:12 | ニュース
 端艇部は、神戸商船大時代からの伝統がある課外活動団体で、毎年この時期に「本巡航」といわれる、瀬戸内の航海を行ってきた。

●毎年8月に「本巡航」 3日のツイッターに出発報告

 同部サイトによると、例年、「水無月巡航」、「文月巡航」などの航海を行ってきた記録があり、8月に「本巡航」が行われるのが恒例となっているのがわかる。
 今年もツイッターには、8月3日付で、「今年も夏の本巡航が始まりました。 夏の日差しよりも強く、8日間の航路を漕ぎ切ります!」と書き込まれていた。今回の事故も、この「本巡航」と呼ぶ航海の中でおきたとみられている。

 去年(2018年)のツイッターでは、8月10日付で、「今年は淡路島や徳島、香川を経由し女木島に向かい小豆島などを経由し帰ってくるという計画です!」と書き込まれている。
  2017年も、8月14日に「小豆島に向けて漕いでいます(^-^)」。2016年は、8月11日に「巡航3日目。早くも坂越に到着」と書き込まれていて、赤穂市坂越沖とみられる写真が添付されている。

●毎年ホームページに報告 2018年は掲載なし

 同部のホームページ(http://kobe.cutterjapan.com/event.html)には、
  ▽2014年 8月12日深江〜16日女木島〜21日深江
  ▽2015年 8月7日深江〜11日女木島〜15日深江
  ▽2016年 8月9日深江〜13日女木島〜18日深江
  ▽2017年 8月11日深江〜15日淡路島〜18日深江
とあり、2017年8月に実施された「2017年本巡行」では、淡路島西岸に航路を変更していることがわかる。
 この年には、播磨灘を家島諸島坊勢に向かい、小豆島坂出から淡路島西岸にいったん上陸して、深江に帰る記録が掲載されていて、毎日の、気圧配置図や気象データ、風邪や海面の様子とともにクルーの写真も報告されている。
 ただ、去年、2018年の報告は、なぜかこのサイトには掲載されていない。

●しおりには「事故防止措置」 風や波高に基準

 2016年の本巡行のしおりには、「事故防止措置」の項目に、「強風時、波頭が砕け白波ところどころに見え始めたら、近くの港へ避難できるよう入港準備をする(風速6m 以上、ビューフォート4以上) 」、「波長 5m以上のうねりがあり、かつ波高1m 以上ある」、「(台風接近で)航海予定時間内に強風域(風速10m 以上)に近づく可能性がある」といった条件で、「出艇中止」すると書かれている。また、「深江ボンド発航時の出艇許可は、艇長の報告を受けて顧問教官がこれを行う」とも書かれている。
 ツイッターやホームページを見ると、「本巡航」は海の男たちの伝統と誇りを感じさせる行事だ。
 今回の本巡航でなぜ事故が起きたのか。端艇部からの報告が待たれるところだ。

●海事系大学の競技大会で今年は4位

 カッターボートは大型の手漕ぎのボートで、もともと大型船舶の救命・連絡用に搭載されている。競技艇の場合、全長は9メートルが標準で、漕ぎ手12人に艇指揮1人、艇長1人のあわせて14人が乗り組む。
 
 神戸大端艇部は全日本カッター連盟(http://cutterjapan.com)に所属し、神戸商船大時代からの伝統がある課外活動。深江キャンパスに艇庫がある。
 5月18日、広島県呉市の海上保安大学校で行われた海事系大学などが参加する「全日本カッター競技大会」では、男子は12チーム中で4位に入る成績を残している。(「男子カッター部 全日本競技大会で4位」https://blog.goo.ne.jp/kobe_u_media/e/67bedc401364cd92bd1c9744e501fe73)


男子カッター部艇が淡路沖で転覆 部員は全員無事

2019-08-06 18:56:47 | ニュース
 8月6日午前、友ヶ島と兵庫県の淡路島の間の海上で神戸大学端艇部のカッターが転覆し、男子学生23人が海に投げ出された。昼のテレビ各局ニュースがヘリ映像で転覆した船底を見せたカッターの映像を伝えた。2人が病院に運ばれたが、全員命に別状はないという。

 朝日新聞デジタルは、2019年8月6日午前10時ごろ、和歌山市の沖合にある友ケ島付近の海上で、神戸大学端艇部の男性から「カッターボートが転覆し、海に投げ出された」と118番通報があった、と報じている。

 NHKニュース(神戸局ホームページ14:12)が和歌山海上保安部の話として伝えたところによると、海に投げ出されたのは、神戸大学端艇部の男子部員22人と部活OBの男子大学生の1人で、全員が自力で泳いで淡路島にたどり着くなどして無事が確認された。いずれも命に別状はないが、このうち2人が海水を大量に飲んだり、右足を打撲したりして病院に運ばれた。
 サンテレビニュース(電子版15:54)は、和歌山海上保安部のはなしとして、23人が海に投げ出され、22人が淡路島の洲本市由良まで自力でたどり着き、転覆していたボートにしがみついていた1人が漁船に救助された、と報じている。
 読売新聞電子版は、男子学生23人が投げ出され、うち22人は自力で洲本市の海岸に泳ぎ着き、残り1人は漁船に救助された。2人が歯を折るなど軽傷、と伝えた。

 日本テレビ(日テレ24)が伝えたところでは、現場は洲本市の数百メートル沖合。

 サンテレビニュース(電子版15:54)では、神戸大の情報として、8月3日から9日の日程で合宿中で、6日は、午後2時頃の洲本着を目指し、朝6時半に和歌山市の西脇漁港を出発していた、と伝えている。合宿は1年生から3年生の学生だけが参加していて、神戸大は現地に職員を派遣し学生たちから事故の詳しい状況を確認する、とも報じている。
 同局は、洲本市由良町の宿泊施設に救助された学生たちの模様や、学生のインタビューも報じた。

 海上保安部や警察は、ボートが転覆した詳しい状況を調べている。






2021年入社新聞業界就職フォーラム 9月23日大阪で開催

2019-08-06 13:17:00 | メディア関連
 2019年9月23日(月・祝)に、新聞業界就職フォーラムが日本新聞労働組合の主催で開催される。場所は、大阪府立労働センター「エルおおさか」。今年で大阪での開催は13回目となる。

 多くの新聞社が参加し、現役社員による新聞業界で働くことの意味や魅力、仕事に関する紹介、新聞記者や新聞の仕事など新聞社のジャンル別パネルディスカッション、また2020年度入社予定の内定者が就活を振り返りアドバイスをするなど、記者職、広告、営業職など新聞社を目指す学生にとって必見のフォーラムとなっている。

 また、就職フォーラム開催後、就職試験を受ける学生を対象に希望者には「作文対策ゼミ」を開催する。最低3回のゼミと1回の面接対策(模擬面接)を行い、作文ゼミは11月~2月、面接対策は3月の日曜日に行う予定だ。
 作文ゼミ生で新聞、通信社に内定した学生は全体の5割。新聞社を含め、NHK、放送、出版、広告などのマスコミに内定した学生は約6割だった。詳しくは、当日配布される要項に従う。

《新聞業界就職フォーラムin大阪》
●日時=2019年9月23日(月) 10;00~18:00(9:30から受付開始)。
●会場=大阪府立労働センター「エルおおさか」 南館7階734。
●参加費=無料。
●参加する新聞労組=在版の朝日、毎日、読売などの全国紙、神戸新聞、京都新聞、デイリースポーツ、日刊スポーツ、スポニチ、報知などの地方紙、スポーツ紙などの現役社員(組合員)。記者の他、広告・事業系社員も参加。
●募集定員=50人(定員になり次第終了)。
●主催=日本新聞労働組合。
●問い合わせ=新聞労連近畿地連 電話 06-6316-7490。
●公式サイト=http://www.shinbunroren.or.jp/forum/


【メディアふむふむ】22 渋野日向子の所属は岡山の山陽放送 RSKって何の略?

2019-08-06 13:05:47 | コラム「メディアふむふむ」
 2019年の全英女子ゴルフで42年ぶりの日本人女子メジャー制覇を成し遂げた渋野日向子。所属は岡山の山陽放送。ウェアの肩にある「RSK」の緑と赤のロゴは、創立20年を機に1978年に導入。放送企業のCIの先駆けとなった。RSKは同社の旧社名ラジオ山陽の欧文呼称。

 RSKのほかにもラジオ単営時代の名残で「R」を略称につける放送局は多い。RAB青森放送、RCC中国放送(広島)、RNC西日本放送(香川)、RNB南海放送(愛媛)、RKC高知放送、KRY山口放送、RKB毎日放送(旧ラジオ九州、福岡)、RKK熊本放送がある。




(写真:山陽放送局舎のロゴ。「全英女子オープン優勝おめでとう」の横断幕が見える。2019年9月撮影)