神戸大学メディア研ウェブログ

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無常の逆転弾で北大に敗退 全日本大学フットサル準々決勝

2019-08-24 13:13:37 | ニュース
 8月23日から岸和田市総合体育館で開催されている第15回全日本大学フットサル大会の2日目に神戸大フットサル部FORCA×GUERREILLAが登場。準々決勝で北大フットサル部ESPERANZAと激突し、3-4で逆転負けを喫した。神戸大フットサル部は14時からの敗者戦で北九州市立大と当たる。

 試合は10時から始まり、神戸大の試合実況アカウントのふぉるげれくん(@kobe_futsal_bo)で、逐次更新された。

 同ツイッターによると試合が動いたのは前半5分。北大の15番中川がゴールを決め神戸大が追う展開に。しかし神戸大は3番岡本、28番重定らの活躍で逆転し、前半を2-1の神戸大の1点リードで終えた。

 しかし、後半に北大の猛攻に遭う。後半1分30秒で北大の19番英が同点に追いつくゴールを決め試合は振り出しに戻る。その後はシーソーゲームとなったが、後半17分に北大17番夘都木が均衡を破るコーナーからのシュートを決めゲームセット。3-4の一点差で神戸大は敗れ決勝進出は絶たれた。

 神戸大フットサル部は試合後にツイッターで、「本当に温かいご声援をありがとうございました。ここまで来れたのはみなさまのおかげです。感謝してもしきれません。 北海道大学のみなさん、我々の分も頑張ってください!」とコメントした。


問われる課外活動の届け出 形骸化を指摘する声も

2019-08-23 22:36:56 | ニュース
 8月6日の神戸大学端艇部のカッター転覆事故で、端艇部は今回の活動について事前に学務部課外活動支援課に「所定の届け出」を提出していなかったと報じられた。課外活動について大学は、合宿や演奏会、コンクール参加、登山などの際に報告を求めているが、学内にはこれが形骸化しているのではないかという声がある。<玉井晃平、森岡聖陽、中島星翔、渡邊志保>

合宿や学外での対外試合 1週間前までに「学外活動届」提出

 今回のメディアの報道で気になったのが、「大学に届出をせずに今回の巡航を行なった」という指摘だ。

 8月6日17時59分に更新されたNHKニュースの電子版(NHK NEWS WEB)も、「神戸大学の学生支援課によりますと、部活動で課外活動を行う場合、参加者や活動内容などを記した申請書を事前に提出する必要がありますが、今回、端艇部からは提出されていなかったということです」と報じている。
 毎日新聞の8月7日付神戸版も、「神戸大学生支援課によると、端艇部から課外活動に必要な届け出がなかったという」と伝えている。
 学生支援課は事故当日の16時過ぎ、メディア研の取材に対しても、端艇部は今回の活動について事前に書類を提出していなかったと答えた。

 神戸大公式サイトによると、課外活動が「合宿や学外における対外試合を実施する場合」の決まりとして、「学外活動届」を実施の1週間前までに提出しなければならない。

 このほかに、課外活動の提出書類は、演奏会や発表会等の行事を開催する場合には「行事開催届」を同じく1週間前までに、各種大会やコンクール等への参加をした場合は大会等終了後速やかに「大会等結果報告書」を、「登山」については「登山等計画書」を行動予定日の1週間前までに提出することになっている。(神戸大サイト「課外活動関係手続と様式」http://www.kobe-u.ac.jp/campuslife/life/club/manual.html

「義務とは思っていなかった」 実施後の提出も 

 しかし、「学生支援課に活動届けを出し始めたのは最近のことで、義務だとは思っていなかった」(運動部)、「合宿は提出するが、そのほかの活動はわからない」(文化部)と、学生側の関心は低い。
 学生支援課も、メディア研の取材に対し「2月のリーダーストレーニングで、(規約を守るように)指導している」というものの、活動実施後に提出される場合もあることを認めた上で、「出されたものは把握しているが、出されずに実施されるのもがあるかどうかはわからない」と答えている。
 届け出自体が、形式だけになっているのではないかという声もある。

「航海計画書」海上保安部には提出していた 端艇部

 今回のような海上での「巡航」と、「合宿」や「対外試合」までの幅広い範囲の届け出が同列で良いのかも、議論が必要だろう。

 今回の事故の報道では、大学に届け出ずに無謀な活動を行なった、という印象だけが伝わったが、端艇部は、神戸海上保安部には航海計画書を提出している。
 同部のホームページには、2014年から2017年まで、夏の本巡航の計画書や報告が掲載されている。計画書には、強風時、波頭が砕け白波が出ている場合を「出艇中止」や「避難基準」にすると定めるなどの事故防止措置や、事故発生時の対応や連絡先が細かく書かれている。一般的な合宿より、はるかに詳しく危機対応が記されているのがわかる。(神戸大学端艇部サイト http://kobe.cutterjapan.com/event.html

「届け出」の形式だけでなく、危機管理ふまえた制度問われる

 それだけに、「届け出を提出したかどうか」の形式だけを問うのではなく、安全管理という本質部分をどう見据えて制度を考えるのかが問われているといえる。
 2003年の商船大との統合で海事科学部が誕生してから16年、学内には新たな課外活動団体も次々にできる中で、どのように制度が改定されてきたのかも検証する必要があるだろう。


(画像:大学公式サイトにある「課外活動関係手続きと様式」)


全国国公立大卓球 前田・松田組がベスト8

2019-08-23 21:17:06 | ニュース
 8月20日から23日まで、さいたま市で行われた第59回全国国公立大学卓球大会で、男子ダブルスはベスト8に前田・松田組が、同シングルスのベスト8には前田が進み健闘した。男子団体では高知工科大が優勝、新潟大が準優勝、3位に兵庫県大、北大。神戸大は13位だった。
https://www.jpnuttl.org

《第59回全国国公立大学卓球大会》(関係分結果)
(8月20日〜23日、さいたま・サイデン化学アリーナ)

▽男子予選Bリーグ
 神戸大 3-0首都大
 神戸大 3-1 香川大

▽男子団体 決勝トーナメント2回戦
 神戸大学 0-3 東北大

▽女子団体 予選リーグ
 神戸大3-0東京海洋大
 神戸大2-3北大
 神戸大3-1愛知県大

▽男子ダブルス
 ベスト8 前田・松田

▽男子シングルス
 ベスト8 前田
 ベスト16 中村
 ベスト32 糸島
 ベスト64 小笠、福田、吉見、松田

▽女子シングルス
 ベスト16 池田
 ベスト32 麻


若い世代で震災伝える 「リメンバー117」立ち上げ

2019-08-20 22:08:04 | ニュース(告知)
 1995年1月17日の阪神・淡路大震災から25年になるのを前に、「ひょうご安全の日推進県民会議」(会長・井戸敏三兵庫県知事)はウェブメディア「リメンバー177」(https://remember117.jp/)を7月9日に立ち上げた。震災を経験していない世代の目で震災を見つめ直すとともにこれからの防災を考えるのが狙い。

 来年1月17日で、神戸大からも45人の犠牲者を出した阪神・淡路大震災から25年になる。
リメンバー177の取材編集・広報を担う「チーム・リメンバー177」のメンバーは、18歳〜25歳の震災後に生まれた世代から8月14日まで募集された。
8月21日から9月7日まで、週に2回のワークショップを経て、伝わる文章の書き方や取材・撮影のノウハウを実践し、チームに分かれて取材結果を広報するという。

また、「ひょうご安全の日推進県民会議」は民間から、震災を風化させないための関連事業を募集している。応募された事業は県などのホームページで広報される。(https://remember117.jp/wp-content/uploads/2019/07/04-2-募集チラシ-1-pdf-724x1024.jpg
「ひょうご安全の日推進県民会議」は兵庫県と民間団体などで構成される。1月17日を「ひょうご安全の日」として、毎年その日に「ひょうご安全のつどい」を行うほか、震災の継承と防災・減災に取り組んでいる。




京アニ放火事件から1ヶ月 祈り続く現場

2019-08-18 19:06:29 | ニュース
 7月18日の京都アニメーション第1スタジオ放火事件から1か月。この日を前に、世界中に衝撃を与えた現場を訪ねた。『涼宮ハルヒの憂鬱』、『けいおん!』シリーズなど知られる京アニ。あの日、事件の第一報にあった「京都市のアニメーション制作会社で火災」とのネット記事の見出しを見て「まさか」と思った時の衝撃は忘れられない。多くの人が何を思い、何を伝えようとしているのか、聞こうと思った。<玉井晃平>

 私は7月17日午後、現場となった京都アニメーション第1スタジオのある京都市伏見区桃山町因幡に向かった。
 京都駅からJR奈良線に乗り南下すると、田畑と住宅地が混在した平穏な風景が広がる。最寄りとなるJR六地蔵駅はそんなのどかな郊外にある。
 駅から目的地までの道のりでは、京アニの追悼に訪れたと思われる、花束の入った袋を持った人々の姿が何人か見えた。


(写真:焼けた京都アニメーション第1スタジオ 京都市伏見区桃山町因幡15で、2019年8月17日午後)

 現場は住宅地の真ん中にあった。建物は、事件後、地上から数メートルの高さまで白い塀で囲まれたが、黒く焦げた壁面がはっきりと確認できる。火災の激しさを想像させた。
 1か月経とうとする今も、思い思いに手を合わせる人々の姿が見られた。
 付近には、弔問客と報道陣に対して住民のプライバシーの尊重を求める地元自治会の貼り紙が多数見られた。
 近くに設置された献花台には多数の花が供えられていた。添えられたメッセージには日本語だけでなく中国語のものも目立つ。京アニ制作アニメのファンアートもあり、作品がアジアをはじめ、海外でも愛されてきたことを実感させた。

 事件1か月の前日ということもあって、現場の建物や献花台周辺には多数の新聞社や放送局の記者、カメラマンの姿があった。当初は、追悼に訪れた人よりも報道陣のほうが人数が多い印象を受けた。
 しかし昼過ぎから夕方まで現地を見ていると、うだるような猛暑にもかかわらず祈りに訪れる人の姿が途切れることはなかった。


(写真:現場近くの献花台を訪れる人は絶えない 2019年8月17日午後)

 京アニの作った時代に育った同世代の人々はどんな思いでここを訪れているのか、現地で話しを聞いた。

 中国・北京から来た高校生の男性(17)は独りでスタジオを見つめていた。家族旅行で訪日中だが、この地にきて追悼するため今日は両親と別行動で京都に来たという。「(京アニの作品では)『聲の形』(2016年)が好きで、劇中の音楽が美しい」と語った。
 千葉県から来た高校3年の男性(17)は、この事件で犠牲になった知人を悼むため訪れた。京アニの作品にも親しみがあり、好きな作品には『CLANNAD』(2007〜2009年)を挙げる。「ただただ悔しい事件で、早い復興を望む」と語った。

中国・瀋陽から来た大学4年の男性(22)は今回の追悼のため2度目の訪日を果たした。『響け!ユーフォニアム』(テレビシリーズ2015、2016年・劇場版2019年)のファンで、1度目の訪日の際には宇治市の聖地巡礼に行ったという。京アニへの思いを聞くと、「感谢一直以来帯给我们优秀的动画。京阿尼加油!(いつも私たちに素晴らしいアニメーションをくれてありがとう。京アニ頑張れ!)」とのメッセージを私に伝えてくれた。

 埼玉県から来た会社員の男性(20)は献花のあとインタビューに応じてくれた。「真っ黒に焼け焦げた建物を目の当たりにすると、本当に焼けてしまったという事実を思い知らされた。寄付も多く集まっているようで復興は早いと信じる」と語った。好きな作品には『聲の形』を挙げた。

 愛知県から来た女性は、以前京都の大学に通っていたときの知人を訪ねるのと合わせてこの地に来た。女性は現在アニメ関連の業界に身を置いているため、同じ世界の人間として弔いたく来たという。「事件は大きな損失だが、一日も早い復興を祈る」と語った。


(写真:献花台には多くのメッセージが日々寄せられている 2019年8月17日午後)

〈取材後記〉
 取材当日の京都は、青空が広がって太陽が厳しく照りつける猛暑だった。そんな中でも、日本全国や海外からひっきりなしに手を合わせる人や、メッセージを届ける人がいることに、改めて事件が残したものの大きさを感じさせられた。
 また、酷暑の中でも報道各社の記者やカメラマンは、通りに立ち取材し続けていた。普段何気なく接するニュースの裏にある姿も目にすることができた。