人気取りかオリンピック招致対策なのか知らないが阿部総理は『汚染水対策を東電任
せにしない』と急に立ち上がった。それまでは『原発の再稼働は新基準下で政府が責
任を・・・』とか言って原発再稼働に前のめりになり、それだけでは足らず外国に売込み
までしていた。そうした時ですら汚染水のおの字も口にしていなかった。
政府が東電任せにしないと大口を叩いても、最も必要とする汚染水対策の有効的な具
体策は何も持ち得ていないのは明々白々だ。大金500億円もの予算付けをした。その
使い道の多くを占める凍土壁についても、やってみなければ分からない、土の表面近
くは凍土にするのが困難、運用費用が莫大にかかり税金を投入し続ける必要性もある。
凍土壁は汚染水対策の切り札になり得ないとの指摘もある。
しかし、手をこまねき見ているだけでは何の解決にもならないのも事実だから、可能性
のありそうなものに着手することにしただけのことで、国は結局2年半以上も対策を放置
していたとも言える。対策に費用がかかる、そもそも論からすれば東電が蒔いた種だか
ら東電が刈らなければならないのに、技術的にも経済的にも難しいとなれば、お墨付き
を与えた国ということになろうが、当の東電は今までにも莫大な税金を調達して貰ってい
ながら他人事のようにシャアシャアと会社ごっこをしている。もっと必死になれ、ボーナス
なんか当然の事、返上せよ。必死の姿が伝わらないから東電にエールを送る気もしな
いのだ。災害対策にしてもこのような案件も予算付けは待ったなしだから不謹慎な言い
方をすれば利益関係者には、棚から牡丹餅のような話だ。しかし事がことだけに、美味
しいだけのことにしないで、最大の結果を出して頂きたい。また、国も官僚もどさくさ紛れ
の税金消費に意義あり、なんて馬鹿なことは考えていないだろうが、私たちが応援した
い気持ちになるような施策に税金投入を願うばかりだ。