古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

精神疾患を持たれる患者さんの当事者本

2018-09-10 09:19:03 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

最近、インターネット上における発信媒体の
拡がりを受けて 精神疾患を持つ当事者発信の
ブログやツイッター、フェイスブック、you tubeなどの
作品が注目を集め、アクセスが多い作品は書籍化されるケースが増えてきました。

今まで精神疾患の当事者本は非常に少なく、誤解を恐れずに言えば

支援者側のある意味「一方的な」カウンセリングや心理療法
などが横行していたきらいがあるわけですが

当事者本を受けて、より適切なカウンセリングや心理療法に発展していくことと
思います。

管理人が最近読んだ本で興味深かったのは

うつを甘くみてました。#拡散希望 #双極性障害 #受け入れる #人生
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4821144824/ref=oh_aui_detailpage_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

多分そいつ 今ごろパフェとか食ってるよ
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4801400531/ref=oh_aui_detailpage_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

パニくる?パニック障害、「焦らない!」が効くクスリ
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4040650255/ref=oh_aui_detailpage_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

絵や大きめの字が多用され、読みやすい本となっています。


著名人では先崎学さん(プロ将棋棋士)もうつ病に罹患されたらしく、当事者本を書かれており
この本も 一見動かない(動けない)うつ病の時の心理を患者さんの側から詳細に説明した良本でした。

うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%86%E3%81%A4%E7%97%85%E4%B9%9D%E6%AE%B5-%E3%83%97%E3%83%AD%E6%A3%8B%E5%A3%AB%E3%81%8C%E5%B0%86%E6%A3%8B%E3%82%92%E5%A4%B1%E3%81%8F%E3%81%97%E3%81%9F%E4%B8%80%E5%B9%B4%E9%96%93-%E5%85%88%E5%B4%8E-%E5%AD%A6/dp/4163908935/ref=tmm_hrd_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=&sr=


一次救急外来従事中、精神疾患の内服関係(内服開始、内服自己中断、内服変更やオーバードーズなど)や
精神症状発作で身体症状が出て
夜間に精神救急に電話しても「夜間外来を受診してください」と言われたという患者さんが来られ

言われた患者さんも患者さんのご家族も 精神科の心得に乏しい一次救急外来の医者も「えええ?」と
なることがあります。

精神科救急は自傷他害が著しい人しか受けてくれないらしいので
一次救急外来の医師や ついでに精神疾患の理解に乏しい生活保護のケースワーカー(ケースワーカーがみな
理解に乏しいわけではありません)に広く読まれるといいなあ・・・
と思っています。

過換気発作の時はペーパーバック(はもう現場では使わないけど)よりも
背中をさすったり(非難するようなことは言わない)、息を吸うことよりもゆっくり吐くことに集中させる
などは一次救急でも役に立つ対処法ではないでしょうか?

http://komori-hp.cloud-line.com/

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