KONASUKEの部屋

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オオウラギンスジヒョウモン♀20201021

2021年02月21日 | チョウ目
オオウラギンスジヒョウモン。

ここに白紋があるのは、オオウラギンスジヒョウモン、ウラギンスジヒョウモンとも、♀の特徴です。

①前翅前縁の基部付近に「三」の字の紋
②後翅の裏面に、一本の白い筋がある。
この条件に当てはまるのは、ウラギンスジヒョウモンとオオウラギンスジヒョウモンです。

前翅頂の下の外縁部が凹んで、全体に翅が尖って見えるのがオオウラギン。
あまり凹まず、翅頂が丸く見えるのがウラギン。
でも、この個体だと、前翅が傷んでいて、今一つ判然としません。

後翅表面の模様が繋がっているのがオオウラギンスジヒョウモン。
翅脈毎に離れる傾向があるのがウラギンスジヒョウモン。
くっついてる?
離れてる?
ちょっと微妙で、もしかしたらウラギンスジヒョウモン(茨城県絶滅危惧Ⅱ類)かも♡
と、ちょっとトキメいたのですが・・・

ウラギンスジヒョウモンの♀なら、①部にも白紋の列が並びます。

また、②の線より先が、少し濃色になっていますね。
ここが濃色になるのはオオウラギンスジヒョウモン。
ウラギンスジヒョウモンでは、ほとんど色は変わりません。

まとめると・・・
①前翅表面の前縁基部に「三」の字紋があり、後翅裏面に白い筋が一本ある
②前翅頂付近の外縁部が凹む→この個体では不明
③後翅表面の黒紋が繋がる→この個体では微妙
④前翅裏面に白紋の列はない
⑤前翅裏面の翅頂付近は暗褐色
以上5点を総合的に判断して、オオウラギンスジヒョウモンの♀、と判断しました。

こちらは同刻、同地点で見かけたヒョウモン類。
同じくノハラアザミで吸蜜しています。
いきなり尻見せ(笑)

も、もうちょっと・・・

どうにか翅が見えました。
後翅表面の紋が繋がっています。
これなら文句なし!
オオウラギンスジヒョウモンです。

分類:チョウ目タテハチョウ科タテハチョウ亜科ヒョウモンチョウ属
翅を広げた長さ:60~75mm
前翅の長さ:34~43mm
分布:北海道、本州、四国、九州
   丘陵~山地
成虫の見られる時期:6月~10月(年1化)
          卵内初齢幼虫・1齢幼虫で冬越し
エサ:成虫・・・アザミ類、クガイソウ、オカトラノオ、リョウブなどで吸蜜する
   幼虫・・・スミレ、ヒメスミレ、エイザンスミレ、ツボスミレ、タチツボスミレなどのスミレ類
その他:前翅表面、前縁の基部付近に「三」の字紋。
    後翅裏面の中央付近に一本の白い筋がある。
    (ハッキリしない個体もある。)
    一般にウラギンスジヒョウモンより大型。
    後翅表面中央の黒色点列はつながり、一本の線となる。
    (ウラギンスジヒョウモンでは翅脈ごとに離れる傾向がある。)
    前翅頂付近の外縁はやや細まり、翅全体がやや尖る。
    (ウラギンスジヒョウモンでは外縁がほぼ直線的で、前翅が丸みを帯びる。)
    前翅裏面中ほどに、外縁に平行なぼやけた白色の点列はない。
    (ウラギンスジヒョウモンではある。)
    前翅頂裏面は緑褐色を帯びる。
    後翅裏面中央の銀条の外側が、ウラギンスジヒョウモンより濃い緑褐色になる。
    ♂の前翅表面には、三本の発香鱗条(性標)がある。
    ♀は前翅頂付近に白色紋がある。
    (ウラギンヒョウモン、ミドリヒョウモン、クモガタヒョウモンでも有効な♀の識別法。)
    ♀は♂より大きく、地色は黄色を帯びる。
    ウラギンスジヒョウモンより少し遅れて出現する。
    高標高地や寒冷地を除いて、7~8月に夏眠し、その後、♀の平地への移動が始まる。
    (発生地から移動して夏を過ごす可能性あり。)
    素早く飛ぶ。
    雑木林の周辺や渓流沿いなどで見られる。
    ♀は産卵場所をあまり選ばず、主に草の枯葉などに産むらしい。
    幼虫は秋~初夏に、林縁の草地などで見られる。
    頭部は褐色、胴部は灰色。
    ウラギンスジヒョウモンより色彩が淡く、棘状突起が太く長い。
    背面中央に二本、黄色の縦縞がある。
    終齢幼虫は体長約40~45mm。
参考:茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
   ポケット図鑑日本の昆虫1400①(文一総合出版)
   検索入門チョウ①(保育社)
   昆虫エクスプローラ
   神戸の蝶
   大阪市とその周辺の蝶
   Welcom to Field
Welcom to Field
   雑草の杜
   レッドデータブックまつやま2012


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