まちおもい帖2

日ごろ感じていることを書き記します。

ぶれない姿勢

2015-04-19 13:38:25 | 日記
ご高齢の天皇皇后両陛下のパラオ訪問のTV報道を見て、頭が下がる思いがした。
70年間ぶれずに戦争を悔い、戦争で亡くなられた敵味方の方々に追悼の意を示されている。

第二次世界大戦は、「天皇の名前」の元に行われたにせよ、大きな時代のうねりの中で行われてしまった。
それを敗戦から70年、ずっと続けて様々な場所に追悼の訪問をされておられるのは、「凄い」の一言に尽きる。

日本の「象徴」としての天皇が、こうした行脚を続けておられるのに、時代は、真逆の方向に舵取りされているように思われる。

男社会といっては「男女平等」の時代、いけないのかもしれないが、男社会の「建前」や「付き合い」や「面子」や「大所高所に立った」理屈は、ややもすると、ムリにムリを重ねたり、一つの嘘が大きな嘘になったりしていく。
いわゆる「女子供」が肌で感じる「良いこと」「悪いこと」の区別は、根源的なところに根差していて、正しいことが多い。

「戦争は、人を人でなく鬼にする」というのは、戦争を体験した人の多くが感じることのようだ。
NHKのアーカイブなどで、戦争体験者が話すのは、そうした気持ちだ。
どの国がしたたかで、どの国がバカだったか、嵌められたかというのは、「研究」としてはすべきことだが、ともかく「戦争はいけない」「人殺しはいけない」というのは、自明の理に近い。

偉そうな政治家、偉そうな評論家が理屈をこねるのは、たいがいうしろめたいことがあるからだ。

いろいろな言い訳をしないで、ただ慰問する姿を見せる・・・何の「いわゆる」力を持たない天皇が頭を下げて黙とうする姿は、とても力がある。

昨日夜再放送かなにかで「福島プロジェクト」をやっている人たちをやっていた。
元は原子力の専門家だった人たちが、今回の事故を契機に、反対を唱えながらも、この事故を起こしてしまった自分を責めて、やれること(除染したり、放射能度を測るなど)を黙々と果たしている。
皆高齢者だ。

今の自民党は、「全能感」を持ってしまっているように思える。全能感は、怖い。右顧左眄していたら、国のかじ取りは出来ないかもしれないが、聞く耳や感じ取る感性まで無くしては、恐ろしい。

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