リムスキー=コルサコフの作品リストを眺めていると、他の作曲家たちとのコラボ作品が多いことに気付きます。
「B-la-Fの主題による弦楽四重奏曲」や「金曜日」といった弦楽四重奏曲を通じて、リムスキーのパトロンだったベリャーエフのサークル仲間で作られたものが多いことをご存知の方もいるでしょう。
これらの作品は管弦楽曲や弦楽四重奏曲、ピアノ曲に至るまで様々ですが、今回それらを一覧表にしてみました。
いずれもCDでリリースされたことがあり、YouTubeなどで聴くことができるものもあります。
表にはありませんが、未完に終わった歌劇《ムラダ》(ボロディン、キュイ、ムソルグスキー、ミンクスとの合作。のちにリムスキーが単独で完成)というのもありましたね。
Collaborations of Russian Composers
ロシアの作曲家の合作による作品集(一覧表) PDFファイル
この表は、作品は(おおむね)左から古い順に、作曲者は上から年長順にまとめております。
(作曲年代や日本語タイトルとしては怪しいものもありますがご容赦を)
改めて一覧表にして整理してみると、いろいろと発見・再確認ができます。
小品集では、ピアノ3手の《変化のない主題によるパラフレーズ》と、弦楽四重奏の《金曜日》が双璧になりますが、前者が「五人組」の名残をとどめた作曲家たちであるのに対し、後者はまぎれもなく「ベリャーエフ・グループ」のメンバーになっていること。
表でも作曲者の生年順では上と下とに見事に別れました。
常連のグラズノフは前者に参加していませんが、こうやって表で並べてみると、彼は「ベリャーエフ・グループ」の中でもわりと若い世代になることがわかります。
それぞれの作曲家の参加具合ですが、「ベリャーエフ・グループ」の中心的存在だったリムスキー=コルサコフ、グラズノフ、リャードフは別格として、意外と頑張っているのが、ソコロフとヴィートリス。
両者とも同じ5つの作品に参加しています。
ソコロフはしばしば名前を目にする作曲家ですが、ヴィートリスはロシアっぽくない名前のせいか(?)、あまり印象に残らない人物ですね。
アルツィブーシェフもあまり聞かない名前ですが、堂々4作品に登場。
反対に、これらの作品に1回しか顔を出していない作曲家もかなり多いことがわかります。
意外中の意外ですが、スクリャービンもその一人。
なんとなく「わが道を行く」タイプとの印象がありましたが、一時的にせよ「ベリャーエフ・グループ」との関連があったのですね。
さて、これらの合作の中に「ロシアの主題による変奏曲」という名称のものが3つありますが、それぞれに用いられている主題は異なり、演奏も管弦楽、弦楽四重奏、ピアノと別々のものです。
私は異なる楽器編成で「ロシアの主題による変奏曲」を3作品つくったところに、「律儀だなあ」などと感心してしまうのです。
これらの中で、管弦楽版の「ロシアの主題による変奏曲」は第4変奏をリムスキーが担当していますが、短いながらも彼のオーケストレーションの神髄が発揮された佳品で、私の大好きな曲です。
この作品については、機会を改めてまた触れたいと思います。
「B-la-Fの主題による弦楽四重奏曲」や「金曜日」といった弦楽四重奏曲を通じて、リムスキーのパトロンだったベリャーエフのサークル仲間で作られたものが多いことをご存知の方もいるでしょう。
これらの作品は管弦楽曲や弦楽四重奏曲、ピアノ曲に至るまで様々ですが、今回それらを一覧表にしてみました。
いずれもCDでリリースされたことがあり、YouTubeなどで聴くことができるものもあります。
表にはありませんが、未完に終わった歌劇《ムラダ》(ボロディン、キュイ、ムソルグスキー、ミンクスとの合作。のちにリムスキーが単独で完成)というのもありましたね。
Collaborations of Russian Composers
ロシアの作曲家の合作による作品集(一覧表) PDFファイル
この表は、作品は(おおむね)左から古い順に、作曲者は上から年長順にまとめております。
(作曲年代や日本語タイトルとしては怪しいものもありますがご容赦を)
改めて一覧表にして整理してみると、いろいろと発見・再確認ができます。
小品集では、ピアノ3手の《変化のない主題によるパラフレーズ》と、弦楽四重奏の《金曜日》が双璧になりますが、前者が「五人組」の名残をとどめた作曲家たちであるのに対し、後者はまぎれもなく「ベリャーエフ・グループ」のメンバーになっていること。
表でも作曲者の生年順では上と下とに見事に別れました。
常連のグラズノフは前者に参加していませんが、こうやって表で並べてみると、彼は「ベリャーエフ・グループ」の中でもわりと若い世代になることがわかります。
それぞれの作曲家の参加具合ですが、「ベリャーエフ・グループ」の中心的存在だったリムスキー=コルサコフ、グラズノフ、リャードフは別格として、意外と頑張っているのが、ソコロフとヴィートリス。
両者とも同じ5つの作品に参加しています。
ソコロフはしばしば名前を目にする作曲家ですが、ヴィートリスはロシアっぽくない名前のせいか(?)、あまり印象に残らない人物ですね。
アルツィブーシェフもあまり聞かない名前ですが、堂々4作品に登場。
反対に、これらの作品に1回しか顔を出していない作曲家もかなり多いことがわかります。
意外中の意外ですが、スクリャービンもその一人。
なんとなく「わが道を行く」タイプとの印象がありましたが、一時的にせよ「ベリャーエフ・グループ」との関連があったのですね。
さて、これらの合作の中に「ロシアの主題による変奏曲」という名称のものが3つありますが、それぞれに用いられている主題は異なり、演奏も管弦楽、弦楽四重奏、ピアノと別々のものです。
私は異なる楽器編成で「ロシアの主題による変奏曲」を3作品つくったところに、「律儀だなあ」などと感心してしまうのです。
これらの中で、管弦楽版の「ロシアの主題による変奏曲」は第4変奏をリムスキーが担当していますが、短いながらも彼のオーケストレーションの神髄が発揮された佳品で、私の大好きな曲です。
この作品については、機会を改めてまた触れたいと思います。