モスクワ・オペレッタ劇場は、劇場広場を囲んで新旧ボリショイ劇場やマールイ劇場(2016年5月時点で改修工事中)などが集まる地区の一角にあります。
モスクワでの劇場巡りの初日は、ここオペレッタ劇場で《こうもり》を観劇いたします。
紫地にレトロっぽい書体で「オペレッタ」と書かれた縦看板がいい感じ。
実はこの劇場はリムスキー=コルサコフに大変ゆかりのある場所なのです。
彼の15作ある歌劇は、ペテルブルグのマリインスキー劇場と、当時ソロドフニコフ劇場(のちにジーミン劇場)と呼ばれたモスクワのこの劇場で初演されたものがほとんどを占めています。
「ソロドフニコフ劇場」については、私は当時の劇場内部の古い写真を見たことがあっただけで、ほかにあまり情報が無かったこともあり、建物自体はとうに取り壊されて現存していないものだとばかり思い込んでいました。
「N.A.リムスキー=コルサコフ」(ムージカ社・1988)より。上はイリヤ・レーピンの描いたサーヴァ・マモントフの肖像画。
ところが、今回のロシア旅行にあたりあれこれ下調べをしていたら、ソロドフニコフ劇場はオペレッタ劇場として現在も公演をしているということが判明。リムスキー党としては、ぜひとも訪ねておかねばなりません。
この歴史的な劇場で現在も観劇ができるとは、考えただけでも胸熱です。
ではさっそく行ってみましょう。
映画館のように見えますが、ここが劇場のエントランスです。
建物の壁の中に舞台側からみた客席の状況が解る模型が展示されていました。バルコニー席は正面と両サイドで段違いになっているのが特徴的ですね。
チケットを見せて中に入ると半地下になっていて、ここがエントランスロビーです。
写真の左手が入り口で、その正面(画面の右)がクロークになっています。
ホール内部へは開演15分くらい前にならないと扉が開かないので、それまで中を探検してみましょう。
エントランスロビーの上の1階ロビー。
劇場にゆかりのある人物の写真などが展示されていました。
窓側中央には、かのシャリャーピンをはじめ、ザベラ=ヴリューベラなどの歌手を擁した私設歌劇団を率いてロシアのオペラ文化に貢献をしたマモントフの胸像。
もうひとつ上に上がるとビュッフェになっていて、ここで飲み物や軽食がとれます。ビュッフェは別にもう一カ所あって、そちらの方がにぎわっているような感じでした。
さて時間となったようで、劇場のおばさま達がホールへの扉を開けて回っています。
私も高鳴る胸を抑えながら入ってみましょう。
うわぉ!
これが「ソロドフニコフ劇場」!
ここでかつて《サトコ》や《皇帝の花嫁》が初演され、シャリャーピンが歌ったのです。
内部は赤や金色が基調となって、さながらボリショイ劇場を小さくしたような感じですね。
照明やスピーカーなどの吊りものが少々邪魔ですが、それでも当時の劇場の雰囲気を十分に味わうことができます。
天上を見上げると...
こんな感じ。天井画の中に目ざとくリムスキー=コルサコフを発見!
今晩の演目は超有名なオペレッタの傑作《こうもり》。
翌日訪れたゲリコン・オペラでもそうでしたが、開演5分くらい前に幕が開いて舞台装置が見れるようになります。
そういう習わしなのかどうかまでは知りませんが、観客向けのサービスかもしれません。
こちらがパンフレット100ルーブルなり。《こうもり》の紹介は4ページで、残りのほとんどがほかの劇場も含めた公演情報でした。(すべてロシア語)
《こうもり》ですが、私はこの作品については「トムとジェリー」でやっていた序曲しか知らず、ゆえに序曲を聴いていると「トォイン!」といったアニメの効果音が勝手に脳内補完される始末。
そもそもオペレッタを観ること自体が初めての経験で、今回は建物を見ることが主眼だったので、あらすじを少しだけ予習していっただけで、観たのですが...。
みなさん、役者ですね〜
ロシア語の台詞でしたから私にはチンプンカンプンでしたが、ロシア人の観客には大受け。
上演中は常に客席のあちこちから忍び笑い、決め台詞でどっと盛り上がる、というような感じでしたね。
ロシア人のお客さんは、役者(じゃなかった歌手)の放った決め台詞を繰り返し自分でつぶやいて噛み締めている、というような人が多いようです。これもロシアの文化なのでしょうかね。
公演が終了しました。
帰るお客さんの流れに逆らってにバルコニー席に向かい、内部をパチリ。
パチり。
劇場を出るとさすがに真っ暗。こちらは夜8時になってもほんのりと明るいのですけどね。
でも通りはまだまだにぎやか。折しも「モスクワの春」のイベント期間中で、ご覧のようなデコレーションが夜のモスクワを飾っていました。
大満足のオペレッタ劇場でした。
モスクワでの劇場巡りの初日は、ここオペレッタ劇場で《こうもり》を観劇いたします。
紫地にレトロっぽい書体で「オペレッタ」と書かれた縦看板がいい感じ。
実はこの劇場はリムスキー=コルサコフに大変ゆかりのある場所なのです。
彼の15作ある歌劇は、ペテルブルグのマリインスキー劇場と、当時ソロドフニコフ劇場(のちにジーミン劇場)と呼ばれたモスクワのこの劇場で初演されたものがほとんどを占めています。
「ソロドフニコフ劇場」については、私は当時の劇場内部の古い写真を見たことがあっただけで、ほかにあまり情報が無かったこともあり、建物自体はとうに取り壊されて現存していないものだとばかり思い込んでいました。
「N.A.リムスキー=コルサコフ」(ムージカ社・1988)より。上はイリヤ・レーピンの描いたサーヴァ・マモントフの肖像画。
ところが、今回のロシア旅行にあたりあれこれ下調べをしていたら、ソロドフニコフ劇場はオペレッタ劇場として現在も公演をしているということが判明。リムスキー党としては、ぜひとも訪ねておかねばなりません。
この歴史的な劇場で現在も観劇ができるとは、考えただけでも胸熱です。
ではさっそく行ってみましょう。
映画館のように見えますが、ここが劇場のエントランスです。
建物の壁の中に舞台側からみた客席の状況が解る模型が展示されていました。バルコニー席は正面と両サイドで段違いになっているのが特徴的ですね。
チケットを見せて中に入ると半地下になっていて、ここがエントランスロビーです。
写真の左手が入り口で、その正面(画面の右)がクロークになっています。
ホール内部へは開演15分くらい前にならないと扉が開かないので、それまで中を探検してみましょう。
エントランスロビーの上の1階ロビー。
劇場にゆかりのある人物の写真などが展示されていました。
窓側中央には、かのシャリャーピンをはじめ、ザベラ=ヴリューベラなどの歌手を擁した私設歌劇団を率いてロシアのオペラ文化に貢献をしたマモントフの胸像。
もうひとつ上に上がるとビュッフェになっていて、ここで飲み物や軽食がとれます。ビュッフェは別にもう一カ所あって、そちらの方がにぎわっているような感じでした。
さて時間となったようで、劇場のおばさま達がホールへの扉を開けて回っています。
私も高鳴る胸を抑えながら入ってみましょう。
うわぉ!
これが「ソロドフニコフ劇場」!
ここでかつて《サトコ》や《皇帝の花嫁》が初演され、シャリャーピンが歌ったのです。
内部は赤や金色が基調となって、さながらボリショイ劇場を小さくしたような感じですね。
照明やスピーカーなどの吊りものが少々邪魔ですが、それでも当時の劇場の雰囲気を十分に味わうことができます。
天上を見上げると...
こんな感じ。天井画の中に目ざとくリムスキー=コルサコフを発見!
今晩の演目は超有名なオペレッタの傑作《こうもり》。
翌日訪れたゲリコン・オペラでもそうでしたが、開演5分くらい前に幕が開いて舞台装置が見れるようになります。
そういう習わしなのかどうかまでは知りませんが、観客向けのサービスかもしれません。
こちらがパンフレット100ルーブルなり。《こうもり》の紹介は4ページで、残りのほとんどがほかの劇場も含めた公演情報でした。(すべてロシア語)
《こうもり》ですが、私はこの作品については「トムとジェリー」でやっていた序曲しか知らず、ゆえに序曲を聴いていると「トォイン!」といったアニメの効果音が勝手に脳内補完される始末。
そもそもオペレッタを観ること自体が初めての経験で、今回は建物を見ることが主眼だったので、あらすじを少しだけ予習していっただけで、観たのですが...。
みなさん、役者ですね〜
ロシア語の台詞でしたから私にはチンプンカンプンでしたが、ロシア人の観客には大受け。
上演中は常に客席のあちこちから忍び笑い、決め台詞でどっと盛り上がる、というような感じでしたね。
ロシア人のお客さんは、役者(じゃなかった歌手)の放った決め台詞を繰り返し自分でつぶやいて噛み締めている、というような人が多いようです。これもロシアの文化なのでしょうかね。
公演が終了しました。
帰るお客さんの流れに逆らってにバルコニー席に向かい、内部をパチリ。
パチり。
劇場を出るとさすがに真っ暗。こちらは夜8時になってもほんのりと明るいのですけどね。
でも通りはまだまだにぎやか。折しも「モスクワの春」のイベント期間中で、ご覧のようなデコレーションが夜のモスクワを飾っていました。
大満足のオペレッタ劇場でした。
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