窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

モクズガニ

2022-06-06 18:37:03 | 生き物バンザイ

シギやチドリが集まる干潟。アマモが生えている場所で、他の海草類もはえ

ている。アサリやツブガイもいる。藻の中に埋もれるようにカニがいた。

おばんです。小太郎でごじゃります。

              ★ モクズガニ ★

形体からするとモクズガニ。がっちりしたハサミ爪に毛が無いから違うかな。

じっくり見るとハサミの間に毛が残っている。モクズガニだ。

成体は主に晩夏から秋に河川の淡水域に出現する。雌雄とも、一部の個体は
越冬するが、多くの個体は秋から冬にかけて繁殖のために海へ下る。
 
そのため成体は春以降夏の終わりまで淡水域ではほとんど採集されない。
 
 
本州や九州では食べるがこちらでは見向きもされない。
茹でると淡白で美味しいのに。

 


忍者、エゾモモンガ

2022-03-21 22:18:40 | 生き物バンザイ

オオハクチョウを探していたら、目の前の木にエゾモモンガが飛んできた。

日射しが眩しい、朝の10時過ぎ。びっくりした。

おばんです。小太郎でごじゃります。

            ★ 忍者、エゾモモンガ ★

ぴたりと樹肌にしがみつき、全く動きを止めてしまう。飛んできたのに気づか

なければ、おそらく見過ごしていたと思う。

毛色は樹肌に近い。じっくり見ると見分けられるが、動かなければ木肌に同化

分からない。

始めは体を丸めていたが、すぐ木に密着させる。

周りを見回し、裏側を確かめ、後ろ足を引き付け、上の方へ走り抜ける。

わずか1分の出会いでした。

 


エゾリスの長い耳毛

2022-02-04 14:34:39 | 生き物バンザイ
日の出が早くなってきた。太陽が出るとマイナス10℃以下の気温が1時間足らず
で5℃以上、上がる。
 
おばんです。小太郎でごじゃります。
 
 
           ★ エゾリスの長い耳毛 ★
 
太陽のエネルギー、恐るべし。光りが眩しさを増してきて、雪に反射してくる
光りで森が明るくなってきた。何かわくわくする。
 
 
エゾリスが締まった雪の面を軽快に走っている姿を見かけるようになった。
サモエドのスズハに見つかると動きをぴたりと止め、こちらを見ている。
 
耳が目立つ。厳寒に耐えた耳。耳本来の長さは3分の1ほどしかないが、冬毛が
伸びて、魅力的な耳の形になっている。ミミズクの耳羽みたいになっている。
 
 
耳の毛が伸びるだけで顔が魅力的なるから面白い。メリハリが利いて、かわい
らしさが10倍以上になる。
 
これだけ生えると耳の周縁が凍傷になる心配がない。剛毛がしっかりして、
雪や水も弾いてしまう。機能的には見事な役目を果たしている。
 
光りに透かされて浮き上がる尾の毛の長さも見事なものだ。
 
 
最近、枝や針葉樹で作った丸いねぐらを良く見つけることができる。毛の
おかげで樹洞でなくても休むことができるのだ。

 


野付半島のニホンアマガエル

2020-06-19 20:00:46 | 生き物バンザイ

野付半島にはニホンアマガエルが棲息しています。6月に入り、暖かくなると

草むらの中から「クワックワッ・・・」という声がしてきます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

         ★ 野付半島のニホンアマガエル ★

声の主を見つけてやろうと、毎度試みるのですが、めったに見つることができ

ません。ハマナスの灌木が点在する草地や水辺のヨシ帯の中で探すんですが、

どこにいるか分からないんです。

海から海霧が押し寄せ、湿気が多い日によく鳴きます。でも特定できず、諦める

ことが続きます。ただ、いつも見つけたいという思いはあるので、花や鳥を探し

ているときにも気をつけています。

出会いは突然やってきます。オオジシギを探しながら歩いているときに、偶然

地面に動く小さなカエルに気づきました。大きさは2.5㎝ほど。小さな個体です。

私の足元でびっくりして動いたようです。踏まなくてよかった。

地面にいたら気づきませんよ。厳寒期に-20度以下になる地域にアマガエルがい

とは思いませんでした。田んぼの畔にいるようなカエルがいるわけがないと

いう思い込みがありました。

でもいるんです、寒い野付半島の草原に。考えてみれば、太陽さえ当たれば、

草の中は30度以上になります。昆虫がたくさん出現し、繁殖しています。カエル

生きていける食べるものがいっぱいです。

日本のアマガエルは、北は北海道・利尻島から南は九州・屋久島まで日本の至

る所に生息する、ごくごく普通のカエルです。いるんですが・・・。

最近、どうも学会をにぎわせているんです。実は日本の東西で遺伝的に大きく

異なることがわかりました。いま、その実証調査がされているそうです。

北海道のニホンアマガエルが新種になるかもしれません。

ちなみに北海道はエゾアカガエルとニホンアマガエルの2種しかいませんから。


サクラマス・産卵真っ最中です

2019-09-17 23:22:10 | 生き物バンザイ

海から戻ってきたヤマメの降海型、サクラマスが産卵に帰ってきました。4月頃から川に

戻ってきたサクラマスたちは標津川の本流で過ごし、産卵期に入った9月に小さな支流に

溯上してきました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

          ◆  サクラマス・産卵真っ最中です  ◆

わが家の下にあるタワラマップ川は川幅が2mほどの細い川です。3キロほど登ると源流

にたどり着きます。冬でも凍ることなく清水が流れています。ヤマメとオショロコマが

生息する川です。

大雨が降ると水が濁り、上流から砂や小石混じりの砂利が流れてきます。火山灰が堆積

した土地ですからごろごろの石は流れてきません。おかげでサクラマスが産卵するには

最適な川底がぽつりぽつりとあります。

川に沿って歩いていると浅瀬に集まったサクラマスがばちゃばちゃと水を蹴る音がします。

最近、長年見てきた経験で産卵場所をすぐに特定できます。

瀞ではなく、瀬になったちょっとした深み。メスが穴を掘るのに都合がいい場所です。

小ぶりのメスがいると二回りほど大きい、鼻曲がりのオスが寄り添います。

その周辺には少し小さな体格のオスが数匹うろちょろします。隙があればメスのそばに

近寄り、産卵するときに精子を放出しようとたくらむ連中です。

下流の瀞で待機して、繰り返しメスのそばに近寄ろうと浅瀬を登ってきます。背を水から

出し勢いよく水を切ってきます。近くで見ると潜水艦が走っているみたいです。胴が丸々

して黒光りしています。

近寄ると神経質になっているオスが体を寄せてきて尾びれを強く左右に振り、近寄ってきた

オスを弾き飛ばします。追いかけさらに口で一撃です。相手は慌てて逃げていきます。

ときどき静かに近寄ってきたオスたちが並んで泳いでいることもあります。桜色の婚姻色

をしたオスたちの横にお腹が黒い小さなヤマメのオスたちがうろちょろしています。

メスが産卵するときに素早く近寄り、精子をぶっかけるヤマメのオスの精力家たちです。

枯れ葉の落下が多くなり出すころまで、サクラマスの産卵が楽しめそうです。

             産卵床を準備するメス