窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

久々にエゾフクロウ

2019-11-30 17:59:22 | 山野の鳥

毎日散歩するタワラマップ川の河畔に生えるハルニレの巨木。折れた枝の根元に開いた

洞にエゾフクロウが久々にやってきてました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

             ★  久々にエゾフクロウ  ★

滅多に使わない洞ですが、年に数えるほど、休息所みたいにして利用することがあります。

初冬の方が多い傾向があります。

木の葉がすべて落ち、見通しが良くなり飛びやすくなります。良い天気が続き、落ち葉が

乾燥してくるので林床の音が拾いやすくなるからす。

ミズナラのドングリが落ちいて、それを食べるエゾヤチネズミやエゾアカネズミが動き回り

ます。普段は地面が湿っていて歩く音が出にくいのですが、今時期は枯れ葉を踏む音、

擦る音が意に反し出てしまうのです。

エゾフクロウはそれを利用してハンティングをします。夜に枝に止まり、聞き耳を立てます。

眼を中心にパラボラアンテナみたいな顔は集音器。丁度眼の下に耳穴が開いています。

音を集めることができるのです。左右の耳穴は上下に少しずれていて、来る音の誤差で

音源を特定してしまうのです。

大きく丸い目はわずかな光でも狙うものを見つけられますが、耳の精度にはかないません。

夜が明け、日射しが出るとネズミたちは活動をしなくなるので、洞に入り木に同化して

気配を消すのです。

 フクロウの右横にシロハラゴジュウカラが止まり、フクロウの様子を覗き込んでます。

カラスやタカ類に見つかると追い立てられます。それを避ける目的もあります。

ちょうどカラ類の混群がやってきて、見つかってしまいました。ハシブトガラが来て、

次にゴジュウカラが来ました。近くで彼らなりの威嚇をしますが、目をかすかに開き

ひたすら無視、全く動くことをしません。

      フクロウの様子を見てから上の方へ上がって行きました。

小鳥になめられてたまるかというような動じない雰囲気を出していました。

 


ブラック&ホワイト・コクガンとオオハクチョウの協演

2019-11-29 19:45:12 | コクガン・ヒシクイ・ガン類

野付湾ではコクガンとオオハクチョウの協演を時々見ることができます。

コクガンが食べるアマモ。オオハクチョウも大好きです。ここではアマモを食べるときに

コクガンがおオオハクチョウの周りに集まり、一緒に食べているときがあります。

おばんです。小太郎でごじゃります。

     ★  ブラック&ホワイト・コクガンとオオハクチョウの協演  ★

潮が引いて干潟が浅くなると、コクガンたちは湾内の広範囲に分布してアマモを食べてい

ます。潮が満ちてきて深くなると、オオハクチョウが岸辺に寄ってきます。アマモが生

えている海底に頭を入れ、アマモが引っぱれる水深です。

オオハクチョウが集まっているとコクガンがやってきます。コクガンもオオハクチョウの

ように水の中に頭を入れ、逆立ちしてアマモを採りますが、首の長さが短いので少し深く

なると自分では捕ることができません。

そこでオオハクチョウのそばにやってきて、浮いてきたアマモのおこぼれを食べるのです。

オオハクチョウの引き抜く力は強く、水の中で食べてしまうので、浮いてきたアマモはあ

まり食べないのです。

それをコクガンがオオハクチョウの周りをうろちょろしていただくのです。新鮮なアマモ

をおこぼれとして食べられるので、たくさんのコクガンが集まってきます。

コクガンばかりか、オナガガモやヒドリガモなど植物食のカモたちもご相伴にあずかります。


引き潮とタンチョウ・2

2019-11-28 14:14:34 | タンチョウのいる風景

潮が引いてくると川底が出てきます。浅くなると川底に潜む魚のカジカやギンポ、カレイ、

エビが見つけやすくなります。タンチョウは下を向き、ゆっくり歩いて行きます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

            ★  引き潮とタンチョウ・2  ★

水の流れが速まるせいで、少し濁っている水面を上から覗き込むようにそこにいる魚を

探し出しています。先が尖った嘴は菜箸みたいに魚を挟むにはちょうどいい具合です。

がっちと挟むとぬめりのある魚でも落とさない力と工夫があるようです。

浅くなると川の上流まで移動してきます。私がいるあたりまで来て、川の真ん中で

回遊してくる小魚の群れにもあたりを付け素早く掴みあげます。アオアシシギみたいに

ちょこまかではなく、アオサギみたいに素早く上から捕り上げます。

潮が引きだしてから2時間くらいになると水位が1メートル近く下がり、張っていた

薄氷はほとんどが流され、岸辺の氷が残っているだけです。

寒さが日に日に強くなり、もうすぐこの河口での餌取りができなくなります。



引き潮とタンチョウ

2019-11-26 19:42:29 | タンチョウのいる風景

早朝、茶志骨川の河口は潮が引いて浅くなっていました。満潮時に凍った川の表面は

薄くて流されていましたが、岸辺の氷は残っています。厳しい朝でした。

おばんです。小太郎でごじゃります。

            ★  引き潮とタンチョウ  ★

ヨシ帯が迫る河口は浅く、広く、水鳥たちが休息に訪れるサンクチュアリーです。

その浅瀬に2羽のタンチョウが食事に来ていました。この河口を周辺を縄張りにする

夫婦のタンチョウです。ここ数年、高潮や嵐で繁殖に失敗しているペアです。

日の出前のひととき、人影がないせいか堂々とヨシ帯から出てきて水の中の魚を捕って

います。

柔らかな日の出前の光を背景にゆったりと彼らの光景を見るのは最高の気分になります。

川の真ん中の方では底に隠れるギンポを、流れに沿って移動する小魚をゆっくり歩を

進めながら狙いどりしています。

岸辺に寄ると頭のでかいカジカをつかみ、暴れて食べにくいと岸辺に持って行きます。

カジカには棘があるので慎重に弱らせてから食べています。

潮が止まる時間が来るまで、タンチョウのディナーは1、2時間でしょうか。


獲物が増えるとオオワシが

2019-11-25 19:21:15 | ワシのいる風景

オオワシが急に目につくようになりました。国後島や択捉島のカラフトマスやシロザケの

溯上が少なくなったのでしょう。

おばんです。小太郎でごじゃります。

            ★  獲物が増えるとオオワシが  ★

昨年はこの時期多くなかったのですが、今年は目につきます。半島の中の湿地に集まる

カモとオオハクチョウが彼らの狙い目的みたいです。

寒気のせいで沼の水が凍りだしてきています。沼には毎日オオハクチョウがやってきます。

海水の中のアマモを食べていて塩分も取り込むせいで、真水を摂りたくやってきます。

氷がまだ薄いのでオオハクチョウが乗って割れるとこがあります。オオハクチョウも

それが分かっているのでやってきてます。やってくるとすぐに水をたらふく飲み、氷の

上で休んでます。

多い時は100羽近くいますし、少ない時は30羽ほどがくつろいでいます。ハクチョウが

集まると湾内に残っているオナガガモやヒドリガモが集団で飛んできます。

オオワシの目的はくつろぐオオハクチョウとカモたちです。沼の端に降りてじっと彼らを

観察しています。弱った個体がいないか、傷ついて飛ぶのがぎこちないのがいないか、

あぶりだしているんです。

今季は成鳥が多く、若い個体が少ない。これからやってくるのでしょう。

往年のようにオオワシが100羽、200羽氷の上に降りて休んでいる光景が今年は

見ることができるのでしょうか。愉しみです。