葦の草むらから姿を見せたエゾジカの親子。周囲の状況を慎重に確かめ、水位が
増してきた干潟に脚を踏み入れて来ました。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ 突如、バンビが近寄って来た ★
水の中から伸びてきている葦の新芽を先の方だけ食べています。柔らかい新芽は
彼らが好む葉のひとつ。母さんジカは夢中になって食べ出しています。
夕暮れになり、ひと気がなくなると潜んでいた草むらから姿が丸見えになる水
辺に出てきます。
母さんの母乳をまだ飲んでいるバンビは少し食べると、遊び心が出てきたのか、
水の中に歩み出てきました。バッシャバッシャ水路を横断してきます。私の方
に向かってきます。
普段なら、気づいてすぐに母さんの方へ行くのに大胆にもやってきます。気配を
消す術が本当に身についたと思う瞬間です。
顔を上げ、こちらを見て、確かめて、それでも堂々と前を通過して水の中を歩い
て行きます。
まずはあり得ない瞬間を私は愉しんでいるのです。緊張し、息を止めカメラの
シャッターを押し続けるだけ。好奇心が生んだ、バンビのショータイム。
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