窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

デントコーン畑に集まる亜種ヒシクイたち

2020-11-05 19:51:19 | コクガン・ヒシクイ・ガン類

9月の初めにロシアから渡って来出した亜種ヒシクイ、10月に入ってから数が

増えだしました。彼らは野付湾に入り込む川の河口に広がる葦帯をねぐらにして

内陸の餌場に毎朝、向かいます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

 

      ★ デントコーン畑に集まる亜種ヒシクイたち ★

彼らの目指すのは中標津の牧草地を掘り起こして作られているデントコーン畑。

刈入れが始まる前は牧草地に集まり、牧草を食べていました。

刈入れが終ると目ざとく見つけ、刈入れがすっかり終わった畑に集まってきだ

ました。それまではどこに降りているか分かりずらかったのですが、目的地

しっかりしだすと集まりそうなデントコーン畑を探し回れば、いる場所を

できます。

ここ10年、世界的な貿易摩擦でトウモロコシの値段が跳ね上がり、酪農家の

方々はトウモロコシを作り始めました。個人でやるには機械をいろいろ揃えな

といけないので、会社組織にし、結束して酪農経営に乗り出しました。

その結果、牧草の刈入れからサイレージつくり、デントコーン栽培、配達など

作業を一括にした効率化をはかってきています。

デントコーン畑も毎年、栽培面積が増え来ています。その結果、亜種ヒシクイ

たちの生活様式が変わってきています。畑に落ちているトウモロコシの実を食

べに、畑を移動して行くようになりました。さらに頼るようになっています。

以前は牧草畑に降りていたのに、デントコーン畑に集まるようになったのです。

ただ、刈入れ技術が向上し、実を含め完璧に収穫されるのであまりたくさんを

食べることができにくくなっています。

台風のように強風が吹き、畑のデントコーンの茎がなぎ倒される事件が起きる

刈入れが困難になり、たくさんの実が残されます。

ヒシクイたちにはおこぼれが多くなり、喜ばれる事態になります。たくさんの

ヒシクたちが集まってくる事態が起きるのです。

観察する方は嬉しいのですが、酪農家の方々は大変です。

今年は探し回る群れが次々に現れ、楽しい雁見ができます。