こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

野生の桜、チョウジザクラ(丁子桜)、2017年3月

2017-03-28 | 

今年も、近くの山に自生しているチョウジザクラ(丁子桜、バラ科サクラ属)が花を開いた。丁子桜は本州(群馬県から広島県、太平洋側)や九州(熊本県)などの低山に自生している。しかし、物の本によると、桜としての鑑賞価値は低いため、このものが庭に植えられることは少ないとのことだ。


それでも、個々の花を眺めると、花や蕾には野生種らしい雰囲気が漂っていることに気付く。ちなみに、花の径は2 cm足らずである。

筒状の萼の先に淡い色の花びら。

花びらは5枚で先端は切れ込んでいる。この桜には、夕日のような軟らかい光が相応しい。

花は、3月上旬頃から咲きはじめて、山に花が少ないうちに目覚めた花粉媒介者を呼び寄せる。野生種はしたたかである。

 

早春の青空は花を引き立てる。


木の高さは3 m程度である。

 今年は、満開の花で賑わう前に春の嵐が数回も到来した。

 

3月中旬から下旬、桐生市地区の山内にて。