今日は、夏日に近い最高気温(24℃)、スギ花粉、黄砂と記憶に留めたいような状態を経て夜を迎えた。凍えるような寒さが遠のいたので、今朝は5時頃から桐生川中流域の堤防を歩いてみた。川沿いで、黄砂到来のために透明感は乏しかったが、春の到来を確実に感じさせる風景に出会った。
日の出直前にて。晴れているのもかかわらず、青空は見えなかった
日の出のとき、観音山(300 m)と呼ばれている山頂部付近で霧が発生した
霧は霧雲として広がり、朝日に染まった
早起きしたのに黄砂で邪魔されたかと、いささか気落ちしながら歩いていた当方にとって、このような霧雲の発生と広がりは望外のプレゼントであった。
太陽が昇るにつれて、霧雲は消えはじめたが
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日の出には黄砂の影響が現れた
堤防では、菜の花(セイヨウカラシナ)が春到来を告げていた。背後の桜並木は間もなく彩りを添えるだろう
堤防の草むらで、ムスカリの小さな群れが朝日を浴びていた
ー30日午前5時過ぎから、桐生川(桐生市)にてー
自宅周辺での彩り(23日朝、薄日が差している状態にて)
昨日は午前中に桐生川上流の一部の区域を歩いてみた。他の地域からの人々が到着しないうちにと思っていたが、水遊びができそうなスポットでは、涼を楽しむ人々などの姿がすでに見え隠れする状態になっていた。
当方の目的は川沿いに生えているタマアジサイなどの花の様子を知ることであった。望遠レンズを付けたカメラ、三脚、そしてザックを携えて歩いている姿は、川遊びを目的とする人々からは異様に思われたようである。
タマアジサイ
先週前半では大部分が蕾の状態であったが、昨日は幾つかの花々が木漏れ日を浴びていた。
タマアジサイ(アジサイ科の落葉性低木(1−2m)): 東北地方南部(福島県)から関東、中部地方に分布している。日本固有種。山間部の谷間など半日陰の場所で育つ。他のアジサイ類よりも開花が遅く、7ー8月にかけて長期間開花する。白の装飾花と淡紫色の両生花(普通花)の対比が涼しい雰囲気を醸しだす(東京都生薬会HP、東京大学附属植物園(日光植物園)HP などから)。
木漏れ日は、花にとって最高のスポットライトである。
蕾は数枚の包葉で包まれている。
いかにもタマアジサイらしい姿に出会えることも、この時季ならではの楽しみである。茶道の心得があるならば、この場で茶席を設けてと思いたいが。
くす玉のように蕾が割れるように包葉が落ち、装飾花と両生花が現れる。割れる過程を想像しながら。
木漏れ日を浴びるまでは、何かスズメバチらしいものがいるぞと恐る恐るレンズを向けた。しかし、木漏れ日で浮き出た姿は花に集まる「ヨツスジハナカミキリ」であった。このものはハチに似た姿(擬態)で身を守るといわれている。
ヨツスジハナカミキリはペア(交尾)の状態で、花粉や蜜を味わっているように見えた。
ヨツスジハナカミキリについて、興味深いエピソードが公開されている (千葉県立中央博物館HP、フィールドノート No. 2126 (2022/07/18))。その原文を引用・紹介する。
「この日、高校生を連れて山に案内した。同行した高校生がタマアジサイの花にとまった虫を見つけ、「ハチだ!」と騒ぎはじめた。見ると、ハチではなくカミキリムシの一種であるヨツスジハナカミキリであった。タマアジサイの花の蜜や花粉を食べにやってきたのだ。
黄色と黒の縞模様は確かにスズメバチを連想させる。高校生をだませたのだから、鳥もだませるにちがいない。花にとまっていると、鳥に見つかりやすいはずだが、毒針を持つハチに似せることで、敵の攻撃を免れる擬態(ぎたい)は成功しているのだろう。」
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川沿いの崖には、イワタバコが群生している。しかし、昨日の時点で花を開いているものは少なかった。
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週末を楽しみにして
秋の訪れを楽しみにして(モミジの古木)
6日午前中、桐生川(桐生市梅田町)にて。EF 100 mm F2.8L、ホワイトバランスは太陽光、RAW → JPG。
(8/9 加筆)
桐生川上流域では、あちらこちらでモミジの大木が流れに沿って生えています。今回アップしました画像はモミジなどの水面への映り込みです。ダムの下流に数個の岩を堰とする流れのゆるやかなスポットがあります。水道水の取水に伴うダムからの放水量の減少で、スポットでの水量は以前ほど多くありませんでしたが、そこでは、流れのゆるやかな水面への緑の映り込みと堰によって生まれた早瀬への青空の映り込みが、印象的でした。
撮影、7月12日午前、桐生市梅田町、ホワイトバランスは太陽光、スローシャッター速度にて。
プロフィールに用いている画像は、水量が多かった頃に撮った早瀬での渦です。
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晩秋では、水面への紅葉の映り込みが美しくなります。
撮影、2023年11月下旬。
今週は梅雨明けを思わせるかのような天気が続いています。昨日のアメダスデータによりますと、自分達の街での最高気温は37.1℃(全国ランクキング3位)でした。しかし、残念なことながら(?)、今日の最高気温(36.9℃)はランキングに入っていません。
今日は、涼しいところを求めて、桐生川上流域を部分的ながら歩いてみました。ちなみに、桐生(市街地)では、桐生川を水道水の水源にしています(桐生川ダムから取水)。
あちらこちらで、流れを狭めているコケ(苔)で覆われ岩が、木漏れ日を浴びていました。
岩を覆うコケは昨夕の雨で生気を取り戻していました。木漏れ日のもとでは、緑の水面への映り込みが美しく感じられました。
流れにレンズを向けながら、今日も目覚めたときにこの流れを源とする水道水をコップ一杯飲んだと呟いてみました。
この緑を接写で撮りたかったと思っています、水量が少なければ。
7月12日午前、桐生市梅田町(桐生川ダムの上流域)、EF 70-200 mm F4L、シャッタースピード 1/10〜1秒。
桐生川で咲くソメイヨシノと川沿いの山で咲くそれとのコラボレーションは、川沿いを散策する人々に、この時季ならではの安らぎを与える風物詩である。今年は開花が早まり僅かの間にどちらも葉桜の状態に変化したが、青空に雲が流れる天気のもとでコラボレーションをゆっくりと眺めるチャンスが、先月末にあった。
流れの奥に、ソメイヨシノのコラボレーション
今月6日には、満月とサクラのコラボレーションを東屋でビールを飲みながら満喫したかったが。
下流側での風景から
ー 3月31日、桐生川(中流域)にて ー
今年も靜かな正月を迎えている者として、近くの川沿いを歩きながら、見慣れた何気ない景色にレンズを向けてみた。
南方向にて、青空を分けるかのように数条の筋雲が浮かんでいた。
北方向にて、積雲が山並みの上に浮かんでいた。夕日に染まるときを待っているかのように。
低い位置からの日差しを浴びながら数分間のことであったが、その積雲が夕日に染まった。
7日に望(満月)になる月が、夕刻から輝きはじめた。正午月齢9.7、月の出(群馬)13時7分。
1月2日午後、桐生川にて。
雨で濡れた紅葉、黄葉、そして岩が朝の日差しを浴びはじめるとき、わたくしは近くを流れる川に向かう。そして、雨後ならではの色彩で醸し出された雰囲気にゆっくりと浸かる、山で囲まれた街に住む一人として。
11月下旬(朝)、桐生川にて(桐生市梅田町)、ホワイトバランスは太陽光。
桐生川ダムの下流では、川沿いのヤマモミジが紅葉の彩りをまだ保っている。アップした画像は今週初めに撮った彩りである。このときは薄日が差す状態であった。
このスポットでの流れはゆるやかである
大木が多い
紅葉の山並みの奥に岩山....
かつて、小舟が浮かべられていたこともある
「まづ木(コ)の本に立ち寄りて、四方(ヨモ)の梢(コズエ)を眺めて暫く休み給へや
(木陰に立ち寄り、四方の紅葉した木々の梢を眺めて暫く休み給え)。」
紅葉狩(宝生流謡本、わんや書店)
紅葉に関連した表現には、色葉、濃紅葉、夕紅葉、紅葉川、紅葉山などがあるとのこと(花の大歳事記、角川書店)。この紅葉スポットに対しては色葉、濃紅葉、夕紅葉、紅葉川があてはまるだろう。次回は時間帯を変えて撮ってみたい。
11月下旬(昼頃)、桐生市梅田町、ホワイトバランスは太陽光(昼光色)。
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今回、水量が少なかったために、このような映り込みはあらわれなかった。
2013年11月下旬にて(余談、この岩場でカメラを水中に落とした例がある)。
前夜での雨によるものであろうか、一枚の紅葉がヤブツバキの葉の上にこぼれていた。朝日で輝く紅葉には、枯れ葉に変わる手前ならでの色彩があらわれていた。紅葉と緑葉の組み合わせに気がついたとき、わたくしはしばらくの間このものから眼を離すことができなかった。有終の美を飾っている紅葉を緑葉がサポートしている有様に、心を動かされたからだ。(望遠 200 mm でクローズアップ)
「川沿いでの彩りから」
梅田ふるさとセンターの上流にて
梅田ふるさとセンター近くの下流にて
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21日午前、桐生川上流(桐生市梅田町)にて、ホワイトバランスは太陽光(昼光色)。