日の出直前の空に現れた飛行機雲が、地平線近くに留まっている太陽の光を受けて赤く輝いた。薄明状態の青空に伸びる軌跡には、眺める者を惹きつける美しさがあった。
千載一遇のチャンス、マジックアワーならではの彩りと構図との出会い
ラピスラズリによる色(瑠璃色)を想わせる空を背景にして
これまで、わたくしは朝日で虹色に染まる飛行機雲などにレンズを向けてきたが、今回の彩りも自分にとっていつまでも忘れられないほど印象的であった。
28日午前4時半頃、桐生市、ホワイトバランスは太陽光。
日の出直前の空に現れた飛行機雲が、地平線近くに留まっている太陽の光を受けて赤く輝いた。薄明状態の青空に伸びる軌跡には、眺める者を惹きつける美しさがあった。
千載一遇のチャンス、マジックアワーならではの彩りと構図との出会い
ラピスラズリによる色(瑠璃色)を想わせる空を背景にして
これまで、わたくしは朝日で虹色に染まる飛行機雲などにレンズを向けてきたが、今回の彩りも自分にとっていつまでも忘れられないほど印象的であった。
28日午前4時半頃、桐生市、ホワイトバランスは太陽光。
寒気の影響によるものであろうか、先週後半から大空を貫く飛行機雲がときどき目に入いるようになった。一昨日(午前10時頃)、太陽方向に伸びる飛行機雲を見かけたので、その雲を望遠で追跡してみた。強い太陽光で雲が虹色を帯びるなどの大気光学現象を期待したからである。
画像は飛行機が太陽の方向付近を通過したときのものである。飛行機雲は機体直後から虹色を帯びている。
面白いことに、機体と雲の影が太陽方向をベール状に覆っている薄い雲(巻層雲)に映っている。
機体の影がブロッケン現象として、搭乗者からは見えるだろうか。
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「約40秒間での変化」
太陽の方向に伸びる飛行雲(以下、雲と略記)
太陽の方向には巻層雲が浮かんでいる。
太陽方向に向かっている雲と機体のクローズアップ
機体は三発機(DC-10、左右の主翼下に各一発と垂直尾翼基部に一発のエンジン、貨物機)であるように見える。
機体の下部に映っている影は何によるものだろうか。
太陽方向付近にて。雲が虹色に染まり、機体が輝き、機体と雲の影が巻層雲にはっきりと映っている。
太陽の方向から離れて行く雲、機体、それらの影
巻層雲の中には、彩雲が現れている
撮影:12月2日午前10時頃、桐生市にて。ホワイトバランスは太陽光、望遠 200 mm(一部、トリミング)
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飛行機雲が虹色を帯びるのは、雲を構成している氷の粒によって太陽光の屈折が起こるためである。太陽が高い位置にあったので、今回のものは「環水平アーク」と呼ばれる現象の一種であるかもしれない。環水平アーク(薄雲に水平な虹色の光の帯が見える)は太陽が高い位置にあるときに起こる稀な大気光学現象である。
今回の例は、わたくしにとって2回目の「虹色の飛行雲」との出会いである。前回においては太陽が低い位置にあった。
透明な空と朝日・夕日に染まる上層雲の組み合わせは自然からの美しい贈り物である。先月下旬での贈り物は、透明な空を背景ととして「ひつじ雲」と「飛行機雲」が朝日に染まる場面であった。
日の出の時刻を過ぎると、長く伸びて浮かんでいた飛行雲が朝焼けの色を帯びた。
長く伸びる飛行機雲は各地で見られたようだ。例えば、富士山のライブカメラ映像では山頂の上に伸びる飛行機雲が画面全体を横切っていた(富士五湖TV.ライブカメラ「朝霧高原」午前5時過ぎ)。
また、ウェザーニュース(お天気ニュース、26日)には「東京などの連休明けの朝焼けの空に長くのびる飛行雲」とのニュースが報じられている。なお、そのニュースでは、「飛行機雲が長くできることは雨が近いと言われますが、今日の関東は晴天となる見込みです。」との説明が添えられていた。
一枚目の画像では山頂の左側(北東方向)をアングルに入れていないが、その方向では一群のひつじ雲が浮かんでいた。
飛行機雲に次いで、ひつじ雲の群れが朝日で輝きはじめた。
群れは段階的に朝日に染まった、広大な牧場でヒツジの群れがつぎつぎと朝日の染まる場面を想像させるかのように。
この美しさをいつまでも手持ちのディスプレイで再現したい。そんな思いで、何回かシャッターボタンを押した。
群れ全体が優しい朝焼けの色に染まった。
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朝日を浴びる庭の花から。
シュウメイギク(秋明菊)の変わり咲きである。この変わりものは他の咲き方のものにくらべて早めに咲く。
ツユクサ(露草)、「露草の青が濃くなる空よりも(古屋秀雄)」。
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9月26日午前5時過ぎ、ホワイトバランスは太陽光。
今は、雲一つ浮かんでいない青空が広がり風もほとんど吹いていない、静かな午前中になっている。しかし、周囲の山並みは幾分か霞んでいる。このようなときはカメラを上空に向ける気分にならないが、先日は夕暮れの青空に数本の飛行機雲が長く漂うことがあった。何か面白いことが起こると期待して、たびたび上空にレンズを向けた。昨年12月、飛行機雲が朝日で虹色に染まるとの珍しい場面があったからだ。
数本の飛行機雲は、風にゆっくりと流されながら次第に波状に変形して、夕日に染まった。
変形過程を眺めながら、自然がつくりだした美しい造形に、わたくしは目を奪われた。そのため、通りがかりに人からこのような雲は珍しいのですねと声をかけられたが、思わず、そうですね程度で終わるそっけない返答を、わたくしはしてしまった。
雲がつくりだした造形は、アングルを変えると、大きな滝を想わせるものでもあった。
他の位置では。
線状雲と波状雲とのコラボ(どちらも飛行機雲によるものだ)。
電柱と電線の多さ、これもわたくしたちの街の原風景である(苦笑)。
2月14日午後5時過ぎ、桐生市にて。
夏にしては珍しく雲一つ浮かんでいない空で、飛行機雲が夕日に染まる場面があった。
この日、月の出は15時6分(群馬)、月齢は7.0であった。
もっとも印象的であった場面として。
エンジン音は全く聞こえなかったので、大型機は高度1万メートル程度を飛んでいたのであろう。
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撮影、8月26日午後6時半頃、桐生市、望遠200 mm。
この頃、晴天になると上空を見上げることが多くなった。さまざまな雲が浮かぶ、この時季、彩雲やハロなどの大気光学現象を見つけるチャンスが多くなるからだ。さて、今週は早朝に、東方向に向かって伸びていた飛行雲が、虹色に染まった場面を撮ることができた。
画像は18日6時43分頃に撮った。機体が輝く直前から、機体後方の雲が虹色を帯びるようになった。この現象に、望遠条件で追跡していた者としては驚きと感動を覚えた。
エンジン音は全く響いて来なかったので、航空機はかなりの高度を飛行していたのであろう。飛行機雲は10,000-13,000 mの飛行において発生することが多いと言われている。
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数分間での経時変化から。
機首のみならず、機体の全体(下部)も輝き始めた。飛行機が、機体からの朝日の反射をこちらから見ることができる位置に、達したようである。
航空機は4発型機であった。
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くまたかさんから、この航空機について、飛行情報をお知らせいただきました(コメント欄、深謝)。
China Airline Cargo 、ボーイング747-409(F)、台北 → アンカレッジ、高度 33000ft(10000 m)。(747-409Fは貨物搭載型ジャンボジェット機)
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飛行機雲が虹色に染まる条件については、たとえば、つぎの説明がある。
晴れた日の夕方、斜光の時間帯に飛行機雲が出て、太陽が飛行機雲の斜め後ろにあることが条件である。虹色が出るのは、飛行機のすぐ後ろだけである(キャノン・ホームページ、写真の撮り方アーカイブ、「飛行機雲」の撮影テクニック)。
この説明は、今回の場合に当てはまらない。太陽が雲の斜め前にあったからだ。機体による朝日の反射が見られたことから、飛行機雲を構成している氷の粒が朝日を反射(屈折)するときに、太陽光の分光が顕著に起きたとして説明したい。
過去において、飛行機雲が虹色に染まった例の大部分は、午後に撮影されている。
朝日によって飛行機雲が虹色に染また例を、当方はまだネット検索で探り当てていない。新奇な例を、当方は記事としてアップしているのだろうか。更なるネット検索を楽しむつもりだ。
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ところで、この朝は、巻雲などの高層雲が多く浮かんでいた。
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余談ながら、地上では桜の葉が幾分か秋の色を帯びてきた。今年は台風の直撃を受けなかったので、葉が散っていない。
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10月18日午前6-7時、桐生市にて。
飛行機雲の撮影、望遠(200 mm)、シャッター速度 1/2500-1/3200秒、トリミング。