こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

地球照を伴った三日月が枯木立に沈む (1月)

2025-02-01 | 月、月光彩雲

昨夜(31日)、29日に新月(朔)となった月が再び輝きを取り戻して、「三日月」として夕暮れ時(18時頃)に近くの枯木立に沈んだ。なお、今夜は月が見えない空模様が続いている。

日没後のマジックアワーにおいてならではの月の輝きと地球照

枯木立に沈む直前、太陽光を直接浴びている部分と地球照(地球が反射した太陽光を浴びている部分)との対比が際立っている画像が得られた。このとき、自分の眼では地球照が微かに見える程度であった。

撮影条件:ISO感度2000、1/40秒、絞りF値 4、望遠 320 mm(トリミング) RAW → JPEG変換。

 

5分後、月は枯木立の奥で暗いながらも輝きを保っていた(地球照は見えなくなったが)。

この場面では、撮影と現像での感度を高めて枯木立を浮かび上がらせた。

撮影条件:ISO感度8000、1/80秒、絞りF値 8、望遠 320 mm(トリミング) RAW → JPEG変換。

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陰暦では新月(朔)を1日としているので、新月から3日目の月は「三日月」である。月齢は新月からの経過時間を日単位で表したものであり、1日は月齢0.0を含む日、2日は月齢1.0を含む日、3日は月齢2.0を含む日になる(国立天文台HP)。

今回での月は新月から3日目のものであるが、12時での月齢は1.6であると発表されている。新月(朔)は29日21時36分であった(群馬天文台HP)。時間経過から、撮影時(18時頃)での月齢はほぼ2になっていたと推定した。ちなみに、今日(2月1日)正午での月齢は2.6である(群馬天文台HP)。

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余談ながら、月とは離れた位置にあった「金星」の輝きも印象的であった。金星は今月15日に最大光度( −4.9等)になる(国立天文台HP)。金星が手持ちの望遠レンズ(320 mm)ではどのように撮れるだろうか......

 

撮影:1月31日、桐生市にて。

 


今月の月、 上弦、満月、そして下弦 (1月)

2025-01-24 | 月、月光彩雲

変化を好む者にとって、月の満ち欠けは格好の撮影対象である。新月から新月まで、あるいは満月から満月までは平均約29.5日の間隔であるから、約15日間で新月 満月に変化し、約日間で新月上弦、そして満月下弦に変化する(国立天文台 > 質問コーナー)。

今月も月齢に応じて、わたくしは夕空、夜空、そして朝空での月を眺めてきた。先月まではときに空模様に妨げられることもあったが、今月は月が見える天気が続いている。

アップした画像は上弦(正確には上弦の頃)、満月(満月の頃)、そして下弦(下弦の頃)での画像である。

上弦(7日21時)。群馬県立天文台が公表している「朔弦望」によると、ジャスト上弦の時刻は7日8時56分、月の出は11時18分である。

太陽光が直角方向から月面を照らしているので、クレーターなどは目立つ。

 

満月の前夜(13日17時10分)。月は自分が望む位置から昇った。年に一回のチャンスのためだろうか、月の輝きがひときわ美しく感じられた。

 

13日(19時)。翌朝に満月のときを迎える姿にて

群馬県立天文台の「朔弦望」において、満月は14日7時27分、月の入りは14日6時28分である。

 

14日(18時)、月の出直後でのムーンピラー(月光柱)。厳寒地でない場所での月光柱は極めて稀れな大気光学現象である。

 

14日(19時)、満月から12時間後にて。

 

下弦(22日6時30分)。暦「朔弦望」での下弦は5時31分である。ジャスト下弦に立ち会うことは止めた。寒さを苦手としているので(苦笑)。

 

今月での大きな収穫は「ムーンビラー」が撮れたことである。

これからの情報: 3月14日9月8日皆既月食が見られれる。3月14日においては、一部の地域で皆既食が終わって部分食になった月が昇ってくる月出帯食が見られるのみにとどまりまる。9月8日は各地で皆既食を見ることができる(国立天文台 > ほしぞら情報2025)。

 

桐生市にて、ホワイトバランスは雰囲気優先オート、望遠 320 mm(トリミング)、RAW → JPEG 変換。

 


昨夜の月の出、月光柱(ムーンピラー)、その側には火星 (1月)

2025-01-15 | 月、月光彩雲

昨夜の月の出では、奇跡の天体ショーに出会ってと言いたくなる光景が現れました。18時過ぎのことでしたが、火星が昇った直後に、朝(7時頃)に満月のときを迎えた月が近くの山から昇りました。そして、月の光は柱となって周囲を照らし出しました。

 

 

月光柱(ムーンピラー)、そしてムーンピラーによって照らし出された尾根での枯れ木

 

月光柱は大気中の漂う氷の粒が月光を反射するために生じる現象です。このときの気温は5℃、湿度は60%、無風に近い状態でした(アメダスデータ)。山の上空では気温が氷点下になっていたのでしょう。

 

火星が輝きを放っているそばで、昇る直前での月から光の柱が現れれました。さらに、雲の影による立体感が加わりました。

画人ならば、どんなタッチで描きたくなるでしょうか.....

 

月が昇りはじめると、雲が月の位置まで流れてきました。雲から姿を見せた月から、炎を想わせるような光芒が火星の位置付近まで立ち上りました。

 

太陽の光による「太陽柱(サンピラー)はそれほど珍しいものではありませんが、「月光柱(ムーンピラー)」は稀な現象です。増してや、月光柱の側で火星が輝くことはほとんど見られないイベントです。

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火星は12日に地球のもっとも近づき、その明るさはマイナス1.5等クラスになります。そして、13日から14日にかけて月が火星の側で輝きます。火星がもっとも明るく見える時期にです。2天体が近づいて輝く様子は大変目を引く光景になりそうです(国立天文台HP > ほしぞら情報2025年1月)。

昨夜は、ほぼ同じ位置から月と火星が昇りました。結果として、極めて稀な天体イベントが進行しました。

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画像は月よりも先に昇った火星の有様です。この天体に特徴的な赤みがかった色の輝きがわたくしには印象的でした。

 

画像は月面に露出を合わせた結果です。今回のムーンピラーは満月状態での現象でした。

 

14日、桐生市にて。撮影では光芒をはっきりと撮るために高感度(ISO感度 2000 - 3500)に設定。ホワイトバランスは太陽、(19日、画像の入れ替えと追加)。


下弦の月、朝日に染まる雲に見え隠れして (12月)

2024-12-23 | 月、月光彩雲

今朝は、月が7時18分に下弦のときを迎えた。青空を背景とするまさに半月状態となった天体は、朝日で優しい色に染まった絹綿のような雲に見え隠れした。

 

弦を下に傾け始めた月齢21.9の月。月の入り(群馬)、11時42分であったが、今回は西側の山林に沈む姿を見届けなかった。

 

今朝は、周囲の山並みの上にに浮かぶ靄(もや)が朝日に染まった。

 

気象用語において、「靄(もや)」と「霧」は空気中に浮かぶ水蒸気が細かい粒となって浮かんでいる状態を表わす。両者は見通せる距離(水平視程)によって区別される。距離が1キロメートル未満の場合は「霧」、1キロメートル以上の場合は「靄」と呼ぶ。 霞(かすみ)は、空気中に小さなちりや煙などがたくさん浮かんでいるために白っぽく見える状態であり、気象用語ではないとのこと (参考:気象庁HP)。

 

23日午前7時頃、桐生市にて

 


今年最後の満月、近くの山から昇って (12月)

2024-12-17 | 月、月光彩雲

一昨夜(15日)、2024年最後の満月が近くの山から昇った。月の出(群馬)は16時3分とされたいたが、山からのそれは17時10分頃であった。山の木々をシルエットとして昇る月はあの遠く離れた天体がと思うほど大きく見える。それは目の錯覚によると言われているが、錯覚がなぜ起こるかについては、まだはっきりとした説明がついていない(国立天文台HP、質問コーナー)

尾根方向が明るくなり月が現れたとき、その大きさと月面の色が満月のときならではものとして、わたくしはシャッターボタンを押した。

17時21分頃にて

月面の色も北風による寒さに耐えた甲斐があったと思うほど美しく見えた。17時22分頃にて

間もなく月の出は終わる。17時24分頃にて

 

この日、近天文学上で満月(望)月となる瞬間は18時2分であった。しかし、暖をとりながら月の出の撮れ具合をパソコンで確認するために、その瞬間での撮影は止めた。

18時20分頃の月。月の縁がギザギザしているのは、山の近くで気流が乱れているためである。それでも、昇ったばかりの月はその場に長く留まってほしいと思うほど魅力的であった。

 

月の色と輝きの変化を追って。天頂近くで輝く月。その輝きがわたくしには眩しかった。20時30分頃にて

 

月の近くでは、衝(しょう)*のときを迎えていた木星がマイナス2.8等の明るさで輝いていた。

この画像は広角(40 mm)で撮った。高感度(ISO 感度 6000)とかなりの絞り( F 値 20) で、月から光芒が出ることを狙ったが.....

*衝:太陽系の天体が地球から見て太陽のちょうど反対側になる瞬間(月での望(満月)に相当する)。

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15日、桐生市にて、ホワイトバランスは太陽光(昼光色)、RAW → JPEG 変換。

 


昨夜の土星食を撮って (12月)

2024-12-09 | 月、月光彩雲

土星食がはじまって(カメラ設定時刻:18時22分35秒)

 

昨夜(8日)、土星が月に隠れる過程を追った。上の画像はその一コマである。国立天文台の発表を引用すると、⚫️ 月はほぼ半月状態である(今日0時27分に上弦)。⚫️ 土星の明るさは1等級である。⚫️ 土星は月の明暗境界線からわずかに暗い部分側に入った線(暗線)で隠される(潜入する)(同天文台HP)。

自分の道具は一眼レフ、望遠レンズ(70ー200 mm )、三脚、リモートシャッターボタンである。これらの道具で、⚫️ 暗線を写し出すために、その部分での地球照(地球からの反射)を浮かび上がらせる。⚫️ 土星の見かけの大きさを比べたいので、月面のクレーターをはっきりと撮る。との目標を設定した。何か目標がないと億劫になる習性の持ち主として(苦笑)。

高感度とスローシャッタースピードで撮れば、地球照についてはそれなりの結果が得られる.。しかし、月面に対しては露出オーバーとなり、クレーターがはっきりとは撮れない。結局、試してみなければとの気分で月にレンズを向けた。

 

日中に浮かんでいた雲は消え去り、月が明るく輝き、南西の方向では金星が輝いていた。ところが、月の輝きに妨げられて、肝心の土星や月面での地球照が肉眼では見えなかった。潜入開始時刻(東京では18時19分)が迫っているので、幾分か焦りを感じながら選んだ設定条件で撮ってみると、土星がはっきりと、地球照はそれなりに、そしてクレーターもはっきりと、カメラのデスプレイに現れた。「感想」聞かれるならば、これで記事がアップできると答えるかも.....。

 

土星が潜入する前にて

カメラ設定時刻:18時18分18秒

 

潜入がはじまるときに(土星食の開始)、潜入の開始から終了まで約1分間。

カメラ設定時刻:18時22分27秒

 

土星が再び現れた後にて(矢印はおおよその潜入・出現経路。潜入開始から45分後、月がより傾いていた)

カメラ設定時刻:19時07分42秒。土星の存在をはっきりとさせるために、撮影での感度を高くした(ISO感度 2500)。そのために月面については露出オーバーとなっている。

上の画像をトリミングで拡大すると、土星のリングが微かながら視認できる。ガリレオが1616年にリングの存在を明らかにしたときの喜びを共感できたような気分にて....

 

余談ながら、能のワキ役として著名であった方(人間国宝)が、その役を演じるとその時代に入り込めた気分になるとTV番組で語っていた。

 

12月8日18時過ぎ(北風と今月下旬並の気温)、桐生市にて、望遠 200 mm(APS-C換算 320 mm)。

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次回の土星食は2025年2月1日(白昼での現象)、夜に土星食が観測できるチャンスは2037年とのこと。

 

他の惑星食、例えば、天王星食と皆既月食とのダブル食については、この記事をご覧ください。

 

 


細い月と金星との接近 、月での地球照と点光源として輝く金星(12月)

2024-12-06 | 月、月光彩雲

昨夜は細い月(正午月齢 4.9)の月と金星が接近した(国立天文台HP)。日没直後は突発的に上空が雲で覆われたために、夕焼けが残る状態ではこのイベントを追跡できなかった。しかし、暗くなってから厚い雲が去ったので、両者が接近している場面にレンズを向けた。

金星の明るさはマイナス四等星クラスあった。そこで、点光源としての金星と明るい地球照で構成されるファンタジーのようなものを表現したいとの遊び心が、わたくしに芽生えた。

カメラで点光源を撮ると光源から四方に光の発生、すなわち光芒(光条)が現れる。撮影での条件設定によるが。この現象はレンズでの光の回折とカメラの絞り機構で生まれる(富士フィルムHP)。そして、光芒の発生は夜景撮影や太陽光などの点光源を美しく見せるために多用されている。

金星などの惑星の撮影において、この手法が用いられた例(遊び?)はネット検索においてほどんどヒットしない。

 

アップした画像は、高い感度( ISO感度 6400 )と遅いシャッタースピード( 1/8秒 )で撮影した結果である(画角:望遠 170 mm 、絞り f 値は 9 )。

 

輝く宵の明星(金星)(望遠 170 mm、トリミング)

 

月には薄い雲がかかっていたので、当方の肉眼では地球照が微かに見える程度であった。もちろん、金星からの光芒は見えなかった。これでランドマークが写り込めばと思ったが、欲張るほどの時間的余裕がなかった。間もなく、金星は近くの山に沈んだ。

 

月齢 4.9 の月 (新月から五日目)(望遠 200  mm、トリミング)

 

12月5日18時頃、桐生市にて。

 

 


青空に浮かぶ、下弦の月(11月)

2024-11-25 | 月、月光彩雲

月が淡い姿で青空に浮かんでいる風景には意外性があると、わたくしは思っている。東方向に目を向けると太陽が眩しい。そして、好むと好まざるとにかかわらず、太陽の光で存在感を増した周囲の自然物や人工物が視野に入ってくる。そのような状態で、淡い白色を帯びた月が太陽の明るさに負けることなく浮かんでいる。そのことにふと気づいたとき、感動のようなものを覚えるからだ。

もっとも、今回は10時28分に下弦となる月が青空に浮かぶのを待ち構えていたので、「ふと気づく」ではなかったが.....

下弦の月、ぽっかりと浮かぶ白雲から姿を見せて

 

6時半頃(正午月齢 21.6)、明るくなりはじめた青空では画竜点睛の如くにて

余談ながら、この時間帯では東側の山並みがまだ太陽光を遮っている

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ちなみに、上弦の月(11月9日)

 

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流れてくる白雲で見え隠れする下弦の月(午前10ー11時)

 

 

間近の山林に沈みはじめる月(11時15分頃、月の入り(群馬)は12時33分)

 

例年に比べて遅れているが、山林の黄葉化が進みはじめた。

 

11月23日、桐生市にて、撮影でのホワイトバランスは太陽光、RAW → JPEG、現像ソフト:キャノン Digital Photo Professional 4

 

 


満月前夜での月光彩雲 (11月)

2024-11-16 | 月、月光彩雲

今夜は厚い雲で覆われているため、早朝(6時29分)に望(満月)となった月は全く見えない。対照的に、昨夜は満月前夜での輝きとそれによる月光彩雲が美しかった。

 

僅かの間であったが、満月間近あるは満月のときならではの同心円状の月光彩雲も現れた(望遠 110 mm、 ISO感度 2000、シャッター速度 1/20 秒)。いつものことながら、スマホで撮れるかどうかを試してみることを忘れ後悔する

 

彩雲の形と色彩は月の位置に流れてきた雲の形状に応じて著しく変化した

 

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雲が去ったときに

尾根から昇って間もなくの月(17時30分頃)

 

天頂付近にて(21時頃)(月齢 13.6(15日正午))

 

 

11月15日17ー22時、桐生市にて、撮影でのホワイトバランスはオート(雰囲気優先)、最後の画像では太陽光、現像ソフトは キャノンDDP 4(同社カメラ専用)

 

 


上弦の月とそれでの地球照(11月)

2024-11-12 | 月、月光彩雲

今夜も上弦のときを過ぎた月が輝いている。先週末(9日)、快晴の夜空で輝いた「上弦の月」を撮ってみた。ジャスト上弦の状態は9日14時55分であったが、17時頃から月面に望遠レンズ(320 mm)の焦点を合わせた。

17時頃にて。月齢 7.6(正午)、月の出(群馬)12時51分

 

国立天文台ホームページから引用

 

20時30分頃、月の傾きがいかにも上弦の姿らしくになった

傾きが時とともに変化するのは地球が自転しているためである。傾きの時間変化を追っていると、好むと好まないにかかわらず我が身も地球とともに回っていることを意識させられる.....

 

輝いている部分に薄い雲がかかったとき、地球照(地球からの反射)がはっきりとした。三日月の頃に比べて上弦の頃では、地球照が見え難くいと言われている。

今更ながら、月の半分が強い太陽光を浴びていることに心を動かされる.....

 

21時40分頃。月の入りは23時頃(群馬)であった

先週末では、夜になると防寒コートを必要とするほど寒かった。弦をほぼ真上とする姿で、月が近くの山林に沈む時を待ちたかったが、風邪をひいて発熱することを恐れて断念した。発熱すれば、コロナ感染検査が待っている。SARS-CoV-2はなんとも厄介なウイルスである。

 

その代わりとして、前日(8日)21時頃、山林に沈みはじめた姿を添えた。月の入り22時03分、(群馬)月齢6.6(正午)

 

8ー9日、桐生市にて、望遠320 mm(トリミング)。RAW → JPEG変換

 


十五夜の月、スーパームーンとしての輝きと月光彩雲(2024年10月)

2024-10-19 | 月、月光彩雲

この日18時頃、2時間後に満月(望)となる月が近くの尾根から昇った。尾根の上空のみならず全体に雲が広がっていたために、スーパームーンが尾根から昇るシーンは撮れなかった。それでも、尾根から昇った月には魅せらせるものあった。雲がカラーフィルターとなって、月面が稀に見るほどまでに黄金色を帯びたからだ。

 

画像では、RAWモード(撮影データ非圧縮形式)で撮影・現像したものをアップロードのためにかなり圧縮(JPEG)している。そのため自分が感じた微妙な色具合は必ずしも再現されていないが....

 

その後、月は雲に隠れることが多かった。ときには、スーパームーンとしての輝きをとり戻した。輝きで周囲の雲を明るく染めながらであった

 

画像は、我が持久策が報われたと実感した場面である。

画像(1) 黒い雲で隠される寸前、月の周りに見る者をはっとさせるような光環が現れた。薄い雲が月光を回折(雲の粒子を回り込み)させたためである

 

画像(2) いわゆる海無し県「群馬(上州)」では見たくても見られない光景を想像して....「荒波と輝くスーパームーン」

 

月はしばらく雲隠れしていたが、22時頃では天頂付近において明るい顔を見せた。周囲に彩雲を伴っていたが、月面の色は見慣れたものに戻っていた

 

まさに満月(望)(20時26分)となったとき、月見は厚い雲に妨げられた。いささか残念である。

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17日18−19時及び22時過ぎ、桐生市にて。撮影・現像でのホワイトバランスは太陽光

 

 


十三夜そして十一夜の月、それらによる月光彩雲(2024年)

2024-10-16 | 月、月光彩雲

今日は朝から雲で覆われた空模様が続いている。明日は天気が回復するようである。明日(17日) 、月が20時26分に満月(望)となり、地球の中心と月のそれとの距離(地心距離)は今年においてもっとも短くなる(35万7000キロメートル、10時頃)と発表されている(国立天文台HP)。いわゆる、スーパームーンの輝きが眩しいかも、明日は.......。ちなみに、今年、もっとも遠い満月(2月24日)では、地心距離が40万6000キロメートルであった(国立天文台HP).。

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今週前半では、十三夜(15日)と十一夜(13日)の月とそれらによる月光彩雲を撮るチャンスがあった。なお、どちらにおいても、夜の天気は曇りであった。

十三夜の月  

雲を通しての姿ながら、スーパームーンを間近にしている月面は明るく輝いていた。そして、コペルニクス(直径 93 km、月面上部)とティコ(直径 85 km、月面下部)と名付けられているクレーター、それらから放射状に伸びている筋(光条と呼ばれている)などにおいて、ある程度まで立体感があらわれていた

望遠 320 mm(トリミング)、ホワイトバランス オート(雰囲気優先)、ISO感度 400、シャッター速度 1/250 秒、絞りf値 9

 

雲で見え隠れするとき、雲が月光に染まる光景(月光彩雲)が現れる。このときも、ときどきに現れる彩雲にレンズを向けながら思わずシャッターボタンを押した。持久戦を強いられたが....

 

環状の彩雲が現れる瞬間とそれつづく色彩の変化も雲の状態に応じて現れた。それらは当方にとって待ちに待ったイベントであった。それにしても、待っている間に受けた風は涼しさを通りこしていた

望遠 100 mm、ホワイトバランス  オート(雰囲気優先)、ISO感度  2500、シャッター速度 1/10 秒、絞りf値 9。

ISO感度 1000 程度では、彩雲がはっきりと写らなかった

 

 

十一夜の月 

太陽光を斜め横から受けて、コペルニクス(月面上部)が印象的なクレーター像に変化していた

十一夜による月光彩雲。月はこの後厚い雲に隠れた。まさに雲隠れ!(苦笑)

 

13日と15日、桐生市にて

 


中秋の名月と土星の接近、そして月光彩雲(2024年)

2024-09-19 | 月、月光彩雲

この頃、昼間は快晴であっても、夕刻になると上空が雲で覆われる空模様が続いている。17日においても空模様は同様であった。そのため、名月(🌕)が近くの山から昇る瞬間を捉えることはできなかった。しかし、午後9時ごろには、名月が雲間で輝くときがあった。アップした画像はそのときの名月、そして名月と土星が接近した場面である。

 

名月と土星、そしてそれらを包み込むように拡がる淡い月光彩雲

月面の輝きが雲で減光される瞬間を待って(土星の位置は矢印で示した)

土星と彩雲を捉えるためには、ISO感度 2000-3000、シャッター速度1/15秒程度に設定する。その条件のもとでは、露出オーバーのために、月面の模様は写し出せない。

この後、雲が減光フィルターとして効果的に働いたことに、ノンアルコールビールで乾杯した。余談ながら、高い位置からコップに注いで泡を立てると、ノンアルコール品も実に旨い....

 

 

雲が流れて来なければ、単純な構図になったかもしれない......

 

名月と土星が彩雲で覆われた場面にて...   厚い雲で覆われても、土星の輝きは消えなかった...

 

中秋の名月

雲間での輝きは自分の眼には眩しかった(撮影条件、ISO感度 800、シャッター速度 1/1000秒)

月面の色は雲の厚さに応じて変化した....

 

月面では、望遠 200 mm、トリミング、RAW → JPG 変換 にて

 

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「あの冴えた輝きには不思議な力があって、過去の楽しかったことはより楽しく、つらかったことは少し和らげを思い起こさせてくれる。だから、秋の行事としての月見はすっかりハロウィーンに座をゆずったが、月をめでる気持ちは人の心から消えることはない。.....朝日新聞「天声人語」(9月17日、部分引用)」

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ー9月17日、桐生市にてー


8月での明るい月 、 満月(スーパームーンそしてブルームーン)直後の夜にて)

2024-08-21 | 月、月光彩雲
先週は、快晴の日が続いたために、気象庁観測値ランキング(最高気温)の上位に入るほど自分達の街での気温は高かった。しかし、夜になると雷雨などために、月の輝きを楽しむチャンスがほとんどなかった。今週は先週の反動かと思いたくなるほど、はっきりしない空模様が続いている。それにもかかわらず、昨夜は20時頃に上空を覆っていた雲が切れて、昨日3時26分に満月(望)となった明るい月が近くの尾根から昇った。

今回の満月はスーパームーンであり、ブルームーンとも言われている。「(1)今回のものは今年初めてのスーパームーンである。(2)ひとつの季節において4回の満月が観測できるとき、3回目の満月はブルームーンと称される(NASA)。」からだ。

この画像ではホワイトバランスをカメラに任せるオート(雰囲気優先)に設定した。望遠 320 mm(トリミング)、ISO感度640、シャッター速度1/1000秒、絞り f 値 9、手持ち撮影。21時頃。




ブルームーンと呼ばれるのは月面がブルー色を帯びていることによるものではないが、なんとなくスーパー・ブルームーンをイメージしているような気がして、わたくし自身は上の画像に惹かれている。

それでも、自分の視機能で感じた月面の色を再現するために、ホワイトバランスを太陽光に設定してみた。望遠 320 mm(トリミング)、ISO感度640、シャッター速度1/1000秒、絞り f 値 9、手持ち撮影。20日21時頃。



ところで、今月、興味深い記事が「National Geographic(日本語版)(2024年8月7日)」に掲載された。記事のタイトルは「月が本当に人間に影響を与えている可能性、長年の否定論を変えつつある最近の驚きの証拠」である。そして、「新月、満月の時期には、太陽、地球、月が一直線に並び、地球の両側にかかる引力と慣性力が最大になる」との記述が記事の中にあった。

ちなみに、月の大きさは地球の1/4であり、その重力は地球の1/8、月と地球との距離は38万 km である。


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下図は、国立天文台HP(暦計算室 )から引用した。


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東洋医学では月の人間に対する影響が指摘されているが、西洋医学などの分野においても月の影響に関する実証研究がはじまったようである。昨夜はそのことを思い出しながら、明るい月にレンズを向けた。

今夜も雲が切れそうである。再び、明るい月が現れることを願って(しかし、月の出頃から雨天となった、22日追記)。



今月の満月、 尾根から昇った橙赤の月 (7月)

2024-07-23 | 月、月光彩雲

今月は、月が21日19時17分に満月(望)となりました。月の出は19時17分(群馬)でしたが、当地では20時頃、月が近くの尾根から昇りました。この時刻において、尾根の上空は薄布のカーテンを想わせる雲で覆われていました。結果として、美しい橙赤(だいだいあか)を帯びた月面が周辺のカーテンを赤く染めながら現れました。

 

 

自分の酷使してきた眼でも、月面の模様と赤く染まった雲の両方が良く見えました。ところが、手持ちのカメラにおいて、模様(クレーターなど)がはっきりと写る露出条件では、赤く染まっている雲がほとんど写りませんでした。逆に雲の色をはっきりと撮ろうとすると、月面の色が写りませんでした(白飛びのために)。月面が赤く染まった雲にくらべて著しく明るかったからです。明暗でのダイナミックレンジが「自分の眼の視機能  >> カメラの撮像センサー」であることを実感しながら、月面の色と雲の色の両方が写る条件を探しました。

 

月の光は月面の周辺のみを赤く染めました。雲がないときは、月の輝きで上空全体が明るくなってしまいます。

 

画像は月が尾根からある程度離れたときに撮ったものです。橙赤の月面のみならず、雲での模様が印象的でした

 

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月が昇る直前にて

 

ー 7月21日 ー

比較的強い風が吹いていましたので、蚊に刺されることはありませんでした。

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昨夜もそうでしたが、今夜は上空が厚い雲で覆われています。