こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

今年最後の満月、そして前夜と翌夜での月、2020年12月

2020-12-31 | 月、月光彩雲

今年も間もなく除夜の鐘が響いてくる。ところで、昨夜は今年最後の満月(望月)が東の山から昇った。そして、月は、午後6時頃まで上空を覆っていた厚い雲が強い北風で流される姿を、明るく照らし出した。

尾根から昇る月(午後6時半頃)

ISO感度 2000、シャッター速度 0.3 秒、3枚組RAW画像のHDR処理。

 

今年最後の満月(午後9時頃)。雲が吹き飛ばされた空で、直視するには眩し過ぎるほどまで、月は輝いた。

ISO感度200、1/200秒、f値 9.0。

厳密には、望月(満月)の瞬間は30日午後12時28分(月齢 14.4)とのこと(国立天文台ホームページ)。

 

前夜(29日23時頃)の月(月齢 14.4)

 

今夜(大晦日)の月(午後7時頃、月齢 16.4)

 

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今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。


太陽と雲が織りなす光景(2)、朝の彩雲、2020年12月

2020-12-27 | 朝景

紺碧の空は気分爽快の源であるが、どちらからと言えば、わたくしは青空に雲が浮かんでいる状態を好む。太陽と雲のコラボによる変化に富んだ光景を期待するからだ。今日は、日の出の時間帯から、東方向での上層雲が優しい色を帯びる現象(彩雲)が見られた。

 

彩雲は、雲を構成する水や氷の粒が太陽光を回折するためとして説明されている(太陽光の分光)。

 

 

 

午前10時頃になっても、太陽の近くで彩雲が見られた。

 

北西方向での景色

 

彩雲は見られなかったが、12月下旬とは思えないほど、穏やかな雰囲気が漂っていた。

 

 

撮影:桐生市にて、12月27日朝。露出の異なる3枚の画像によるHDR処理(画質はナチュラルを選択)。太陽を入れてのアングルでは、予め撮影条件を設定しておき、ファインダー(光学的)を絶対に使用しないことが求められる。


初冬と晩秋の浅間山を遠望する

2020-12-25 | 山を眺める

浅間山(2568 m)は長野県と群馬県の境に位置している活火山であり、群馬側(東方向)から見る山体は、富士山のそれを想わせるほどまでにコニーデ型である。そして、今月に入ってから、この山の白い姿が自分達の街からも目立つようになった。余談ながら、今日の富士山ライブカメラ映像では、山頂付近においても雪を被っていない山体が夕陽に染まる姿が現れていた。

アップした画像は、今月中旬と先月下旬に撮った浅間山の姿である(浅間山と視点(展望台)との直線距離は約80 km)。

浅間山の大きさを感じて。左奥の山頂は剣ヶ峰(2280 m)、右奥に写っている冠雪の山は湯の丸山(長野県、2100 m)である。

 

火山活動を反映して、山体は森林などで覆われていない。このときは、展望台付近(桐生市)での紅葉・黄葉が晩秋の景色を生み出していた。もう少し早い時季ならば、浅間山を囲む山並みも晩秋の色を帯びていたであろう。

 

自分達の街などを入れたアングルにて。左側には、妙義山(一部)が写っている。

 

 

 

今月中旬に撮った八ヶ岳連峰(長野県)や群馬県西部の山並み。右奥に蓼科山(2530 m、八ヶ岳の最北端)、荒船山(1420 m、群馬県と長野県の県境、テーブル状)がある。

 

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群馬県においても、来月8日まで不要・不急の外出を自粛することが求められている。しかし、3密とは全く縁がない展望台で、浅間山、赤城山、妙義山などを眺めることは許されるであろう。ただし、視界が良いときは、展望台(250-300 m)に吹き上げてくる風が実に冷たいが(苦笑)。

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撮影、11月27日、12月17日、桐生市にて。


夕陽に染まる赤城山と雪雲、渡良瀬川(桐生市)にて、2020年12月

2020-12-18 | 赤城山

朝から雪雲に覆われていた赤城山が、夕刻になると雪を被った姿で現れた。この山から吹き下ろしてくる冷たい風を浴びながら、雪雲に立ちはだかって、関東平野を雪から守っている堂々たる山体に、わたくしは畏敬の念を持ってレンズを向けた。

 

渡良瀬川・河川敷にて

望遠 70 mmにて

3枚組パノラマにて

 

夕陽に染まる赤城山と桐生市

4枚組パノラマにて

 

各山頂などは、左から荒山(鋭峰に見える)、地蔵岳(雲に隠れている)、長七郎山、鳥居峠、籠山(もっとも低い頂)、駒ヶ岳、黒檜山(最高峰、1828 m)である。

鳥居峠は雲海を眺める名所である。籠山はアカヤシオ(アケボノツツジの変種)の群生地である。

 

夕陽に染まる雪雲

 

待ち望んでいた場面から

望遠 70 mm (3枚)による HDR

 

 

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12月17日午後4-5時、渡良瀬川(桐生市)にて。EOS 6D、EF70-200 mm F2.8L。


太陽と雲が織りなす光景(1)、眩しくない太陽、2020年11月

2020-12-14 | 夕景

先月から、ときどき、太陽が眩しくないときがある。適度な厚さの雲が空を覆うことがあるからだ。このときも、午後の太陽が黒い雲で隠されるところであった。

 

 

黒点が見える。

 

消える太陽

 

太陽の見かけの大きさは月のそれと同じくらいである。

 

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11月28日午後、撮影条件、シャッター速度、1/1000 秒、絞り f 13 ISO感度 200、望遠200 mm、トリミング。 


今日の夕景(2)、夕陽に染まる雲に魅せられて、2020年12月

2020-12-11 | 

今日も静かな夕暮れ時での光景を期待して、市街地を流れる川の堤防を歩いた。キャンパスの上空まで拡がっている多重の輪状雲が夕陽に染まり、その色彩が変化する有り様は、映像詩的場面として、わたくしには印象的であった。

 

 

 

 

 

左側の山頂はは観音山(308 m)と呼ばれている。山頂からは整備された尾根伝いの遊歩道が設けられている。

 

日が沈んで

 

日没後のマジックアワーを待って

 

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12月10日午後4時半〜5時半頃、桐生川堤防(桐生市)、ISO感度 400-2000。色温度 6000 K。

 

 

余談(失敗談)

先週日曜日の夕刻、近く山から昇る月の美しさに気をとられながら早足で歩いていたとき、歩道上で路面から少し飛び出ているマンホールの蓋につまずき、前のめりの状態で転倒した。倒れながらも頭と顔を守る姿勢を咄嗟にとったために、怪我は片手首の捻挫、膝の打撲、掌や膝のやや広い擦過傷の程度であった(整形外科で、手、足、腰部、脊椎についてのX線検査、外傷の手当を受けた)。今回のことは自分の不注意によるものであるが、歩道のユニバーサルデザイン化(国土交通省ホームページ>道路>歩行空間のユニバーサルデザイン化>段差の解消など)は、是非とも推し進めてほしいことであろう。

 

 


今日の夕景、夕焼けの残光が生み出した光景、2020年12月

2020-12-05 | 夕景

今日は終日、上空が厚い雲で覆われた。しかし、日没後では、遙かに離れた場所での夕焼けによる残光が、いつまでも眺めていたいような夕景を生み出した。通りがかりの人々は、異口同音に見たことがないような光景だと呟いた。

 

 

 

蓋をされたような状態の奥に、夕焼けの残光で浮き出た稜線。100 km以上遠方に位置している奥秩父連山である。

(国立大学(群馬大学理工学部、桐生キャンパス)の教育・研究棟とメタセコイア)

土曜日の夕刻であるが、各階に灯りがついている。 研究実験に取り組んでいる若者達を応援したくなる。

 

2枚組パノラマ(足もとが暗くなった頃になっても)

 

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12月5日午後5時頃から、桐生川堤防(桐生市)にて。 ISO感度 1600で撮影。


里山から昇る満月での半影月食、2020年11月

2020-12-03 | 月、月光彩雲

11月30日の満月は、半影月食(半月食)が起こる例として、好事家の関心を集めていた。ところで、半影食(半影月食)は月の一部または全部が地球の半影に入った状態であり、本影食(月食)は月の一部または全部が本影の中に入った状態を指すとのことである(国立天文台ホームページ)。

この日、半影食(半影月食)は16時32分頃から始まり、18時43分頃に最大となり、20時53分頃に終わった (同ホームページ)。

 

17時42分頃に撮影した画像。ある程度、月面に暗い部分が現れている

 

18時43分頃に撮影した月面(半影食が最大のとき)。明らかに、月面の左上の部分が暗い。

 

21時58分頃に撮影した月面(半影食の終了後)。半影の部分は消失している

 

 

半影食の時間変化をはっきりと示すためには、各画像の現像において半影に入っていない部分のどこかを基準点として、その点の明るさをなるべく同じように保つことが求められる。アップした3枚の画像では、右下に見える大きなクレーター{ティコ(Tycho))と命名されている}付近を基準点にしている照度計をもっていないので、当方にとって、このことは努力目標に終わったかもしれないが(苦笑)。

 

 

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さて、この満月が近くの歩き慣れた低山の頂(300 m)から昇ったことも、自分にとって興味深い出来事であった。17時40分頃に撮影した画像(経時変化)をアップする。

 

 

もっとも、心を動かされて撮った場面である。月が手の届くような位置にあると錯覚して。

木々の高さは十数メートルである。木立がスリットとして働くために、月光の回折現象が認められる。

 

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予見なしに、明るい月面が半影月食になっていることを、肉眼で明確に判別することは難しいと言われている。写真撮影では、通常の満月を撮る場合よりも露出をアンダーに設定すると、半影状態の部分がはっきりとする。