国立科学博物館・筑波実験植物園(茨城県つくば市)で開催されている「つくば蘭展」(3月15ー22日)では、同植物園の野生ランコレクションなどを含めて世界各地のラン(蘭)が展示されている。
第2会場(植物園の野生ランコレクション)で展示されていたランから
ランは、種子植物の中でもっとも遅れて出現したと言われている。そのため、先陣達の生存圏で生き抜くために、ランは独特の仕組みを備えている。花の美しい色や珍しい形は、花粉を運ぶ昆虫にその存在をアピールするためのものである。展示されているブルボフィルム・トラキアンツム近似種は、唖然とするほどの珍しい形の花を開いていた。
ちなみに、Googleで検索すると、キーワードがブルボフィルム・トラキアンツムでは約170件、同近似種では9件、Bulbophyllum trachyanthumでは1700件、Bulbophyllum affine trachyanthumでは12000件、ヒットするに過ぎない(21日21時)。このことは、展示物が極めて珍しいランであることを示唆する。