『教育勅語』は、現人神であり主権者であり軍隊の統帥権をもっていた明治天皇が臣民に与えた道徳です。民主的倫理ではありませんので、主権が国民へと180度変わった戦後の『日本国憲法』の基本理念とは矛盾します。そのために1948年6月、衆参両議院で廃止の決議がなされたのです。
その「戦前思想・教育」を裏から復活させようという言動は、思想犯罪であり、ドイツでは厳しい取り締まりの対象です。主権在民の民主政とは背反する思想を現実化させようとするのは、憲法おび公務員法違反です。到底許されません。
「森友学園問題」は、憲法に反する思想犯罪であり、主権者を市民=国民とする民主政国家の存立を脅かす大スキャンダルと言えます。...
武田康弘(元参議員行政監視委員会調査室・客員調査員「日本国憲法の哲学的土台」を講義)
********************************************
https://www.buzzfeed.com/kotahatachi/what-is-mizuhonokuni20?utm_term=.yyv69G5RD#.mr9Bbadl4
教育勅語を現代語訳してみた結果…小説家・高橋源一郎さんのTwitterが話題に
「はい、天皇です。よろしく。ぼくがふだん考えていることをいまから言うのでしっかり聞いてください」
posted on 2017/03/16 16:31
大阪・豊中市の土地取引での疑惑に揺れる森友学園。運営する塚本幼稚園が園児たちに教育勅語を暗唱させるなどの教育方針に注目が集まりました。
そもそも教育勅語とは、明治天皇の名のもとに、1890(明治23年)に発せられた「教育ニ関スル勅語」のことを指します。
戦前の教育方針を表したもので、広辞苑によれば、「御真影とともに天皇制教育推進の主柱」だそうです。
戦後の1948年、国会で「根本理念が主権在君並びに神話的国体観に基いている事実は、明かに基本的人権を損い、且つ国際信義に対して疑点を残すもととなる」として、排除、失効確認が決議されています。
良くわからない言葉が多いですよね。小説家の高橋源一郎さんも「いま話題の教育勅語」を読んだといい、「意味がよくわからない。なので、一時間ほどかけて、訳してみました」と、自らの現代語訳を公開しています。
「はい、天皇です。よろしく。ぼくがふだん考えていることをいまから言うのでしっかり聞いてください」
高橋源一郎 @takagengen 2017-03-15 14:46:31
「父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しないこと」
高橋源一郎 @takagengen 2017-03-15 14:51:19
「はっきりいうと、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください」
高橋源一郎 @takagengen 2017-03-15 14:55:23
「というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために戦争に行ってください」
明治神宮の公式サイトに載っている口語訳はこのようなもの。高橋さんの訳とは少し、違っていますね。
私は、私達の祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現をめざして、日本の国をおはじめになったものと信じます。そして、国民は忠孝両全の道を全うして、全国民が心を合わせて努力した結果、今日に至るまで、見事な成果をあげて参りましたことは、もとより日本のすぐれた国柄の賜物といわねばなりませんが、私は教育の根本もまた、道義立国の達成にあると信じます。
国民の皆さんは、子は親に孝養を尽くし、兄弟・姉妹は互いに力を合わせて助け合い、夫婦は仲睦まじく解け合い、友人は胸襟を開いて信じ合い、そして自分の言動を慎み、全ての人々に愛の手を差し伸べ、学問を怠らず、職業に専念し、知識を養い、人格を磨き、さらに進んで、社会公共のために貢献し、また、法律や、秩序を守ることは勿論のこと、非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません。そして、これらのことは、善良な国民としての当然の努めであるばかりでなく、また、私達の祖先が、今日まで身をもって示し残された伝統的美風を、さらにいっそう明らかにすることでもあります。
このような国民の歩むべき道は、祖先の教訓として、私達子孫の守らなければならないところであると共に、この教えは、昔も今も変わらぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国で行っても、間違いのない道でありますから、私もまた国民の皆さんと共に、祖父の教えを胸に抱いて、立派な日本人となるように、心から念願するものであります。
~国民道徳協会訳文による~
高橋さんは自らの訳し方について、こうもつぶやいています。
国会で籠池泰典理事長との関係を問われている稲田朋美防衛大臣が「教育勅語の核の部分は取り戻すべき」と答弁しています。
3月8日、参議院予算委員会で社民党の福島瑞穂副党首に、教育勅語について問われた稲田防衛大臣。
「日本が道義国家を目指すというその精神は今も取り戻すべきだと考えている」「教育勅語自体がまったく誤っているというのは私は違うと思う」などと発言し、野党だけではなく、与党・公明党からも批判を呼びました。
また、「教育勅語が戦前、戦争への道あるいは国民の道徳の規範になり問題を起こしたという認識は」と問われると、こうも答えました。
「そういうような一面的な考え方はしておりません」