先ず結論です。私の言いたいことは、次の詩のなかにあります。
《青春》
サムエル・ウルマン
宇野収・作山宗久訳
青春とは人生のある時期ではなく
心の持ち方をいう。
バラの面差し、くれないの唇、しなやかな手足ではなく
たくましい意思、ゆたかな想像力、もえる情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の新鮮さをいう。
青春とは臆病さを退ける勇気
やすきにつく気持ちを振り捨てる冒険心を意味する。
ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。
年を重ねただけで人は老いない。
理想を失うとき はじめて老いる。
歳月は皮膚にしわを増すが、情熱を失えば心はしぼむ。
苦悩、恐怖、失望により気力は地にはい精神は芥(あくた)になる。
60歳であろうと16歳であろうと
人の胸には驚異にひかれる心、おさな児のような未知への探求心
人生への興味の歓喜がある。
君にも我にも見えざる駅逓が心にある。
人から神から美、希望、よろこび、勇気、力の霊感を受ける限り君は若い。
霊感が絶え、精神が皮肉の雪におおわれ
悲嘆の氷にとざされるとき
20歳だろうと人は老いる。
頭を高く上げ希望の波をとらえるかぎり
80歳であろうと人は青春の中にいる。

《老人とは何か?》
法律では、老人福祉法が「(老人ホームへの入所などの対象が)65歳以上の者」としているほか、国民年金法でも「老齢基礎年金の支給は65歳に達したとき」などとなっていて、放送でも以前は65歳を「老人」という語を用いる場合の一つの目安にしていた。
しかし、高齢社会が進み平均寿命ものびた今の時代に、この年齢以上の人たちを一概に「老人」「お年寄り」とするには無理がある。
65歳以上でも、第一線で働いている人たちが増えている。たとえ働いていなくても「老人」や「お年寄り」と言われることを心外に思ったり不快感を抱いたりする人が私の周りにも大勢いる。
だから生活のなかで「老人」「老女」「おじいさん」「おばあさん」などということばは、使い方に注意しなければいけない。
例えば、「還暦を迎えた(過ぎた)老人たち」というような場合には、「還暦を迎えた(過ぎた)人(方)たち」などと言いかえるべきだ、と主張する人も多い。
テレビなどでも、最近では「高齢者」や「年配の女性(男性)」ということばを使ったり、「○歳の男性(女性)」などと、具体的に年齢を入れたりする傾向になっている。(『NHKことばのハンドブック 第2版』p.216参照)
•••••
国連では、60歳以上を高齢者として定義し、80歳以上を後期高齢者としている。
一方、国際保健機構(WHO)によると、高齢者は65歳以上となっており、80歳以上が後期高齢者とされている。
最近注目を浴びている学問に、高齢者にまつわる研究を行なう「老年学」というものがある。
この老年学では65歳以上が高齢者とされ、65歳から74歳を前期高齢、75歳から84歳を中期高齢者、85歳以上を後期高齢者としている。
最近では、70歳から前期高齢者としようという動きもある。このように高齢者の定義は様々なのだ。
さて、もう1度質問です。
『あなたは老人ですか?』